第114回&115回 「野の百合 空の鳥を見なさい」...稲村太佑さん(アルカラ)2020/01/01 14:31

レーベル移籍して初リリースのアルバムを持って遊びに来てくれました!

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アルカラ・Vo&Gtの稲村太佑さんです!

神戸で結成したバンドが上京したのが約10年前。ニューアルバムは10枚目。「(バンドとして)夢のような活動をしている」と言いつつ、ニューアルバムを「ファーストアルバムをリリースしたような感じ」と語る。これからのアルカラがまた新たに歩んで行く一つのポイントになるのがこのニューアルバムで、タイトルもまさに『NEW NEW NEW』。

個人的には、稲村さんが書く歌詞が一言で言うと「面白く」て、今回も想像力を巡らせる世界が2曲めから(注;1曲めはインスト楽曲)炸裂。引用すると...

僕らはこの瞬間 今この瞬間
きゅんとする瞬間 涙の瞬間
ニュースのお時間 おやつは食パン
ああまた きみのまばたき

この韻を踏んでいる感じも素晴らしいし、最後の部分に「まばたき」なのが素晴らしいですよね。まばたきこそ一瞬の瞬間ですから。こうして歌詞で並ぶと、はて?と思いつつ、「いや、これは瞬間の...?」と人それぞれきっと想像できるわけですよ。そしてその瞬間こそに大事なものがあるのでは?ということを思ったりするわけですよ!

今回は稲村さんにそんな歌詞の部分についてお話を聞けたのがとても面白かったです。歌詞も含めた音楽について「音楽は、想像の余白と余地があることで成り立つ」と端的におっしゃっていたのも流石!と思いましたし、今回のタイトルにある「野の百合 空の鳥を見なさい」はお母様がかつて、小さい頃の稲村少年に語ってくれたお言葉なのだそうです。すごく素敵な言葉だと思いませんか、そしてそんな言葉と共に自分の周りや自然の景色を眺めて40代に入ってきた稲村さんだからこそこんな詩が書けるんだなぁと、これまで見えない一面が確実に覗けるお話を聞いた時間でした。

...そうなんです、と言うのも、ポッドキャストで明らかになる(予定です)?トークの中ではわたし、稲ちゃんと呼んでいたり普通にライブを見て打ち上がったりする仲でも、こうして真面目な(笑)インタビューをするのは初めてのことでした。外見だけでなくアーティストとしての内面も魅力がある方だなぁ、ということに気づけた今回だったのであります!


【12/16日 On Air楽曲】
瞬間 瞬間 瞬間/アルカラ
*歌詞を引用させていただいたのがまさにこの楽曲。その歌詞の二番のフレーズには「おといれのお時間 長寿庵のおじさん」という文言も出てきますが、おといれ→トイレの意もさることながら、音(を)入れ(る)、の意も込めつつ、長寿庵のおじさんはそんなレコーディングスタジオで出前を頼んでいたおじさんのことだそうです。
アルカラは、子どもが替え歌して遊んでも面白そうなロックを生み出すバンドだなぁと個人的には思います!

【12/23日 On Air楽曲】
猫にヴァイオリン/アルカラ
*バイオリンが弾ける稲村さん。「歌とバイオリンが共存している曲がなかった。稲村なりのオトナのビート」として作ったという1曲は、曲の中盤のメロディに知的さを感じます。

【ポッドキャストQR】
稲村さんともアフタートークをお届けします!コチラへアクセス

【12/30のゲスト】
京都のバンド・ROTTENGRAFFTYがスタジオに来てくれます!
次回の放送を持ってこの番組は終了になるのですが、思い返せば番組スタート時のゲストも彼ら。彼らで始まり彼らで終わる、わたしにとってこんなに素敵なことはありません!

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