スウェーデン家具大手グループのイケア・ジャパン(千葉県船橋市)は24日、家具や雑貨など886品を来年8月末までに平均で約22%値下げすると発表した。扱う商品全体の約9%に相当する。人気商品を中心に大量生産を広げて製造や物流に関するコストを低減し、販売増を目指す。
24日から622品の価格を先行して引き下げた。例えば、売れ筋の2人掛けソファを3万9990円から2万9990円に、ダイニングテーブルを2万4990円から1万7990円にそれぞれ値下げした。
2017/8/25
イケアが886品値下げ 家具や雑貨、平均22%
ビジネス数学専門家/教育コンサルタント
深沢真太郎
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単に「886品を平均22%値下げ」という数字だけ見ると大胆な施策に見えるかもしれません。しかし、こういうニュースこそ数字の情報を正しく掴みたいもの。値下げされる商品は全体のおよそ9%ですから、在庫点数などを無視してものすごくシンプルなモデルで考えれば、今回の値下げ額は、全商品の上代を合計した金額に対しておよそ2%に過ぎません。
局所的に考えるのではなく、全体を俯瞰したなかで数多くの商品から取捨選択し、少ない値下げで効率化を図る戦略的な値下げといえるでしょう。
ビジネスパーソンならば、このような数字から「平均22%の大幅値下げ」ではなく、「わずか2%の戦略的な値下げ」を感じ取りたいもの。
そう考えると、小学校で学ぶ平均や割合というものに対する理解と感覚は実に大切ですね。
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