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「ファーウェイと米中5G戦争」週刊現代 特別編集委員 近藤大介さん

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今回はアメリカを脅かす中国の通信機器大手「ファーウェイ」を詳しくお勉強!
ゲストはファーウェイ本社を完全取材し、このほど『ファーウェイと米中5G戦争』をお書きになった近藤大介さんです。
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【そもそも「5G(第5世代移動通信システム)」は何が凄いの?】
・5Gは「超高速、大容量、多接続、低遅延」。
⇒4Gは、2時間の映画をダウンロードするのに30分かかるが、5Gになると3秒ですむ。
⇒遠隔手術が可能になる。東京にいる医者が離れた地域の患者さんの手術を行える。
⇒IoTがより進み、家の中のほとんどのものがネットで繋がるようになる。
⇒映像関連の中継の遅延が10分の1以下になる。アーティストのコンサートなどのエンターテインメントも変わるだろう。
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【5Gを牽引する通信機器大手「ファーウェイ」とはどんな会社?】
・1987年、わずか5人で創業。香港から電話の接続器を輸入する会社だった。
・本社は中国広東省の深セン市。製造業の宝庫のような街で、
中国・アジア中の方が部品などを買い付けに来るような場所。
・現在は、世界170の国と地域に広がり、従業員数は19万4千人。年間売上高は約11兆3億円。
・1G~4Gまでは、アメリカや日本が主導してきたが、中国の国家戦略もあり、5Gはファーウェイが優位に。
・ファーウェイが2、3年休んでも、世界は追いつけない...とも言われている。
・研究開発費が莫大。2018年は売り上げの14.1%にあたる約1兆6千億円を研究開発費に。
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【アメリカと中国の対立はいま?】
・世界第1位と第2位のアメリカと中国が対立しているので、日本への影響は大きい。
・第1段階「貿易戦争」→第2段階「ハイテク戦争」→第3段階「金融戦争」→第4段階「軍事衝突」。
現在、第4段階の入り口まできている。先日の香港のデモも米中の対立の一部である。
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【ファーウェイの本社ってどんなところ?】
・社員の多くが若者でエネルギーに満ちている。明るい雰囲気。定年は基本45歳。
・5万人が一気に社員食堂で昼食をとり、その後、お昼寝をする。5万人分のベッドが用意されている。
・社員は高待遇。大学院卒の初任給、年俸は3000万円!社宅はタワーマンションで部屋は100㎡。
手厚い福利厚生のため、世界中の理系の英知が集まる。
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【ファーウェイの「研究開発本部」ってどんなところ?】
・ヨーロッパの12の都市・地域を再現した東京ドーム30倍の広さの街。
・敷地内にはモノレールが走り、レストランやカフェもあり、内科医・外科医も60人駐在。
・ここでは既に『6G』の研究が始まっている!!!
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【技術が進歩することによる懸念「シンギュラリティ」とは?】
・シンギュラリティとは、AI(人工知能)が発達し、人間の知性を超えることにより、
人間の生活に大きな変化が起こるという概念。
・AIが人間を追い越すのは西暦2045年だと、10年前に定義されたが、今の進歩の速さを鑑みると、
2040年くらいとなるのではないか?人間がAIに支配されるかも!?
・一方で、言語が同時通訳可能になるので、ビジネスチャンスが広がる!どの国・地域にハマるか分からない。
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放送の一部を掲載しましたが、これだけでも驚く内容ばかりですね。それなのに、5Gは「マジ『ドラえもん』っすね」、
6Gは「マジ『アイアンマン』じゃないっすか」という村上さんの例えも結構強めに残っています。
例え上手です。この微妙なニュアンスは、AIには真似できないのではないかと私は思います。

by長麻未

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2019年09月07日(土)
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