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diary

2009年8月24日  祭り

 中学1年から社会人3年目まで、10年暮らした立川・諏訪神社の祭りに行ってみた。例年なら日が暮れるか暮れないかの時刻に行くが、今回は店じまいする9時半過ぎに足を運んだ。これは縁日大好き、愚息の提案。確かに客は少ないだろう。それで何を楽しむのか・・・。境内に入るか入らないうちに露天が立ち並ぶ。昔からある、たこ焼き・焼きそば・あんず飴。かき氷はシロップかけ放題。お面や金魚すくいの屋台を見るとほっとする。

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なつかしさ

 新しいところでは、トルコの国旗を掲げながら肉のそぎ切り、ケバブが5店舗あったこと。トルコ人らしき男女が流暢な日本語で「肉大盛り!残したらもったいな~い!」と叫んでいた。価値観が違うなあと感じたのは、割引きでなく量を増やすこと。半額にしたら買ったかもしれないが、量を増やしても・・・。去年までは牛肉の串焼きが幅をきかせていたのだが、それは見つけられなかった。屋台にも流行があるようだ。餃子の中身でお焼きのような丸い食べ物も珍しかった。祭りではアジアがブームのようだ。

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わくわく

 息子が目指したのは、くじ引きのテント。1枚500円でくじを引き、紙を捲り、出た番号で、カードゲームのカードやゲームソフトがゲットできるのだ。だったら、客がまだあまり来ていない時の方がよい気がするのだが。

「お父さんは、少し離れて見ていて!」彼が目指す店から5メートル距離をおいて待っていてほしいという。先に6人の中学生がくじを引く。息子はなかなか引かない。決して積極的でない我が豚児。後手に回り、ヤキモキしているのか。周りの屋台は1つまた1つと店を畳んでいく。7分たって漸く先客が消えた。これでやっと息子の番だ。するとバイトっぽい20歳ちょっと過ぎの茶髪アンちゃんに話しかける。「え~!?」アンちゃんが声をあげた。息子はぼそっと言葉を続ける。しばらく話していると「わかりました!どうもありがとうございました!」「ああ、またこいよ!」の挨拶で息子がこちらに戻ってきた。結局くじは引かなかった。

「どうした?やらなかったのか?」

「うん」

「どうして?」

「作戦があってさ」

「作戦?どんな?」

「1回500円でしょ。全財産2000円分やるから欲しいソフトをください!って」

「で?」

「もうお店お終いだから、向こうも受けてくれると思ってさ。でもだめだった。」

「向こうはなんだって?」

「そのソフト、箱はあるけど実はないって。1時間くらい前に当たりがでたって。」

「で、どう感じた?」

「うん、本当かもしれない。もしかしたら初めからないかもしれない。だけど交渉はしたからね。」

褒められた交渉ではないだろう。しかし、祭りという特別な空間での欲望のぶつかり合い。こうやって大人への階段を上っていくのだろう。モラル、分別だけは失わないよう見守っていきたい。

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祭り

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意外にこわい

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祭りのあと