文化放送HPへ 番組審議会
 

第364回文化放送番組審議会は、平成22年1月20日に、新年懇談会をかねて放送に関連した講演を中心に行われ、今回は白井勝也委員が講演されました。
「ラジオ つけたり消したり」というタイトルで、白井委員の考えるラジオの本質と今後を話されました。

◇講演「ラジオ つけたり消したり」 白井勝也委員 

私は1942年生まれで、「鐘の鳴る丘」や「おらあ三太だ」や「一丁目一番地」と言ったラジオ番組が少年時代の大きな娯楽であり、ラジオが我々の生活を支えてくれていた。
ラジオという言葉の文学への初出は、岸田國士が大正14年(1925年)に書いたものらしく、ラジオは大正末から普及してきた。
しかし、ここに来てラジオの元祖パーソナル媒体としての存在感が、メールやiPod、
携帯の影響で薄くなってきている。それを濃くしていかない限り、非常に厳しいものがある。

ラジオは地域と密着した媒体であり、長時間話して聴かせるという話術、話芸、加えて人柄も出る。
聴かせる話術は急にできるものではないから、やはりじっくり話し手を育てていかないといけない。 ラジオがテレビと違うのは、長く喋ることで人柄や考え方が伝わってくるということ。しっかり聴かせる番組作りという原点に立ち返ることが、長持ちさせる方法ではないか。

人と話をして心を動かす、そういうものが伝わってくるのがラジオだ。今は若いお笑い系の番組が多く、そういう一瞬芸になってしまわないように、パーソナリティを育てて頂きたい。

そして、高齢化と同時に低年齢化を目指すということも大切。
深夜放送を聴いていたかつての中学生が今の団塊の世代になっているように、今の中学生が熟年になった時にラジオをつける習慣を作っていく。
作り手もプライドと誇りを持つことが大事。
ラジオの暖かさ、伝わり方の温度は他の媒体にはない。そういう原点に立ち返って、内容のないアイドルの馬鹿話を流すだけでなく、喋り手に内容と主張のある番組を繋げながら下の世代を取っていくことが大事だと思う。
教育におけるラジオの価値は様々な活用の仕方がある。
今の教育には想像力を育てる点が欠けているようだが、ラジオは想像力を喚起する機能を持つ素晴らしい媒体だ。

私がラジオに出ると、言葉の制約を気にして話しづらい。
けれども言葉は1つの文化なので、言葉狩りに屈して怯えてしまうと、伸びやかな会話や喋りは消えてしまう。
控え室での伸びやかで暖かな雑談の面白さを持ったままスタジオに入っていければいい。

これから、皆さんがラジオをつけたり消したりしながら聴くにしても、家庭の団欒の中にあるラジオということを大事にしてほしい。
今の平和な時代のラジオがどうあるべきなのかということも含めて、我々の審議会もひとつひとつ真摯な気持ちで番組を聴き考えていきたいと思います。

以上、第364回文化放送番組審議会から 白井勝也氏の講演の概要をご紹介致しました。

  第364回文化放送番組審議会の出席委員は以下の方々です。            黒井千次委員長・加藤タキ副委員長・松尾羊一・ 白井勝也・四方洋・寺尾睦男・弘兼憲史・松永 真理・荒川洋治の各委員(敬称略)

                  
文化放送番組審議会事務局


Copyrightc2007,Nippon Cultural Broadcasting Inc. All right reserved.
TOPに戻る 関連会社 個人情報 番組審議会 放送基準 採用情報 番組史 組織図 社長挨拶 会社概要 TOPに戻る お知らせ 文化放送HPへ