ホンダは8日、一定の条件下で人が操作に関与しない完全自動運転の技術を、2025年をめどに実現させる方針を発表した。自動運転に関する国際的な基準で、一切の制限がない最高の「レベル5」に次ぐ「レベル4」の技術を目指し、開発を加速する。
八郷隆弘社長が栃木県内の四輪研究所で開いた説明会で「25年ごろをめどに技術的に確立したい」との考えを表明した。20年に高速道路での自動運転の実用化を目標にしており「その後、一般道に拡大する」と述べた。
ホンダの現在の技術はハンドルとアクセル、ブレーキ操作のいずれかを自動で行う「レベル1」にある。
2017/6/09
ホンダ、25年に完全自動運転 「レベル4」技術へ開発加速
拓殖大学非常勤講師
塚越健司
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自動運転車については世界中で開発競争が続いていますが、レベル4にどの企業が最初にたどり着くのかが課題です。なぜなら現状の自動運転車については問題も指摘されているからです。
例えば昨年5月には、テスラが販売する自動運転レベル2の車で死亡事故が発生してしまいました。レベル2は加速や制動など複数の操作機能に限定されており、準自動運転や部分自動運転と呼ばれています。自動運転と言われるとユーザーが何もしなくていいかと勘違いしてしまいますが、現状では事故責任もユーザーにあり、完全な自動運転は達成されていません。そういう意味においても、レベル4の自動運転技術の達成が求められます。
ただしレベル4にまで達成すると、事故が生じた場合にメーカーとユーザーの責任はどちらになるか、など、新たな問題も生じるかと思います。自動運転に関しては今後も多くの議論をすべきでしょう。
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