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「横浜は東京に追いつけるのか?」経済ジャーナリスト 内田裕子さん

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今回は「東京一極集中に物申す!横浜は東京に追いつけるのか?」と題して、
横浜の事例を紹介していただきながら、地方都市の可能性をお勉強しました。
ゲストは、横浜のイノベーションを取材してきた経済ジャーナリストの内田裕子さんです。
内田さん曰く、横浜の人は「横浜ブランド」に物凄いプライドを持っていますが、
このままだと税収が増えないので、経済を活性化させていかないと生き残れないとのこと。
では、今、どうしているのか?横浜の現状を教えていただきました。
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【横浜の現状】
・官民が協力して作り上げた都市「みなとみらい」が35年かけてようやく完成した。
・横浜の人口は今年がピークにも関わらず、意外と保守的でイノベーションが無い。
・横浜は、人口が東京都の3分の1以下だが、法人税は東京都の15分の1。
・法人税を増やすために、企業誘致をしている。「みなとみらい」に良い企業が集まってきている。
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【横浜にとって良い話】
①観光客が増えている!
・観光消費額は過去最高の3633億円。けん引しているのは横浜港にくるクルーズ船。
今年4月には大黒埠頭、そして秋には新港埠頭に客席ターミナルがオープンし、
5つの埠頭で最大7隻の大型客船が着岸できるようになった。
②新しいエンターテインメントの可能性!
・みなとみらいが音楽ホールの集積地になる。
来春には1万人規模の、2023年には2万人規模のコンサートアリーナが完成予定。
・カジノ誘致が成功したら、さらなるコラボも可能!
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【横浜にとって残念な話】
・東京都に通勤通学している市町村ランキングを見ると、
1位 横浜市  2位 川崎市  3位 さいたま市  4位 市川市  5位 船橋市
という結果。横浜市民の9人に1人は東京に通っている。つまり東京のベットタウンであり「横浜都民」も多い。
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このように横浜の現状を踏まえた上で、番組では、全国の人口移動報告から転入超過数のデータを読み解きました。
すると安倍政権の経済政策アベノミクスが効果を発揮するとともに東京一極集中が加速していることが分かりました。
では地方はどうしたらよいのか?やはり何かイノベーションが必要になるわけです。
ヒントとして、内田さんが「元気がある都市だ」として挙げたのが、「金沢市」!
北陸新幹線の開通で東京からのアクセスも便利になり活気が増しています。
私はすぐに「金箔」が浮かんでしまったのですが、
加賀友禅や焼き物などの伝統工芸、狂言などの伝統芸能、加賀獅子舞などの伝統行事など、
金沢「ならでは」のポイントがたくさん!
外国人は「日本」を楽しみに来ている人が多いということなので、
自分の地域でも「ならでは」や「伝統」の部分を売りにしていくといいかもしれません。

by長麻未

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2019年10月05日(土)
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