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PART1 くにまる東京歴史探訪
ONAIR REPORT
6月12日(月)〜6月16日(金)今週のテーマは、
スペシャルウィーク特別企画 「邦丸黄門漫遊記 極め付け神奈川の旅」をご紹介します。


6月12日(月)放送分 + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
今日は、三崎 「まるいち魚店」をご紹介します。

ワゴン車「ごぜんさま」号の旅、後半戦に入りまして、本日の目的地は三浦半島の突端、「三崎」。「み〜なと〜、三崎、焼津に〜 御前崎〜」、あの森進一さんの名曲「港町ブルース」にも登場いたします、日本を代表するマグロ漁港の街、三崎。南側に位置する「城ケ島」が、自然の防波堤となって、悪天候のとき、沖合に出られない船が避難する「避難港」、風向きが変わるのを待つ「風待ち(かざまち)港」として、古くから日本中の船乗りたちに親しまれてきました。

関東大震災のあと、漁港として本格的に整備され、現在では南太平洋、インド洋、大西洋にまでマグロを求めて出ていく、遠洋漁業の基地となっているのは、皆様ご存じの通り。航海は1年から1年半にも及びます。海の男たちは、文字通り、365日、世界のどこかで、マグロを追いかけているわけです。そんな男たちのホームグラウンドが、ここ三崎。風光明媚、気候温暖な素晴らしい土地ですが、この三崎を愛してやまなかったのが、詩人・北原白秋。

 「雨はふるふる 城ケ島の磯に 利久鼠の 雨がふる」

1913年(大正2年)、白秋が書いたこの「城ケ島の雨」は、城ケ島、そして三崎の知名度を、一気に全国区へと押し上げました。城ケ島には、白秋自筆の歌碑があり、また近くには「白秋記念館」が作られて、観光客でにぎわっております。
が! 我々はやはり、文化に親しむよりは、おいしい食べ物に親しみたい! というわけでございまして、本日はマグロが旨い! と、三崎でも評判のお店、「まるいち魚店」にお邪魔いたしました。若旦那、松本スグルさんにお話を伺いました。



6月13日(火)放送分 + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
今日は、「鎌倉ハム富岡商会」をご紹介します。

ワゴン車「ごぜんさま」号の旅、後半戦二日目。昨日は三浦半島の先端、三崎で本場のマグロに舌鼓を打ちましたが、本日は半島を北上いたしまして、その付け根に当たる「鎌倉」にやってまいりました。

イイクニつくろう、鎌倉幕府…というわけで、かの源頼朝が幕府を開いたのが1192年(建久3年)。それから八百年余りの時間が流れまして、今では日本でも有数の観光地として親しまれています。この鎌倉名物といえば、なんといっても「ハム」。事の起こりは、1874年(明治7年)、英国人ウイリアム・カーチスが、ここ鎌倉の地に観光ホテルを開業したこと。裏側には牧場を設けて家畜を飼い、牛乳やバター、ハム、ベーコンなどを作り始めました。これが日本におけるハム製造の始まりと言われています。

カーチスは、その製法を門外不出としていましたが、10年後、地震に襲われ、工場が燃えそうになったところを、村人が助けてくれた、その恩義に報いようと、秘密のレシピをそっと教えてくれました。やがてその製法が鎌倉周辺に広まって、このあたりで生まれたハムがすべて「鎌倉ハム」と、呼ばれるようになったというわけ。「浅草海苔」とか、「静岡茶」みたいなものですね。日本のあちこちに「鎌倉ハム」を名乗る会社があるのは、実はこういう事情があるからなのですが、本日お邪魔いたしますのは、その中でも唯一、発祥の地に残り、当時からの伝統を引き継いでおいしいハムを作り続ける、「鎌倉ハム 富岡商会」。鎌倉の中心部、小町にありますお店で、佐藤さんにお話をうかがいました。



6月14日(水)放送分 + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
今日は、高座渋谷 「太田屋」をご紹介します。

ワゴン車「ごぜんさま」号、本日の目的地は小田急江ノ島線、高座渋谷駅にほど近いお肉屋さん、太田屋さん。こちらで極上の「高座豚」が手に入ると聞き、車を走らせたわけでございます。「高座豚」…と申しましても、太った噺家さんのことではありません。このあたり、かつては「神奈川県高座郡」と呼ばれた地域で、大正の頃から養豚が盛んに行われており、「高座豚」は、味の良さで全国に聞こえたブランド豚だったのです。

ところが、この「高座豚」には、欠点がありました。元々はイギリスから、明治時代に導入された品種なのですが、一生懸命育てても、ほかの豚に比べて、儲からないんです。「小型で、肉の量が少ない」「育つのに時間がかかる」「病気に弱い」…などなどのデメリットが災いして、高座豚は高度成長期以降、ほとんど絶滅状態にありました。しかし、心ある生産者や、こちらの太田屋さんのような熱心なお肉屋さんが「幻の豚、高座豚を復活させよう」と、努力を続けた結果、最近、ようやく、少しずつ、ホンモノのおいしい豚肉が、流通するようになってきたというわけなんですね。

最近は「高座豚」とは名ばかりの、あまり品質のよくない肉も流通しているようですが、この「太田屋」さんでは、生産農家と直接契約して、指定したエサ、飼い方で育てた豚をまるごと買い取って販売していますから、おいしい、しかも安全! 太田屋のご主人、佐藤良雄さんにお話を伺いました。

ちょっとやそっとじゃ手に入らない「幻の豚」、名前を聞くと誰でも驚くような都内の有名レストランにも納めているという極上の豚肉、夢のような味わいです。それから今回はご紹介できませんでしたが、太田屋さん手造りのハム・ソーセージがこれまた絶品、店先で揚げているメンチカツも超ゲキウマ。電車賃を使っても、わざわざ行く価値のあるお肉屋さんですよ。



6月15日(木)放送分 + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
今日は、「松輪漁港」をご紹介します。

ワゴン車「ごぜんさま」号、昨日は大和まで北上しましたが、本日は再び三浦半島を一路南へと下りまして、先日お邪魔した三崎漁港のお隣、松輪漁港にやって参りました。松輪、と聞いて、ピーン! ときた方は、相当なお魚好きとお見受けいたします。

そう、この松輪漁港は、西の大分、関サバと並ぶ、日本を代表するブランドサバ、「松輪サバ」の産地です。サバは、古くから日本人と馴染み深い魚。この松輪周辺の縄文遺跡からも、サバの骨が出土しています。太平洋側のサバは、4月から5月頃、伊豆諸島近海で産卵し、その後、大半は餌の多い三陸、北海道沖へと北上していきます。
ところが、この時北へ向かわず、再び東京湾内へと戻ってくるグループがあります。この一団は、6月頃には房総半島の洲の崎、そして7月半ばになると、ここ松輪沖、さらに8月には横須賀に近い観音崎あたりまで北上して、東京湾の中で暮らし続けるのですが、これが「松輪のサバ」と呼ばれるもの。

この連中、イセエビの子供なんかをつかまえてはパクパクと食べているそうですから、それは味もよくなるはず。漁師さんたちも、よりおいしく食べてもらおうと、江戸時代から伝わる伝統の漁法、魚を極力傷つけない「一本釣り」でサバを取ります。全国的なブランドである「松輪」の名を傷つけないよう、関係者の皆さんが一丸となっているのがよくわかります。こうしてお話しているだけでも、7月半ばからの、サバのシーズンが待ちきれなくなって来ました。東京で松輪のおいしい魚を食べさせてくれるお店、この番組でもすっかりおなじみの、「京ばし・松輪」のマサさん、そして漁船、千代丸の鈴木さんにお話を伺いました。



6月16日(金)放送分 + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
今日は、横須賀 「三河屋」をご紹介します。

「ごぜんさま」号・神奈川の旅も千秋楽。本日やってきたのは、三浦半島の東側、基地の街、そして山口百恵さんの出身地としても有名な横須賀。どこかモダンな印象のある港町ですが、実はその歴史はとても古く「古事記」にも登場します。

はるばる関東に遠征してきたヤマトタケルが、ここ横須賀から、対岸の上総、現在の千葉県に向かって船出しようとしましたが、ずっと悪天候が続き、いつまで経っても出発できない。この方、あまり気の長いほうじゃなかったと見えまして、「ええい、いつまでもこんな所で待ってられるけえ! 行っちまえ!」…と、ギコギコと東京湾に漕ぎ出したところ、さらに激しい風雨に襲われ、船は転覆寸前。すると、遠征に同行していた、奥様のオトタチバナノヒメが、「これは何だかおかしいわ。まともじゃない。海の神様がお怒りになってるのに、違いないわ。このままじゃ、みんな海のモズク、じゃない、藻屑になってしまう…」と、悩んだ末に、海中にドボン!

すると不思議なことに、荒れ狂っていた海は一瞬にしてなぎ、船はスルスルと東へ向かって進み始めたのです。自らを犠牲にすることで夫を救ったけなげな妻、そんな悲しい伝説が残されているのが、ここ横須賀です。そして本日ご紹介しますのは、もし当時この肉があったなら、ぜひオトタチバナノヒメにも召し上がっていただきたかった、そんな思いを抱いてしまう極上の牛肉、「三浦葉山牛」です。指定販売店「三河屋畜産」直営のステーキハウス、「三河屋」の梅村さんにお話を伺いました。

霜降りの具合によって15等級に分けられる黒毛和牛の、その上位4クラスの肉しか名乗ることを許されないのが、「三浦葉山牛」のブランドです。ほのかな甘みがたまらない極上の牛肉、一度食べたら、生涯忘れることの出来ない味です。



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