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「暗号通貨『リブラ』とは?」経済アナリスト 森永卓郎さん

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今、世界が注目している暗号通貨「リブラ」。経済の価値観がひっくり返るのではないかといわれています。
フェイスブックの暗号通貨ということはニュースでご存知の方も多いでしょうが、いったいどういうものなのでしょうか?
今回、「リブラ」の基礎を経済アナリストの森永卓郎さんに教えていただきました。
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【「リブラ」とは?】
・リブラは、アメリカのフェイスブックが2020年にサービス開始を予定している暗号通貨。
「ビットコイン」などの暗号通貨と同じように、ブロックチェーンの技術を使う。
・これまでの暗号通貨と大きな違いは、ドルやユーロなどの既存の通貨によって価値が担保されるという点。
・「リブラ」の運営・ 開発を目的に設立された「リブラ協会」には、
現在、ビザやマスターカードなどのカード会社、決済サービスを手掛けるペイパル、
配車サービス大手のウーバーテクノロジーズなど30社近くが設立メンバーとして参加している。
・アップルやアマゾンは、今のところ静観している。
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【「リブラ」が注目されている背景は?】
・これまでの仮想通貨(今は暗号通貨)、例えば「ビットコイン」などは今でも売り買いされ、
投資としては使われているものの1日の値動きが激しいので、お店などで使う通貨としては定着しなかった。
・「○○ペイ」と呼ばれるものは、自由にチャージ、送金できる、値段の変動もないが、まだ使っている人が少ない。
・一方で、現在、フェイスブックの利用者は全世界で24億人以上。
もし、価格変動が少ない安定的な暗号通貨「リブラ」が登場し、通貨を支配することになると、
世界中の取引のデータがフェイスブックに集まる。各国の自由が無くなる。
・そのため、各国の通貨当局は「リブラ」に対して拒絶反応を示している。
先進国はもちろん、特に中国は「入れない」と判断するのではないか?
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【フェイスブックは情報が流出したことがあるが、大丈夫なのか?】
・現在、暗号通貨の盗難は後を絶たない。完璧に防ぐ手段はまだ見つかっていないので、
今のところ「大丈夫」とは言い難い。様子を見た方がいいかも。
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など、前半は「リブラ」について教えていただきました。
中国はリブラよりも先に動くのか?日本は導入するのか?各国の動きが気になりますね。
後半は、2019年日本の経済界について。
以前、森永さんにご出演いただいた時に2019年の経済界を占っていただきましたが、その最新情報です。
森永さん曰く、2019年の後半は「真っ逆さまに落ちていく」のだそうです。怖い。
国債の金利がマイナスになっている話や老後資金2000万円が必要という報告書の問題、
6月のG20大阪サミットの成果などを話して下さいました。聞き逃した方はradikoのタイムフリーでどうぞ。

by長麻未

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2019年08月17日(土)
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