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1月23日に行われた第444回文化放送番組審議会について御報告いたします。
1月は委員の講演と新年懇談会とが合わせて開催されました。文化放送会長の挨拶、弘兼憲史・番組審議会委員長の挨拶があり、講演に移りました。
今回の講演者は吉野隆委員で、講演のテーマは『品質偽装は何故起こるのか?』です。
その概要をご紹介しましょう。

「品質偽装は何故起こるのか?」

昨年 神戸製鋼所、三菱マテリアル、東レ等、素材メーカーの品質偽装が報じられました。いずれも日本を代表するメーカーで何故品質偽装がおこるのか、私自身素材産業に20年近く携わった経験からお話します。
まず、金属や繊維の素材メーカーでの品質は一般的に、純度や強度のように日本工業規格で定められた測定方法による数値で表されます。顧客はその素材を使って物を造りますが、その強度をそのまま設計には使いません。素材の劣化や加工におけるダメージ等を考慮し、保障された数値を安全率で割り引いて設計します。従って素材の品質や強度は、少しくらい下がっても最終製品に与える影響が極めて低く、それが一因になっているのではないかと思います。
また、日本の素材産業を取り巻く、環境変化に伴う3つの要因も考えられます。
1つ目は高性能の追及です。厳しい競争の中、同じ価格のまま無理な性能向上の競争が続くと、生産において作りこむことが難しいレベルになることが多いのが現実です。その結果不良品を出しやすくなり、生産コストが増加し収益を悪化させ、今度はそれを繕うようになる事が考えられるのです。
2つ目は企業の多角化による経営資源の分散化が考えられます。素材産業は為替変動にとても弱く、事業の多角化を図った結果、各事業部での品質管理や品質保証についてのチェック機能が弱くなってしまったのではないでしょうか。

3つ目はマネジメントの理解不足です。ほとんどの工場で見かける「安全第一」という言葉はどんな製造業経営者も頭に入っていますが、「品質第一」という言葉はなかなか入っていかないという実情があると思います。品質保証は経営の中枢機能の一つだと認識する考えが、まだ日本では少ないのが現実です。
このような原因から、日本の産業において品質偽装がおこると私は考えます。

 以上吉野委員の講演『品質偽装は何故起こるのか?』の概要でした。

 文化放送番組審議委員は、委員長・弘兼憲史氏、副委員長・加藤タキ氏、
 委員・白井勝也氏、松永真理氏、荒川洋治氏、福本容子氏、吉野隆氏の7名です。

平成30年2月19日
文化放送番組審議会事務局

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