文化放送HPへ 番組審議会
 

10月30日に行われた第452回文化放送番組審議会について御報告いたします。

議題は、今年8月30日午後8時から放送の、文化放送報道スペシャル「ガダルカナルのうた」です。2万人もの日本軍関係者が命を捧げたガダルカナル。撤退間近の激戦地で上官にあてた「短歌」が松山市の民家で見つかりました。この短歌は本物なのか、絶対服従の軍隊の中で上官に短歌を渡すようなことが本当にあったのかなど、元兵士らの肉声、貴重な証言や現地取材を敢行して解き明かしています。
番組は、アメリカ生まれの詩人アーサー・ビナードさんらが「ガダルカナルの戦い」について探った「60分のドキュメンタリー」と、ガダルカナル・タカさん、文化放送石森記者、番組取材のきっかけとなる記事を書いた毎日新聞広瀬記者の3人が番組を振り返る「30分の鼎談番組」の2部構成となっています。
では、審議委員の意見の概要です。

○ 中身も濃く密度が高くて、深い感銘を受けた。ガダルカナル・タカさんの「日本兵の生き残りのイメージであるという事で北野武さんが名付けてくれ、次の時代に残していく事を感じた」というコメントには感心した。毎日新聞の記事に関しての説明がもう少し欲しかった。

○ 戦争の記憶が薄れていると感じたのは、ガダルカナルを知っている方が少なかった事だ。だからこそガダルカナル・タカさんを起用し、現代と戦争を結び付けた事は良かったと思う。こういう番組を放送するのは、意義ある事でこれから大事になっていくはずだ。

○ 丁寧に取材し工夫して伝えている事は立派で続けて欲しい。ただ一つ一つの素材は良いが繋げた結果強い思いがぼやけてしまっていて残念だ。また、ビナードさんが“うた”と“餓島”という大きな二つの柱を両立させている所に難しさを感じた。

○ ビナードさんの「鬼怒川丸の残骸が風化していて、あと10年したらどうなるか」という言葉は、記憶の風化への危機感を示す、この番組の方向性だと感じた。ビナードさんの感性で十分成り立ったと思うので、ガダルカナル・タカさんは必要だったのかは意見が分かれるところだと思う。

○ 多方面から証言を集めた事には驚いたが、登場人物が多すぎて耳だけで証言を追うのはやや難儀でもあったし「うた」の印象が薄まってしまったと感じた。ビナードさんの言葉で全体を仕立てた方が聴き取りやすく、テーマにも沿っていたのではないか。

○ 全体を通じて大変心に沁みる素晴らしい作品だ。スコットさんの詩はショッキングな内容だったが、「すべてを背負ってずっとこれから一緒なんだ」という最後のくだりはものすごく心に響いた。第二部の鼎談は、それぞれの立場で良く取材されていて評価したい。

○ お二人は互いに短歌が好きである種の創作活動、芸術活動を戦火の中で行った、人間にはこういう面もあるんだという事を強調し、また第二部の鼎談では「なぜ短歌を送ったか」という謎解きを中心に置いたらより面白くなったかと思う。

 

7人の委員が、このようにのべました。
文化放送番組審議委員は、委員長・弘兼憲史、副委員長・加藤タキ、そして白井勝也、松永真理、荒川洋治、福本容子、吉野隆の各氏7名です。(発言はこの順番ではありません。)

平成30年11月19日
文化放送番組審議会事務局

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