文化放送

鎌田實×村上信夫 日曜は頑張らない

鎌田 實
鎌田 實
(かまた みのる)

医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、 東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会 放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」 「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

村上 信夫
村上 信夫
(むらかみ のぶお)

1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com

過去の記事

番組へのメッセージをお待ちいたしております。 メールはコチラ:kamata@joqr.net

2021年5月18日

5月16日 第462回放送 

新型コロナウイルスワクチンの高齢者を対象にした接種や接種予約の受付が全国各地で
本格的に始まりました。番組に「変異ウイルスにも有効ですか?」等リスナーさんから
寄せられた『新型コロナとワクチンについての質問』にドクター鎌田がお答えします。

ワクチンについての質問/いま日本で承認され接種が始まっているのはファイザー社の
mRNA(メッセンジャーアールエヌエー)ワクチンですが、接種によってDNAが変
えられてしまう危険性はないのか?回答は「DNAを変えることはないです」RNAは
DNAの中に入っていけないので悪さはしません。役割を果たしたら分解し消えるよう
設計されています。変異ウイルスについての質問/変異する前のウイルスとの違いは?
ウイルスの表面にあるスパイクというタンパク質で変異が起こるのが原因。スパイクは
ウイルスがヒトの細胞に侵入する際、細胞の表面にあるタンパク質とくっつく役をして
いています。スパイクタンパク質は1237個のアミノ酸基が連なったもので、その内
の数個の変異で大きく変わります。例えばN501Yは501番目のアミノ酸が従来の
NからY(アスパラギンからチロシン)に変異。同様にL452Rは452番目が従来
のロイシンからアルギニンに変異。たったこれだけで細胞の中に入りやすくなります。
横浜市立大学の研究グループは「ワクチン接種者の9割が英国、南アフリカ、ブラジル
など7つの変異ウイルス全てについて効果が期待できる」と分析結果を発表しました。
これを受けてドクター鎌田は、今後も現れる変異ウイルスに対してワクチンの接種率が
進んで国民の7割8割になれば集団免疫ができるので、近い将来はインフルエンザ程度
の扱いになる可能性が高いと解説。世界の課題はワクチン供給が滞る国への提供です。

放送分を聴く
放送日:2021年5月16日

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