2017/4/13

北朝鮮対処「事前に日本と相談」 トランプ氏、軍事行動含め

トランプ米大統領が安倍晋三首相との今月上旬の電話会談で「北朝鮮対応について必ず日本と相談する」と述べ、北朝鮮に対して軍事力を行使する場合を含めて事前に協議する考えを伝えていたことが12日、分かった。
中国が協力しなければ、北朝鮮と取引する中国企業への経済制裁を強化する方針も示した。複数の日米外交筋が明らかにした。攻撃を懸念する日本との同盟関係に配慮しつつ、北朝鮮の挑発行動阻止へ積極的に関与する姿勢がさらに鮮明となった。
 両首脳は今月6、9両日の電話会談を通じて北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射について「安全保障上の重大な脅威だ」との認識で一致した。

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文化放送報道スポーツセンター
鈴木敏夫
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シリアへの空爆の前ならば、おそらく口先だけの牽制だろうと言えたのですが、今は状況が違います。
米ロ外相会談でもロシアのラブロフ外相が冒頭「アメリカの真意が知りたい」と言ったそうですが世界の本音を代弁した質問かもしれません。


原子力空母カール・ヴィンソンの展開など圧力を強めるアメリカですが懸念材料もあります。
北朝鮮が核開発を進めるのはイラクやリビア、そしてシリアがアメリカに攻撃されたのは「核兵器を持たなかったから」。
つまりトランプが脅せば脅すほど焦った金正恩が核開発を急ぐ可能性もあるのです。

過去には1994年にクリントン政権が本気で空爆を計画しました。
その際、アメリカの挑発に対して北朝鮮は「ソウルを火の海にする」とけんか腰で答えました。
このセリフをご記憶の方も多いでしょう。
その後、アメリカはカーター元大統領を特使として送り、北朝鮮も核査察を受け入れ事なきを得たのですが一歩間違えば、第二次朝鮮戦争が始まる局面でした。


今の共和党にカーターのような人がいるのか?
金正恩委員長は当時の金日成主席のように土壇場で危機回避する判断力があるのか?
それは不透明です。
ひとつ言えるのは、アメリカが北朝鮮を攻撃した場合、その報復はアメリカ本土ではなく韓国や日本に向かう可能性が十二分にあるということ。


暴発寸前の北朝鮮を放置もしておけない
しかし、銃を取り上げようとすることで暴発するかもしれない。
外交と安全保障は複雑で繊細です。

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