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「選挙の経済学」選挙プランナー 松田馨さん

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令和最初の参議院選挙が7月21日に投開票されます。
そこで今回は、選挙のお金のお話を学びました。ゲストは選挙プランナーの松田馨さん。
2006年7月の滋賀県知事選挙以降、地方選挙から衆議院選挙、参議院選挙まで100を超える選挙に携わり、
現職に挑戦する無所属・新人の依頼を数多く引き受けていらっしゃいました。
なんと勝率は7割を超えるということです。
これまで、「日本最年少選挙プランナー」としてメディアに取り上げられてきました。
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【選挙プランナーとは?】
選挙プランナーとは、選挙に立候補する候補者の依頼を受けて、その候補者を当選するための戦略を立てる人の事。
仕事は大まかに3つに分かれる。
①企画候補:PRをする部分、ポスターの作成など。
②コンプライアンス:公職選挙法など法律に違反をしないようにサポートする。
③プロジェクトマネジメント:依頼を受けた時点から選挙までを逆算して、
どういうことが必要か、予算はどのくらいかかるかなどを教える。
【選挙に出るとどのくらいお金がかかるの?】
無名の新人が選挙に立候補する場合、地方選挙だと100万円~300万円かかる。
参院選だと、桁違い。選挙区の単位が広く、選挙期間も長く、供託金も600万円かかるので、
出馬するだけで1000万円くらいかかる。激戦区なら5000万円以上。
知名度を上げるための広告費が一番かかる。
例えば東京都内でビラを新聞に入れたり配ったりすると考えると、1回で300万円くらいかかる。
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基本的なことをお話いただき、続いてリスナーのみなさんからの質問にお答えいただきました。
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【落選した候補者のダルマはどうなるの?捨てられるの?選挙用品を売っている専門店はあるの?】
ダルマは使用する陣営が減ってきているが、使った場合は「ダルマ供養」へ。
選挙用品の専門店はある。ネットで買える。机や椅子、選挙カーなどはレンタル。
選挙カーも音響の良し悪しがあるので、早めに良い車をおさえる場合もある。
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【ウグイス嬢が選挙カーで候補者名を連呼するが、うるさいからといって、
その候補者に投票しないでおこうと思われないのか?また、ウグイス嬢はプロなの?】
ネットなどでは「うるさい」といった批判の声も見られるが、選挙の現場だと、うるさいという声も無くはないが、
逆に「なぜ、うちの地域には来ないのか?」という声も聞かれる。
「選挙カーが来ないということは、うちの地域をないがしろにしている。票は要らないのか?」と捉える方も多い。
ウグイス嬢はプロの方もいて、普段は司会業をやっている方が多い。費用は日当1万5000円が上限。
費用をかけないとなると、候補者の同級生や知り合いがボランティアでやることもある。
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【候補者が当選した場合と落選した場合の費用は?】
松田さんの場合は同じ。例外で、以前、「費用がない」と言われた候補者の時に、
「当選したら成功報酬を」という契約をしたことはある。
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【今の選挙はツイッターやフェイスブックなどSNSの情報発信も必要と言われているが、
現場から見てSNSの影響はどのくらいあると思う?】
2013年に公職選挙法が改正され、6年前の参議院選挙からネット選挙が始まった。
意識調査などの結果を見ると有権者全体の10%弱が、ネットの内容を見て投票しているという。
まだまだ少ないが少しずつ増えているので今後重要になってくるだろう。
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この他の質問にも答えていただきました。
18歳の投票率が19歳の投票率より高いことなどどんどん興味深いお話も出てきて、今回も楽しかったですね。
さて、村上さんは期日前投票した上、マネージャーさんにも投票に行くように言っていると話していました。
私も期日前投票しました。有権者のみなさん、選挙に行きましょう。
by長麻未

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2019年07月13日(土)
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