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  第350回文化放送番組審議会は、平成20年7月22日に行われ、議題として「文化放送報道スペシャル『死刑執行』」を審議し、各委員から次のような意見が出されました。

○これだけ重いテーマの番組をCMなしで放送したという事は評価出来る。録音テープありきという形になって、番組自体のスタンス、制作者の意図が曖昧になっている。死刑執行そのものが主題となっており、街頭インタビューの内容は裁判員制度と関りがない。

○死刑の手順に重点を置くより、むしろ裁判員制度が始まるに当たって一般国民がどの程度知識があるのかという構成の方が良かった。テーマとしては非常に時機を得た番組だ。裁判員は一般からランダムに選ぶより、ある年齢以上の人生経験を持った人に応募させて面接して選ぶ方が良い。一般の裁判員を加えたからといって裁判が早くなるかどうかは疑問だ。テーマとしては暗いが、この時期に放送したのは報道としては勇気ある決断をしたと思う。

○容疑者の時はその生い立ちまで詳しく報道するのに、死刑囚になるとプライバシーが問題となるのは司法の変化と比べると違和感がある。10年前に作られた番組なのにその間の司法の姿勢の変化や我々の受け止め方がどう変わっているかの視点が全くなかったのが不満だ。刑務官の生きがいとは何かに興味を持った。

○死刑は残酷だから無い方が良いと思ってしまう感じが少しした。興味本位で聴く人を牽制する為にどの国が死刑を廃止しているか、他国の死刑はどの様になされているのかをデータ的に入れた方が冷静な目でこの番組を作る事が出来る。死刑とは如何なるものかを一般に知らせる為にもこの様な番組をやった方が良い。良くやった!文化放送と言いたい。

○タブーに挑戦したという点は評価出来るがタイトル「死刑執行」が何を目指しているのかがないとそれだけで終わってしまう。今回ラジオがここまで踏み込んでテレビと違うアプローチが出来たのは良かった。番組の企画意図をもう少し投げ掛けて欲しかった。私達がかったるいと感じる事を人任せではいけないという事を知らせる勇気を報道番組として持ち続けて欲しい。

○番組を聴いて辛くて重い気持ちになったのは大事な事だ。50数年前の死刑執行手順や状況が現在も変わってないのかを説明をしてもらわないと正常な判断が出来ない。街頭インタビューに事実を知らせた後の反応を付け加えるべきだった。全体的には直球の番組で色々問題点はあるにしてもこの様な番組作ったのはいい事だったと思う。

○こんな深刻なテーマを扱う時に、果たして音声資料の客観的な根拠があるのかどうか。素材の検証が甘い点とか街頭インタビューで済ましている軽さはあるにしても、これからの裁判員制度に対して先取りをした事は評価出来る。マスコミは生やエコの問題については憧憬があるが死の側からの検証したものは少ないので、この様な番組が出て来るのを期待したい。

○ナレーションは明るい感じの鈴木純子アナの「である調」より、声の太い男性アナの「です・ます調」の方が番組が締まった。街頭インタビューした方々に放送を聴いた後の感想を付け加えると、番組が根付いて行く。放送後のリスナーからの反応はどうでしたか?(約110本の反応で、8割が肯定的、1割が批判的、1割がその他の意見) 全体的には問題提起のある非常に貴重な良い番組だ。

○裁判員制度が実施される事と死刑制度そのものは本質的には別問題なのにそこが絡んでしまった為に却って分かりにくくなってしまっている。これだけの素材、ヘビーな音(人が死ぬ時の音)まで聴かされてしまう事ですから色々な意見・反応があっても不思議ではないが、慎重で勇気を持って色々な事を試みていくべきだ。

第350回文化放送番組審議会の出席委員は以下の方々です。
黒井千次委員長・加藤タキ副委員長・松尾羊一・四方洋・白井勝也
寺尾睦男・弘兼憲史・松永真理・荒川洋治の各委員(敬称略)

文化放送番組審議会事務局



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