2017/8/17

ロボアドバイザー資産運用が拡大 ベンチャー、地銀連携も

コンピューターが顧客に応じた資産運用の方針を提案する「ロボアドバイザー」が預かり資産を伸ばしている。大手証券会社やメガバンクも採用して新規顧客の獲得にしのぎを削る中、ベンチャー企業が地方銀行などと連携し、成果を上げている。コストの低さや手軽さが投資経験の浅い若い世代に受け入れられた。
 ロボアドは人工知能(AI)を活用し、顧客に最適な資産運用先をアドバイスしてくれる仕組みで、高度な金融知識がない個人投資家でも国際分散投資などができる。
 業界では機能向上に加え、少額でも投資できるようにするなどサービスを強化、ロボアドを使った競争は今後も激しくなりそうだ。

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デジタルハリウッド大学 学長/工学博士
杉山知之
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私達は今、AIを利用せざる負えない社会へと爆進中だ。1956年の夏に開かれたダートマス会議で、Artificial Intelligence(人工知能)という言葉が出来て以來、ずっとAIは存在していた。
しかし、ここ数年のAIは、これまでのものとはまったく異なるレベルのものである。何かを解決するために専門家により仕立てられたAIは、いきなり正しい解答を私達に与えてくれる。なぜ、その答えに至っとのか、そこは人間にはわからないが、正しい答えなのだ。


さて、ロボアドバイザーたちは、世界の金融市場から刻々と流れてくる膨大なデータを元に未来を予測し顧客の資金を動かす。
こうしたロボアドバイザーを投資を行うほとんどの人が使い始めると、世界の金融商品の数は有限なので、そこはまさに様々なAI同士の熾烈な戦いが裏で行われる戦場となるのである。人間が築いた金融の定石を外れるような運用も出てくるに違いない。


さて、よく考えなくてもわかることだが、金融についての変動要因は、あまりにも多岐に渡り、予測することは、そもそも人知を超えているのである。と思ってしまえば、案外、気持ち良くロボアドバイザーに資金を預けることができるのではないだろうか? ただし、どのロボアドバイザーを選ぶのか? そこは、まだ私たちの判断が生きるところである。

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