2003.2.22 富野由悠季 ヒストリー

  富野由悠季さんは、1941年11月5日、
神奈川県小田原市で生まれました。
 幼い頃の富野さんは、雪が降っているのを見て、
「天から“物”が落ちてくる」という現象に泣いたり、
小学校3年生の時まで、
「海の水があふれるかもしれない」という不信感に悩まされ、
波打ち際に近寄ることができなかったそうです。

 日本大学芸術学部映画学科を卒業した富野さんは、虫プロに就職。
「鉄腕アトム」などの演出を担当し、
1972年には「海のトリトン」で、はじめて総監督をつとめました。
 その後、虫プロのスタッフが集まって設立した
「日本サンライズ」(現・サンライズ)に参加し、
「無敵超人ザンボット3」「無敵鋼人ダイターン3」の監督をつとめ、
“ロボットもの”というジャンルを確立します。
そして、‘79年に生み出されたのが
伝説のヒット作「機動戦士ガンダム」でした。
 それまでのアニメーションとは一線を画し、
「コンセプト」を重視した内容は、アニメファンだけでなく
アニメ業界をも震撼させ、「テレビまんが」と呼ばれていたものを
「アニメーション作品」として世に認知させることになったのです。

 その後も精力的に作品を発表し続け、
・伝説巨神イデオン
・戦闘メカ・ザブングル
・聖戦士ダンバイン
・重戦機エルガイム
・機動戦士Zガンダム
・機動戦士ガンダムZZ
・機動戦士Vガンダム
・ブレンパワード
・∀ガンダム
などの総監督をつとめました。
 そして、2002年9月、
富野さんにとって、21世紀となってから初の作品となる
「オーバーマン キングゲイナー」がスタート。
この作品で、新たな世代の支持者を得ることになったのです。

 「座右の銘」は「コツコツと、飽きることなく」。
いちばんの気分転換は
「新企画、新しいストーリーを考えること」という富野さん。
 
 これからも、富野流で、幅広い世代に
アニメーションのすばらしさを伝えてください。




(取材・構成:大村)