浜美枝のいつかあなたと

毎週日曜日
 9時30分~10時00分
Mr Naomasa Terashima Today Picture Diary

寺島尚正 今日の絵日記

2020年8月24日 処暑の空

23日は、処暑。処暑とは「暑さが落ち着く頃」という意味。
この日東京は午後に日差しが出て少し気温が上がったものの、
29.4℃で8月に入り初めて30℃に届かず、22日間続いていた真夏日がストップ。
その処暑の午前、港区・浜松町は小一時間大雨に襲われたのである。
このところ日曜は、朝食をとり旧芝離宮恩賜庭園散策、
その後竹芝桟橋で海(正確には隅田川の河口)を見て深呼吸するのがお決まりとなっていた。
しかし今朝は雲行きが怪しく、外出を躊躇していたところ、突然の激しい雨。
1キロ位先の高層ビルがあっという間に白い雨の幕で姿を消した。
加えてベランダの排水溝が「ゴボッゴボッ」と苦しそうな声を上げ、余りの雨量に恐怖を覚えた。
7月は各地豪雨に襲われた。その先月の一連の豪雨の要因について、
気象庁は「広い範囲で長く続いた大雨という点で異常気象だった」と指摘した。
専門家で作る気象庁の「異常気象分析検討会」が、
先月の一連の豪雨について分析し、要因の1つに挙げたのが、インド洋の海面水温が平年より高くなっていること。
今年は特にインド洋西部で海面水温が高く、積乱雲の活動が活発になっていたという。
この影響でフィリピン付近の積乱雲の活動が活発でなくなり、
太平洋高気圧が平年よりも日本の南西に張り出した。
また、上空のチベット高気圧の北への張り出しも弱め、偏西風が平年よりも南に蛇行していた。
このため、梅雨前線が北上せずに日本付近に停滞し続け、前線に沿った西からの水蒸気と、
太平洋高気圧の縁をまわる南からの水蒸気が日本に集まり記録的な豪雨を引き起こしたと分析している。
一方、8月に入ってからは、フィリピン付近で積乱雲の活動が活発になって
太平洋高気圧が日本に張り出したのに加え、上空のチベット高気圧の勢力も強まり、
2層の高気圧が重なることで連日の猛暑をもたらし、この傾向は来月上旬まで続く見込みだと指摘した。
検討会会長は「大雨の広域性、持続性という観点から見ると異常気象とみるのが妥当。
今回も地球温暖化の影響で水蒸気の量も多くなった可能性がある。
今後も極端な現象が起きやすいことを念頭に、台風などに備える必要がある」と話した。
7月は台風が1つも発生しなかった一方で、梅雨前線が日本付近に長く居座り「令和2年7月豪雨」となった。
現在台風8号は、沖縄県の先島諸島の北の海上を北よりに進み、発達しながら24日、
沖縄本島地方や奄美地方に接近、25日以降は九州の西を北上する見込みだ。
被害のないことを祈るばかりだ。
夕方、空を見上げると、青空に白い雲。蝉も元気に鳴いている。
明日は再び暑さが戻ってくるようである。

処暑の空
処暑の空

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