文化放送

鎌田實×村上信夫 日曜は頑張らない

鎌田 實
鎌田 實
(かまた みのる)

医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、 東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会 放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」 「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

村上 信夫
村上 信夫
(むらかみ のぶお)

1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com

過去の記事

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2020年8月 3日

8月2日 第421回放送 

スピード感あふれる語り口で、落語のほかにテレビや舞台でも活躍中の柳家花緑さんを
ゲストに迎えて鼎談です。小学生時代の花緑さんは「読めない・書けない」から授業に
ついていけず、テストは0点、宿題はやらず、忘れ物も多くて、授業中もじっとしてい
られずしゃべってばかりの"落ちこぼれ"でしたが、40代でわかったその理由とは?

「教科書が読めなかったけど、落語家やっています!」と笑顔で語る花緑さん。6年前
にテレビ番組で小学生時代の通知表を公開したことから「識字障害=ディスレクシア」
の疑いがあることを指摘され、専門医の診察でそのことが判明します。子ども時代から
「出来ないことや苦手なことは自分の努力不足だ!」と思い込んでいた花緑さんですが
40歳を過ぎて自身が発達障害の「識字障害」というレッテルを貼ってもらったことで
非常にラクになったといいます。自身の経験を軽妙に綴った新刊『僕が手にいれた発達
障害という止まり木』を上梓。飛び続けていた鳥が止まり木を得てラクになった体験が
エピソードとして載っています。発達障害は、脳機能の発達が関係する先天的な障害の
総称です。成長過程で発見されることが多く、学習障害、注意欠陥・多動性障害、自閉
症障害、アスペルガー症候群などがあり、花緑さんの場合は学習障害の中でも知的発達
に遅れはないが、教育段階に見合わない読み書きに困難がある「識字障害」です。文字
を脳が認識して、言葉として理解するのに時間がかかるので、読むのに時間がかかるし
疲れたり緊張していると更にその能力が低下するので、ミスにつながってしまいます。
田町に行くべき時に町田に行ったり、演目「芝浜」を「浜松」と書き間違った経験も。
識字障害を公表後は、全国の発達障害をテーマとした講演会へも多数登壇しています。

放送分を聴く
放送日:2020年8月2日

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