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「消費増税は嘘ばかり経済学」高橋洋一さん

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新年度最初のゲストは、著書「『消費増税』は嘘ばかり」が話題の高橋洋一さんでした。
今年の10月に消費税が10%へアップすると言われていますが、
高橋さんは消費税増税をめぐる議論は「嘘」と主張していらっしゃいます。その嘘の議論とは!?
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議論①『財政破綻論』
【日本は1000兆円の借金を抱えていて財政が破綻する。財政再建のために増税するしかない】という話。
これは、2018年10月に国際通貨基金が発表したレポートで嘘であることが世界中にバレてしまった。
財政は資産と負債の両方が書かれたバランスシートで見るものであり、資産と負債の差額である純資産で判断するもの。
純資産で見ると、日本の財政はバランスが取れていて、むしろ健全である。
日本の財政が破綻状態ではないということは世界中の金融のプロたちが良く知っている。
その証拠に世界で経済的リスクが高まると、円が買われ円高になる。
もし、日本が財政破綻の可能性が高い国だったら円を買う人はいないはず!
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議論②『社会保障論』
【日本は少子高齢化が進み、年金・医療などの社会保障の財源が足りなくなるから、増税するしかない】という話。
これも嘘。なぜならば、年金・医療・介護の3つの社会保障は基本的に税金ではなく、
原資は「保険料」によって賄う「保険方式」で運営されているから。
消費税とは無関係なので、もし足りないなら保険料を上げることになるだけ。システム自体は破綻しない。
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議論③『景気論』
【現在の経済状況で消費税を増税したら、景気に与えるダメージが大きすぎる。
せっかく日本がデフレ脱却へ向かっているのに、今、消費税を増税したら台無しになってしまう】という話。
消費税が3%になった時はバブル景気だったのと減税をしたから問題がなかったが、
消費税が5%と8%になった時は景気が悪くなった。
景気を良くした方が税収は上がるから、この景気が悪い時期に消費税を上げて税収を下げることになってしまうので
政府の考え方は理解不能。上記の①と②の議論で、今、消費税を上げるべきではない!
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さらに、高橋さんは「消費税を上げるべきではない!」というだけでなく、
「消費税を上げる前にすべきことがある」とおっしゃいます。
すべきこととして、高橋さんの著書には6つのことが書かれていますが、番組では、
「社会保険料を納めていない会社や人からきちんと徴収するべき」、
「税金と保険料は一緒に徴収できるような効率化すべき」などとお話して下さいました。
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番組に来て下さるゲストの方によって、いろんな意見があります。
番組をお聞きのみなさんも「先日のゲストさんと意見が真逆だ~」と思われることもあると思います。
私も思っています。誰が正解、誰が間違っているというわけではなく、
多くの意見を聞き自分で考えていくことの重要性を感じました。
by長麻未

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2019年04月06日(土)
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