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PART1 くにまる東京歴史探訪
ONAIR REPORT
10月17日(月)〜10月21日(金)今週はスペシャルウィーク特別企画「みちのくグルメ旅」。
皆様にぜひ召し上がっていただきたい極上の美味を求めて みちのくを駆け巡った珍道中!
夏の甲州、信州に引き続き、今回は秋の東北を訪ねました!


10月17日(月)放送分 + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
今日は、「宮城・塩竃港」をご紹介します。

飯坂温泉の「朝ねぼうの宿 叶や」を出発した「ごぜんさま号」は、再び東北自動車道に戻ると、今度は仙台南インターで降り、一路、太平洋へと向かいます。
目的地は塩竃港。塩竃はその昔、国府の津と書いて「国府津(こうづ)」と呼ばれていました。「津」というのは港のことです。大和朝廷が東北地方を征服するとき、拠点となったのが、塩竃の南にある多賀城(たがじょう)で、当時はここに陸奥の国の「国府」があり、そこの港なので「国府津」となりました。
1300年もの昔から、国府、多賀城の玄関口として栄えたとても由緒のある港町なんです。それが「塩竃」になったのは、このあたりで製塩業が盛んだったから…と考えられています。

平安時代に書かれた「伊勢物語」の中にも塩竃は登場します。左大臣、源融(みなもとの とおる)は光源氏のモデルになったとも言われている風流な方ですが、京都の自分の屋敷の中に、塩竃の港に風景を模した庭園を作って、そのことによって都の雅な方々に「塩竃」という地名が知られるようになったんだそうです。その源融の詠んだ歌が…

「塩竈に いつか来にけむ 朝なぎに 釣りする舟は ここに寄らなむ」

さて、現在の塩竃港の名所といえば「大漁横丁」です。とにかく新鮮な近海物の生マグロが手に入るとあって、全国各地から観光客が訪れる人気スポットです。

魚を扱って60年、大漁横丁の岩井勇さんにお話を伺いました。
近海マグロの水揚げでは日本一という塩竃港。本当に新鮮でおいしいマグロを食べたいという方、ぜひ一度、塩竃を訪れてみてください。



10月18日(火)放送分 + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
今日は、「加美町(かみまち)のササニシキ」をご紹介します。

塩竃の港で、おいし〜いマグロをたらふく頂いた「ごせんさま」号一行は、今度は内陸部、加美町へと向かいます。
仙台の北に位置する加美町は、縄文時代の遺跡も数多く発掘されており、また平安時代になってからは、陸奥の国府、多賀城から秋田、山形方面へ向かうルートに沿っていたため、古くからとても栄えた土地だったようです。
この加美町の名物は、なんといっても美しい水。清流・鳴瀬川では鮎の美しい姿がそこかしこに見られます。きれいな水のあるところ、うまい米がある…というわけで、お米もまた、ここ加美町の自慢のひとつ。中でも、このあたりが本場のササニシキは、炊きたての香りをかぐだけで、口の中がヨダレで一杯になってしまうほどだとか。

ササニシキは、1963年(昭和38年)加美町の東隣、古川市の宮城県農業試験場・古川分場で生まれました。
名前は、父のササシグレと、母のハツニシキから。ササシグレからは味のよさと、たくさんとれる性質を、ハツニシキからは、姿の美しさと、茎のしなやかさを受け継ぎました。最近ではコシヒカリ人気に押され気味で、作付け面積も減って来ていますが、本場・加美町では、まだまだササニシキが人気ナンバーワンです。

今回、もともとササニシキ農家で、地元の食材を利用したレストランも経営している「ふみえはらはん」さんにお邪魔しました。
とにかく、ウマいとしか言いようのないササニシキ。そして美しい自然、おいしい空気。お米好きなら、ぜひ一度訪ねてみたいお店でした。



10月19日(水)放送分 + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
今日は、「仙台名物・牛タン」をご紹介します。

加美町で極上の合鴨ササニシキをたっぷり頂いたあと、再びワゴン車「ごぜんさま号」に乗り、仙台の町へ。
ターゲットは、もちろん「牛たん」です。伊達藩六十二万石の城下町として栄えた仙台。街を歩けばそこかしこに「牛たん」の看板が見え、単に観光客相手の名物というだけでなく、地元の皆さんに心底、愛されている味なんだな…ということがわかります。

とはいえ、仙台で牛たんが親しまれるようになった歴史は、さほど古くなく、ルーツは終戦直後のこと。当時は、手軽に開業できる焼き鳥屋が大人気で、中でもお客さんを集めていたのが、佐野啓四郎さんという方が経営されていた「太助」というお店でした。この方は商売熱心で、いろいろな新メニューを考え出しては評判を取りましたが、すぐに回りのお店に真似されてしまうのが悔しい。なんとか自分だけの味を出すことができないか…。
そこで注目したのが、それまでほとんど食べられていなかった牛の舌、「牛たん」。試行錯誤の末、切り身にして塩味をきかせ、寝かせて焼く…という現在まで続く調理法を編み出しました。
この新しい味を、おそるおそるメニューに乗せたところ、たちまち大評判。結局、これもまた仙台中のお店に真似されてしまいましたが、あちこちのお店がそれぞれ工夫し、よりおいしいものを…と切磋琢磨したおかげで、現在の隆盛につながりました。

今回は、仙台市内でも人気のお店「伊達の牛たん」にお邪魔しました。
仙台の牛たんをまだ食べたことがないという方、ぜひ一度、召し上がってみてください。
いわゆる焼肉屋さんの「たん塩」とはまったく違う味、目からウロコが落ちますよ。



10月20日(木)放送分 + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
今日は、「極上の仙台牛」をご紹介します。

伊達六十二万石の城下町、仙台。最高にオイシイ牛たんを味わった「ごぜんさま号」一行ですが、ベロだけじゃものたりない! やっぱり肉も食べたい…と、今度はこちらも名物、仙台牛を求めて街をさまよいます。
全国でも有数の畜産県として知られる宮城県ですが、中でもその代表的なブランドといえば、やはり黒毛和牛「仙台牛」ではないでしょうか。

なぜここ仙台周辺で極上の牛肉がとれるのかといえば、ササニシキの所でもご紹介したように、水の美味しさが第一の理由。やっぱり人間にとっても、牛にとっても、おいしい水を飲んで暮らしていると、カラダが活性化され、その結果、肉もおいしくなっていくようです。

もう一つのポイントは、ズバリ、そのササニシキ。仙台牛の多くは、このササニシキの稲ワラを食べて育つそうですから、肉の味がよくなるのも道理です。肉の特徴は、芸術的な「霜降り」。さっとあぶっただけで、ジューシーな旨みが口の中いっぱいに広がります。

今回は、最高ランクの肉を手に入れることができる、専門のお肉屋さん「肉澤」にお邪魔しました。
昔ながらの石焼きでゴチソウになった極上の肉、本当に言葉では言い表せないオイシサでした。
競馬で言えば「サンデーサイレンス」のような、超一流の種牛の血統を受け継ぐ、プライド高き仙台和牛。お肉になっても、そのプライドは生きています。ぜひ召し上がってみてください。



10月21日(金)放送分 + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
最終日の今日は、仙台の名湯「作並温泉」をご紹介します。

塩竃港でマグロ、加美町で合鴨ササニシキ、そして仙台市内では牛たんと最高ランクの仙台和牛を食べ、お腹が一杯になった「ごぜんさま号」一行。旅の疲れを癒すのは、やっぱり温泉…というわけで、仙台市内、とてもアクセスのいい場所にある名湯「作並温泉」へ行きました。
東京からなら新幹線で仙台まで、そこからJR仙山線にそのまま乗り換え、作並駅までおよそ30分。
仙台市内なので、乗り越し料金もいりません。この作並温泉は、先週ご紹介した飯坂温泉と同じく、古い歴史を誇る名湯です。

いまからおよそ1300年前のこと。各地を修行して回っていた、行基(ぎょうき)さんという、東大寺建設にも力を尽くしたことで知られるお坊さんが、ブッポウソウの鳴き声に誘われ、森の斜面を降りていくと、広瀬川の川底から温かい水が湧いているのを発見しました。これが、作並温泉の始まりと言われています。
後には鎌倉幕府を開いた、かの源頼朝公も戦いの疲れをこの温泉で休めたといわれています。現在のような温泉街ができてきたのは、ここ200年ほどのことだそうですが、それでも十分歴史の古い温泉なのは、間違いのないところです。

今回、美しい山の懐に抱かれた「湯の原ホテル」にお邪魔しました。
昔の農具や着物の帯などを使って、館内を情緒豊かにコーディネイトしていて、本当に自然の風景が見事な旅館です。紅葉と雪景色の季節には外国からもわざわざお客様が見えるほどだというこのホテル、家族でノンビリくつろぐには、これ以上の場所は、ちょっと他には見当たらないんじゃないか…と思えるほどです。



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