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第384回文化放送番組審議会は、平成24年1月24日に、新年懇談会をかねて放送に関連した講演を中心に行われ、今回は松永真理委員が講演されました。
その講演の概要です。

講演 「スマートメディア時代とラジオ」    松永 真理 委員

ヨハン・クライフ氏とスティーブ・ジョブズ氏がいなければ、私はサッカーにもコンピューターにも縁がなかっただろう。ジョブズ氏は、エリ−ト、技術者、男性のものだったコンピューターをインテリアとしても美しい、女性が使えるものへと変えてくれた。
そして今、スマートフォンと総称される、パソコン機能を搭載した通信機器が若い人を中心に人気となっている。

便利なだけに留まらず、この小さな情報機器が、あらゆる物とつながってゆくネットワークメディアは世界情勢さえも変える。ツィッターから始まったジャスミン革命、新幹線事故でのツィッターの反響などでメディア規制を強める中国、インターネットで不正に対するデモが呼びかけられたロシアなど、ネット通信で世の中が動く時代だ。
この変革期に、こうしたソーシャルメディアの役割は大きく変わっていき、メディアもスマート化が進んでいくだろう。

そこで、肝心のラジオだが、震災を期に、ラジオの「声のチカラ」「言葉のチカラ」が注目された。 パニック状態の時にいつもの声が聴こえる安心感、 孤独感が増す時に声が寄り添ってくれるありがたさ、 うずくまっている時に心を励ましてくれるソフトパワーがラジオにはある。
歌ひとつ取ってみてもダンスパフォーマンスなどに目が行き歌詞がなおざりにされてしまうテレビに比べ、歌詞の持つ世界観が心にしみるのはラジオならではだ。
聴覚を使うラジオは時間的な情報の連鎖で構成され、伝え手の意識は、そのまま聞き手の脳に取り込まれていく。時間情報は、論理の流れや伝え手の感情をしっかりと送り出すことが出来、聞き手の同調を引き起こす力を持っている。ラジオがホットメディアといわれるは、このためだろう。言葉にフォーカスする企画がもっと在ってよい。

ラジオの原点回帰はともすれば郷愁に浸りがちだが、ラジコの認知度を上げたり、新しい聴取者を取り込む努力が未だ足りないと思う。ラジコのリスナーの平均年齢はラジオのそれより10歳若いと言われるので、若年層をもっと取り込む余地はある。ラジオとアニメの連動など若い人の価値観を探って深夜枠を若い人たちに開放し、新しい企画を生み出したい。

ニコニコ動画と連動した番組に出た時に、ラジオとインターネットの相性の良さを実感した。アイズフリーであるラジオは別の何かと組み合わせて放送することが可能だ。今後、つながるメディアとしてのラジオの方法論をもっと多角的に見ていく必要があるだろう。 原点である声・言葉に集中するのと同時に、これまでになかった実験的なつながり方を大胆にやっていただきたい。

以上、松永真理委員の講演の概要でした。

文化放送番組審議会の委員は、作家の黒井千次氏、
コーディネーター加藤タキ氏、 放送評論家・松尾羊一氏、
ジャーナリスト・四方洋氏、小学館役員・白井勝也氏、
ACジャパン役員・寺尾睦男氏、漫画家・弘兼憲史氏、
バンダイ役員・松永真理氏、 詩人の荒川洋治氏の
以上9名です。

平成24年2月7日 文化放送番組審議会事務局

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