文化放送

鎌田實×村上信夫 日曜は頑張らない

鎌田 實
鎌田 實
(かまた みのる)

医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、 東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会 放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」 「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

村上 信夫
村上 信夫
(むらかみ のぶお)

1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com

過去の記事

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2016年5月 9日

5月8日 第207回放送

きょう5月8日は、赤十字社の創始者アンリ・デュナンの誕生日で「世界赤十字デー」
そして12日はフローレンス・ナイチンゲールの誕生日に由来して「看護の日」です。
使命感を持って医療に取り組む人々に敬意を表し、今回のテーマは「命を支える仕事」

スイスの実業家アンリ・デュナンは、1859年「イタリア統一戦争」の最中"傷つい
た人は、敵味方関係なく救護しなければならない"と思い立ち「五人委員会」を設立。
その後「赤十字社」となりイスラム界では「赤新月社」として、世界中で人道支援活動
を続けています。紛争地域の医療支援などは、彼ら「赤十字社」抜きには語れません。
もう一人のフローレンス・ナイチンゲールは日本人にもお馴染みの人で「白衣の天使」
「ランプを持つ貴婦人」「クリミアの天使」などと評されていますが、実は強固な意志
をもった女性でした。19世紀のイギリスでは、産業革命によって国が豊かになる一方
格差が生じ、貧しい人々も街に溢れました。上流階級の社交界にデビューさせたかった
両親の猛反対を押し切り、彼女は当時社会的評価の低い看護師を志し各地の病院を巡り
独学で看護を学び、31歳で初めて看護学校で学びます。そして1854年から2年間
クリミア戦争に従軍し負傷兵の看護にあたりました。「看護覚書」「病院覚書」という
名著をあらわし、術後看護の大切さを説き、医療者の意識改革につなげた功績は多大。
後半は、2年前に母を看取った村上さんが心優しき看護師との思い出を語り、鎌田さん
は若い看護師の奮闘によって立ち治った患者さんのエピソードなどを披露。いま日本中
が看護師不足です。看護は遣り甲斐があり、社会的評価も高い職業なのに増えない現実
があります。「看護の仕事をしてみたい」と思ってくれる人が増えることを願います。

放送分を聴く
放送日:2016年5月8日

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