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diary

2011年2月14日 無音

2月11日、建国記念の日に降った雪、
夜には、枝を白く肉厚にしていた。
公園は雪特有の静寂に包まれている。
音で表現するなら「シーン」。
耳の奥で無音の際に聞こえる、あの音だ。
無音の有音に気づいたのは、今から36年前。
高1の春休み。
級友の祖父がいる迦葉山(かしょうざん)の寺でだった。
早朝に組んだ座禅。周りは雪景色。
初めての体験で、初めのうちは気持ちが落ち着かない。
そのうち、心が丹田に下がっていった。
周りの音は何もないはず。
しかし、耳の奥では「シーン」という音がしている。
「何で音に聞こえるのだろう・・」
すると、右肩に警策がずしり。
首を左に傾けると「パーン!」
心のゆるみに鞭打たれた。

「ああ、あの時の音だ・・・」

「バサッ!」

今度は肩に白い警策が落ちてきた。
翌朝、無音の世界はなかった。
朝日と共に尾長鳥が賑やかに挨拶をしていた。

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無音

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白い朝

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透明な蓑虫

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白とピンクと青空と