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宇宙の経済をお勉強!電通宇宙ラボ・松井輝さん

今回の講義は、世界、いや地球を飛び越えて"宇宙"の経済をお勉強。
電通宇宙ラボの松井輝さんに、今知っておきたい宇宙とお金の話を詳しく教えて頂きました!
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【電通宇宙ラボとは?】
電通のビジネスプロデューサー、クリエイター、プランナーなど様々な領域のプロが社内横断的に集まった組織で、自分の得意領域と宇宙を掛け合わせたプロジェクトを行っている。JAXAなど宇宙関連の組織と民間企業をつなぐ架け橋のような役割を目指している。だいぶ前から、アンテナの高い人たちの中では「インターネットの次にくるビジネスの場は宇宙だ!」とも言われている。広告代理店は世の中のニーズ、企業のニーズに向き合っている。そういう視点で宇宙の魅力、活用方法を再発見し、必要とするところに提供していく。
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【日本の宇宙技術は世界でどれくらいの位置?】
たとえばJAXAの年間予算は2140億円。一方NASAの年間予算は約2.5兆円と10倍。中国やロシアもお金の規模だけでいえば日本より上。ただそんな中で、日本は宇宙開発でたくさんの「世界初」をアイデアと努力で実現しているのが誇らしいところ。たとえば2020年末に帰還した「はやぶさ2」も、様々な世界初を達成している。
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【今知っておきたい宇宙とお金のお話①国際宇宙ステーション8日の旅・今なら費用は1人約57億円!】
アメリカの宇宙企業「アクシオム・スペース」が、アメリカ、カナダ、イスラエルの民間人4人を観光事業として国際宇宙ステーションに滞在させると発表。現在ISSに滞在中の野口聡一さんが利用したアメリカ
・スペースX社の新型宇宙船クルードラゴンに搭乗予定。民間チームが国際宇宙ステーションを往復するのは初めて。訓練と打ち上げから滞在にかかる費用の合計が1人あたり約57億円。また他にも、スペースX社が地球を90分ごとに周回する宇宙旅行を今年実施予定。
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【今知っておきたい宇宙とお金のお話②2020年は空前の火星探査イヤーだった!】
2年2ヵ月に一度火星が地球に近くなるタイミングがあるが、2020年10月がそうだった。そのタイミングにあわせ、アメリカ・中国・アラブ首長国連邦が火星探査機を打ち上げた。日本も火星探査機を2024年に打ち上げる予定。火星は地球からの距離も近く、地球と同じように昼夜があり、太陽光を定期的に受けられる。また、地下に大量の氷の層があるといわれているので、理論上は作物を作ることが可能であるなど、様々な可能性を秘めている惑星である。
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【今知っておきたい宇宙とお金のお話③流れ星に願いを唱えるために流れ星を作っている女性ベンチャー社長がいる!】
ALE代表・岡島礼奈さんが人工流れ星を作ろうとしている。大学で天文学を専攻していた頃、流星群を見に行ったが、思い描いていた"シャワーのように星が降る景色"は見られなかった。「流れ星の元は塵なので、人工的に作り出すことは可能ではないか」と、シャワーのような流れ星を人工的に作るために会社を立ち上げた。人工の流れ星は10秒ぐらい見られるので、願い事も3回唱えられる。2023年の実現を目指している。
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【今知っておきたい宇宙とお金のお話④月面葬は120万円から!?】
"宇宙葬"という概念が出来てきている。海に散骨するような形で、宇宙に撒くことができる。
"流れ星葬"は人工衛星にのせて宇宙に飛ばし、地球をしばらくの期間周回したあと大気圏に突入させて流れ星にするもの。"月面葬"は月に遺灰の一部を持っていって月面に置く。
ちなみに村上さんは「どちらもしのびないから宇宙空間に放ってほしい」とのこと。
また、宇宙にお寺を作るというプロジェクトも始まっている。
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夢とロマン溢れるお話をたくさん聞けて、とても楽しかったです!
人工流れ星もぜひ実現してほしいな...!
村上さんは、流れ星に願い事をするのであれば「健康」をお願いしたいとのこと。
私は10秒見られるのであれば、「仕事」をはじめ色々と欲張ってお願いしてしまいそうです...。
みなさんは、何をお願いしますか?
コロナ禍で行動範囲が狭くなり視野も狭くなりがちですが、宇宙のことを考えると「自分の抱えている悩みや問題なんてちっぽけだな」という気分になれますよね!
いつか宇宙に行ってみたい!そしてそんな日が来るのもそう遠くはないのではないか!?と思える講義でした。
坂口愛美
松井輝さんイラスト.jpg

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2021年02月12日(金)
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