ドコモ団塊倶楽部

放送レポート

3月13日 公開生放送! ゲスト:青島広志さん

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テーマ『「ドコモ団塊倶楽部」放送100回記念スペシャル!
         音楽家・青島広志さんと
           クラシックの聖地を巡る 2時間名曲紀行!』

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「ドコモ団塊倶楽部」は2005年1月に月1回放送の“ホリデースペシャル”として
スタート後、昨年2009年4月から週1回のレギュラー放送となり
番組開始6年目となる今年3月、放送100回を迎えることができました。

そして今回、放送100回を記念して
文化放送メディアプラスホールにリスナーの皆さんを招待しての
2度目の公開生放送を開催!

 ゲストには、去年8月、
 スタジオに電子ピアノを用意しての
 放送が大好評となりました、
 音楽家の青島広志さんをお招きして
 クラシックの聖地を巡る 2時間の名曲紀行へと
 いざなっていただきました。

メディアプラスホールには、
音楽をこよなく愛するリスナーの皆さんにお集まりいただき
青島広志さんのトークに、解説に、そしてピアノ演奏に
笑いとため息、歓声の連続!! 

青島広志さんの前回ご出演時の模様はこちら
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名曲紀行~オーストリア

会場のお客さんとラジオをお聴きの皆さんを
名曲紀行の旅へとご案内する“JOQR1134便”
機長:弘兼憲史客室乗務員:石川真紀

最初に降り立ったのは
数多くのクラシック作曲家を輩出した“音楽大国”オーストリア

  青島広志さんが特徴として挙げたポイントは
  “貴族の趣味を反映して折り目正しい曲――
  はじめのところに戻ってくるソナタ形式”の名曲が多いこと。

このパートではモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を例に
ピアノ演奏を交えてご紹介いただきました。

青島 「同じところに“戻ってくる”ので、
     戻ってきたら“あと3分の1我慢すればいい”
     という聴き方もあるので
(会場笑)
     “ハッキリしている音楽”というのが一つの特徴です」

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名曲紀行~ドイツ

続いての到着地は“クラシックの本場”ドイツ

好きな分野に全力を注ぐことができたロマン派の人たちと比べて
“古典派以前”の音楽家は“オペラ”から“室内音楽”まで
あらゆる分野の曲を書けなければいけなかったため
ゆえにドイツで活躍した音楽家は“オールマイティー”に活躍したそうです。
 

また、青島さんはバッハ「プレリュード」を演奏しながら次々と解説をご紹介。

◆飽きちゃう曲だと思いますが、
 一つのリズムでどれだけお客さんを飽きさせないか――を
 確かめるために書いた曲だと思う。
◆“プレリュード”は「前奏曲」。
 本来、ミサなどで信徒が入ってくる時のバックに流れる曲。
 「だから、わりと いい加減でいいんです、こういう曲は」
◆のちに、この伴奏にグノーがつけたのが「アヴェ・マリア」

クラシックが大好きな弘兼さんからは、素朴な疑問が。

弘兼 「なぜ年末に第九を演奏するんですか?」

青島 「元々はオーケストラの人たちに
     “お餅代”を出すためだったんです。
     稽古を続けるうちにチケットを売るノルマを科せられて
     やがて、オーケストラの団員が『お餅が買える』というんで
     年末にやるようになったんです 」

  ※日本だけの習慣なのだそうです

ドイツを代表するクラシックの名曲として
青島広志さんが選曲したのは、話題にも登場した
ベートーベン“第九”――最も合唱が活躍するパートを
じっくりお聴きいただきました。

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名曲紀行~イタリア

“JOQR1134便”が次に到着したのは
音楽用語に多くのイタリア語が使われている点で“重要”というイタリア

  音楽におけるイタリアの特徴として、
  上質の松がとれヴァイオリンの名器が作られたことから
  “旋律の美しい曲が生まれた”のがイタリア――と語る青島さん。

「ドレミ」についても解説していただきました。

◆元々は「ウット・レ・ミ・ファ・・・」だった
 (言いにくいため「」にかわる)
◆はじめ「シ」は なく
 「ラ」と「ウット(ド)」の間に入ったのが
 イタリア語で「はい」を意味する「シ(Si)」

青島 「♪ドレミファソラ…(はい)…ド としたんです。
     イタリア語というよりは、イタリアの古い言葉・ラテン語です」

石川 「♪シド…というところは
     “せ~の ハイ!”みたいな感じなんですか。
     面白いですよねぇ~」

イタリアを代表する名曲には
『蝶々夫人』から「ある晴れた日に」を選曲していただきました。

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名曲紀行~ロシア・東欧・北欧

JOQR1134便”は最後にロシア~東欧~北欧を一気にフライト!
 
青島広志さんは、バンクーバーオリンピック女子フィギュアスケートで
銀メダルを獲得した浅田真央選手が使用した曲
『仮面舞踏会』(ショートプログラム)『鐘』(フリー)の録音を担当。

  ラフマニノフの『鐘』について弘兼さんが疑問をぶつけると・・・

弘兼 「『仮面舞踏会』は良かったんですが
     『鐘』の方は暗い感じがしていかがなものか…」

青島 「私もいかがなものかと思ってます。
     暗いというか“暗い情熱”が出る曲――というのはあるんです。
     『仮面舞踏会』も“陰謀”の話で暗い内容なので
     ロシアの方がコーチをやってる限りは
     暗いものしか出てこない気がします」

  弘兼 「じゃあ『007』に負けちゃいますね、やっぱり」

  浅田真央選手に関しては、このほか
  オーケストラの稽古場に差し入れを持参――
  などのエピソードなどを紹介してくださいました。

このパートの最後には、ロシア・東欧を代表する楽曲として
近代音楽の祖スメタナ(チェコ)の『モルダウ』を選曲。

  交響詩――オーケストラで描いた物語『モルダウ』は
  モルダウ河が生まれてから大会に注ぐまでの様子を描いています。
  
放送では『モルダウ』の“テーマ”のパートを
青島広志さんの解説を交えてお聴きいただきました。

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クラシックQ&A

リスナーの皆さんからの質問にお答えいただきました。

Q.チューバを吹いていますが、
  なぜクラシック界ではチューバが表に出ることが少ないのでしょうか?
  オーケストラでは、ほとんど伴奏としての役割しかありません。

A.“低音楽器”
  “高音楽器”はト音記号で書き、小さい頃から習いますが
  (低音の)へ音記号は、ある意味“特殊”であり
  慣れていない人が多いことから、いいメロディがあまり書かれない。

  “名手が少ない”
  ヴァイオリニストには、その人のために曲を書かれる“名手”がいます。
  (ご質問の方が)名手になって、まずリサイタルを開くと
  その人のために有名な曲が作られるかもしれません。 

  “大きくて持ち運びが不便”
  ピアノのように、大きくてもどこにでもある楽器や
  フルートのように持ち運びが簡単な楽器は
  使いやすいのに対して、大きなチューバは不便。

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Q.クラシックの著名な作曲に女性が少ないのはなぜ?

A.います。
  音楽家の女性は大勢いるものの
  女性の地位が低く、
  歌ったりピアノを弾いたりすることはよくても
  作曲をすることは許されなかった。

  『結婚行進曲』を書いたメンデルスゾーンの姉・ファニー
   ――15歳で父親から「女性が作曲をするといじめられる」
     「これから曲は全て弟の名前で出しなさい」と言われる――を
   例に・・・

青島 「弟が書いた曲の、かなりの部分は
     お姉さん(ファニー)の曲でしょう。
     お姉さんが亡くなった後、弟は1曲しか書かずに
     後を追うようになくなってしまった・・・。
     だから本当はファニーが書いていたんじゃないかと思うんです」

Q.クラシックは敷居が高い?

A.敷居が高いのが、いいところ。

  青島 「フランス料理を食べに行くのと同じことで
       昔は、王様・貴族のために演奏していたわけだから
       緊張しているのは演奏者の方で
       お客様は“王様・貴族”みたいな恰好だけしていれば
       あとは足を組んでいたって鼻をほじっていたって
       いいように思うんです」

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感想のお便りを大募集!

今回は公開生放送ということで
メディアプラスホールには特設トークテーブルと
文化放送“自慢の資産”スタインウェイのピアノが設置されました。

  ピアノ寄りのイスに座って
  音楽家や曲に関するトーク(解説)をしている…と思ったら
  突如、立ち上がり、ピアノに移動して演奏(解説)。

終始、この繰り返しで会場のお客さんは視覚的にも、
そしてラジオでお聴きの方も、
声が突然小さくなったり、ピアノが鳴り出したり…
臨場感をお楽しみいただけたのではないでしょうか。


 オーケストラの演奏に関しては
  *上手な人の配置
  *演奏しない人もいる?!
  *出番が一度きりのシンバル

  …などなど、様々な裏話も披露していただきました。

番組では今回の放送の感想を募集します。
メッセージをお寄せいただいた方の中から抽選で10名様に
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メールかハガキでお寄せください。

ハガキのあて先:〒105-8002 文化放送
         「ドコモ団塊倶楽部」プレゼント係

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