2017/12/08

シャープが東証1部復帰 1年4カ月ぶり、再建進む

東京証券取引所は7日、シャープの株式の上場先を東証2部から1部に復帰させた。経営不振から昨年8月に2部に降格していたが、シャープは台湾・鴻海精密工業の傘下でコスト削減などの改革を実施。経営再建が進み、約1年4カ月ぶりの1部復帰となった。市場での信用力が回復し、資金調達や収益拡大に向けた弾みになりそうだ。
 東証1部復帰後、初日となった7日のシャープの株価は、東証2部での取引最終日となった6日の終値より20円高い3905円で始まった。その後は利益を確定しようとする売りに押されて一時値を下げた。

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博士(経済学)・帝京大学経済学部教授・慶大経済学部非勤
宿輪純一
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東証1部から2部に降格になったのは、2000年以降17銘柄ある。そのうち、1部に復帰したのは信販会社のオリエントコーポレーションとシャープのわずか2社しかない。しかもオリエントコーポレーションは復帰まで3年7か月かかった。それと比べて、シャープは1年4か月と大変早い。


台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業からの出資で、降格の理由であった債務超過が解消した。さらに、復帰の条件としては、安定した収益力もあった。

シャープは鴻海の戴正呉社長による経営改革が進んだ。大幅なコスト削減をすすめ、鴻海の販売網を使い売り上げを伸ばした。これで条件は満たした。これは鴻海による経営改革のお陰である。以前より、銀行から役員を受け入れていたが、改革は一向にすすまなかった。しかし、激しい経営改革は6000人が退職し、これからの、新商品開発などには不安もある。


東芝は同じく増資で、債務超過を回避した。しかし、各国の公正取引委員会の結果は来年3月末を超えると考えるし、収益力の面でもめどはたっていない。日本企業、とくに最近、製造業の経営が問題をはらんでいるが、日本型の改革は効かず、海外型の改革が必要になったとも考えられる。

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