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PART1 くにまる東京歴史探訪
ONAIR REPORT

1月25日(火)〜1月29日(金)
今週は、「ドラマの中の東京」。
1970年代から90年代にかけて放送された 大ヒットドラマの中から、
印象的な東京の姿が 記録されている作品をご紹介してまいります。


1月25日(月)放送分 + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
本日のドラマは「太陽にほえろ!」
昭和四十七年(1972年)7月に放送が始まった 「太陽にほえろ!」。金曜日の午後八時、日本テレビ系で、 およそ十四年放送された、刑事ドラマ。 若手俳優を積極的に起用、リアルなアクション場面を ふんだんに盛り込むことで、人気番組となりました。 主要キャスト、皆さんよくご存知とは思いますが、 一応、ご紹介しておきましょう。
舞台となっているのは、新宿にある架空の警察署、「七曲署」。 この七曲署の捜査一係長が、ボスこと石原裕次郎。 そして山さんこと露口茂、ゴリさんこと竜雷太、 殿下こと小野寺昭、長さんこと下川辰平(たっぺい)。 これが放送開始当初からの主要メンバーで、 ここに、配属されてきた若手刑事の成長を描くのが、 物語を貫く大きなストーリーとなっているわけです。
初代の若手が、マカロニこと萩原健一。 続いてジーパンこと松田優作、テキサスこと勝野洋、 スニーカーこと山下真司、ラガーこと渡辺徹… といったメンバーが登場してまいります。 「太陽にほえろ!」の特徴は、若手はもちろん、 ベテラン刑事たちも、とにかく走る! ひたすら走る! 走る場面は、当然のごとくロケ撮影でございますから、 70年代から80年代にかけての、懐かしい東京風景が、 ふんだんに登場してまいります。
中でも登場する頻度が高かったのが、まだまだビル工事が エンエンと続いていた淀橋浄水場跡地、西新宿界隈です。 新宿で始めての高層ビルは、昭和四十六年(1971年)に オープンした「京王プラザホテル」でした。 これが「太陽にほえろ!」放送開始の前の年。 そして放送開始の二年後に住友ビル、三井ビルなどが立ち、 摩天楼が林立するようになっていきます。 「太陽にほえろ!」の歴史は、 新宿ビル街の歴史でもあるんですね。 「太陽にほえろ!」のもう一つの特徴は「殉職」。 若手が番組に登場し、刑事としても役者としても成長、 そして頃合いを見て「殉職」して番組を去っていきます。
最初に殉職したのは、マカロニこと萩原健一。 放送されたのは昭和四十八年の七月十三日・金曜日で、 サブタイトルも「13日の金曜日 マカロニ死す」。 無事に事件を解決したあと、工事現場で立小便、 その直後に通り魔に登山ナイフで刺されてしまうという、 衝撃的な死に方で大きな話題となりました。 このロケが行われたのも、新宿・高層ビル街の 工事現場だったのです。

1月26日(火)放送分 + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +

本日のドラマは「俺たちの旅」
中村雅俊、田中健、そして津坂まさあき後の秋野太作、 この三人を中心とした青春群像ドラマ「俺たちの旅」。 昭和五十年(1975年)十月から一年間、 毎週日曜の夜8時に、日本テレビ系で放送されました。 当時、大ブレイク中だった小椋佳さんのペンになる、 主題歌「俺たちの旅」も大ヒットしましたね。中村雅俊演じる 「カースケ」は私立大学のバスケット部キャプテン、 「オメダ」こと田中健はチームメート、 そして「グズ六」こと津坂まさあきはカースケの先輩です。 しゃちほこばった一般社会になじめないこの三人が、 大学をでて、いったんは企業に就職するものの、 息苦しさに耐え切れなくなります。
そして自分たちの手で 「なんとかする会社」を作り上げ奮闘するというお話。 物語の主要な舞台となっているのは、吉祥寺。 その頃の吉祥寺は、若者たちの憧れの町として、 正にクローズアップされつつあったのです。 タイトルバックには、吉祥寺の商店街の真ん中で、 一番上が田中健、真ん中に津坂まさあき、一番下に中村雅俊… という、三人の肩車風景が写っています。
また、劇中には、井の頭公園もふんだんに登場いたします。 井の頭公園の駅舎は建て替えられてしまいましたが、 池の真ん中の噴水や、その奥に聳え立つマンション、 また駅に向かって上っていく階段や、 神田川を横切る井の頭線の鉄橋などの風景はそのまま。 番組の熱狂的なファンの中は、今でも、こうした 「俺たちの旅」ロケ地回りを楽しむ方が少なくないようで、 インターネットを探してみますと、劇中風景と、 現在の写真を対比するようなサイトがいくつも見つかります。 番組の中では、主人公たちが暮らしていたアパート、 「たちばな荘」は、井の頭公園のすぐ近くでしたが、 実際にロケで使われたアパートは、杉並・方南町。 神田川沿いにある、小さな昔ながらの建物です。 この方南町・神田川界隈も、頻繁にロケの行われた場所で、 辺りを見回せば、ドラマに登場した懐かしい風景を、 今でも目にすることができます。
「俺たちの旅」に登場する、もう一つおなじみの場所は、 新宿・コマ劇場前の噴水です。 正面から歩いてきた主人公三人が、噴水の池に ズボズボと入っていき、びしょ濡れになって、 そのまま出てくる、有名なタイトルバックの場面。 まさかこの映像に影響されたわけでもないでしょうが、 酔っ払った学生たちがあまりにも飛び込みすぎるので、 この噴水、昭和五十九年(1984年)に撤去されました。

1月27日(水)放送分 + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +

本日のドラマは「岸辺のアルバム」
山田太一脚本のドラマ「岸辺のアルバム」。 昭和五十二年(1977年)六月から九月まで、 全部で十五回が放送された名作ドラマです。 第一話のタイトルバックに映し出されるのは、 恐ろしい水害のため、根こそぎ押し流される何軒もの家。 そこから一転して、平和な多摩川の空撮画像が、 淡々と映し出されていきます。 高度成長が終わった東京の郊外で、 一つの家族が崩壊していく様子を見事に描いたこの作品。 主演は、八千草薫。その夫に杉浦直樹。 子供たちに、中田(なかだ)喜子、国広富之。 その他、竹脇無我、風吹ジュン、津川雅彦、村野武範… といったキャストが登場しています。
ストーリーをカンタンにご紹介しておきましょう。 夫は仕事一筋、子供たちは大学と高校に通い、 たった一人、家の中で侘しい時間を過ごす主婦・則子は、 偶然かかってきた間違い電話の男と親しく話すようになり、 遂にはホテルで男と密会するようになります。 その一方、大学生の娘はレイプされて妊娠、 カタギの商売をやっていたはずの夫は武器の密売や 外国人の売春などに関わるなど、 それぞれが秘密を抱え、ドロドロの家族。 みんなが余りにもメチャクチャなのに嫌気がさした 高校生の息子は、家を飛び出してしまう。
そんなある日、突然のクライマックスが訪れます…。 昭和四十九年(1974年)八月三十一日。 台風十六号が東京に接近、多摩川の水源地方は大規模な 集中豪雨に見舞われます。翌九月一日、流れはどんどん 水かさを増していき、そして午後二時ごろ、 狛江市の猪方(いのがた)で堤防が崩れ始めます。 午後六時、避難命令が発令され、付近住民が避難を開始。 そして翌二日未明、堤防ギリギリに建っていた民家が崩れ、 濁流に押し流されていきます。 九月三日になると、台風一過の秋晴れ。しかし流れは衰えず、 真っ青な空の下、家が次々に押し流されていく風景は とてもショッキングなものでした。その数、実に十九軒。 「岸辺のアルバム」は、この「多摩川水害」をモチーフに、 家族の崩壊と再生への希望を描いた作品だったのです。 劇中、主人公たちが危険の迫る我が家に入り、 必死になって持ち出そうとしたもの。 それは幸福だったころの家族の思い出…「アルバム」でした。

1月28日(木)放送分 + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +

本日のドラマは「男女七人夏物語」
「男女七人夏物語」が放送されたのは、昭和六十一年 (1986年)。タイトル通り、真夏の七月二十五日から 放送がスタート、九月一杯まで、全十回。 金曜日の午後九時から、TBS系で放送され、平均視聴率 24・0、最終回は実に31・7%を記録。 主題歌、石井明美さんの歌う「チャ・チャ・チャ」も 年間1位の大ヒットとなりました。 二十代後半から三十代始めにかけての、微妙な年頃の 男女のラブストーリーを描いたこの作品。 七人を演じたのは、明石家さんま、大竹しのぶ、奥田瑛二、 池上季実子、片岡鶴太郎、賀来千香子、小川みどり。
ここで共演したさんま・しのぶが後に結婚、そして離婚、 二人の間に生まれた女の子「いまる」が、 既に芸能界デビューを果たしている…といったあれこれは、 皆様、先刻ご承知のことと思います。 この作品の主要な舞台になっているのは「隅田川」。 当時、真っ盛りだった「ウォーターフロント・ブーム」に さらに勢いをつける、という形になったのです。 主人公の二人、さんま・しのぶは、日本橋・箱崎と、 清澄公園を結ぶ「清洲橋」を挟んで住んでいましたから、 劇中、しばしばこの橋が登場してまいります。
それぞれが暮らすおしゃれなマンションが、 若い人たちの憧れの的となりました。 青くペイントされた清洲橋を、大竹しのぶが歩いていく姿、 実に絵になったものでございます。 この清洲橋の江東区側、しのぶ演じる桃子が住んでいた マンションのすぐ北側を流れるのが「小名木川」。 こちらも「男女七人夏物語」のロケ地となりまして、 ドラマの中には「萬年橋」が登場いたします。 江戸時代には、北斎や広重の浮世絵にも描かれた、 たいへん風光明媚な場所、また吉良を討ち果たした 赤穂浪士一行が泉岳寺に引き上げるとき通った場所であり、 松尾芭蕉旧居としても知られています。 遠い江戸の昔から、昭和末期のバブル黎明期までが、 歴史のエッセンスがギュッと濃縮されているのが、 この清洲橋・萬年橋一帯、というわけなんですね。
ドラマの最後で、大竹しのぶ演じる桃子が、 マイケル・ジャクソン取材のためアメリカへ旅立つ、 というのも、マイケルが亡くなった今となっては、 非常に感慨深いものがございます。 脚本は、鎌田敏夫。今週火曜日にご紹介した、 「俺たちの旅」の作者でもあります。東京の風景を 大変上手に、脚本に取り入れる方なんですね。

1月29日(金)放送分 + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +

本日のドラマは「東京ラブストーリー」
昨日までご紹介した四本は、いずれも昭和時代に放送された ドラマのオリジナル作品でした。 一方、本日取り上げます「東京ラブストーリー」は、 柴門ふみさんのコミックをドラマ化したもので、 平成に入って平成三年(1991年)の作品。 この年の一月七日から三月十七日まで、全十一回放送。 平均視聴率22・9、最終回は32・3%を記録して、 フジテレビ系月曜九時、いわゆる「月九」の時間帯の中でも 指折りのヒット作となりました。
主題歌、小田和正の歌う 「ラブストーリーは突然に」もおなじみですね。 主人公の「赤名リカ」を鈴木保奈美、 カンチこと永尾完治を織田裕二、ほかに 有森也実、江口洋介といった皆さんが出演しています。 「東京ラブストーリー」のタイトル通り、 劇中には、様々な東京風景が登場。 余計なお世話ですが、あまりにもロケ場面が多いので、 スタッフ、キャストの皆さん、そうとう大変だったのでは ないか…と、心配になってしまうほどです。
中でもよく出てくるのが「公園」です。 カンチが「魔法だったら使える!」 リカが「どんな?」と聞いてキスをする場面は、 サンシャインシティの東池袋中央公園。 巣鴨プリズンの跡地で、処刑された戦犯たちの 慰霊碑が建っている場所でもあります。 リカが「24時間、好きって言ってて」と叫んだのは、 山手通りに近い富ヶ谷公園。 二人が最後に別れる場面は、代々木公園。
そして、ドラマ撮影の定番中の定番として知られる、 旧山手通りの近く、西郷山公園も、織田裕二と江口洋介が 話し合う場面で何度も登場しています。 代官山の駅から歩いて十五分ほど、 冬の晴れた日には富士山もよく見える、 眺めの良い高台にある公園です。 この公園、もともとは西郷隆盛の弟である、 西郷従道(さいごう じゅうどう)の屋敷があった場所で、 土地の人々が明治の頃から「西郷山」と呼んでいた。 そこから、公園の名前がつけられた、というわけです。 オープンしたのは昭和五十六年(1981年)。 西郷家ゆかりの鹿児島から、桜島の溶岩が贈られ、 印象的なモニュメントとなっています。

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