2017/12/22

国連総会、米批判決議採択 エルサレム「首都」問題

 【ニューヨーク共同】トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と正式認定した問題で、国連総会の緊急特別会合は21日、米政府を批判し、認定の撤回を求める決議案を賛成多数で採択した。賛成は128、反対が9、棄権が35だった。米国の孤立ぶりが際立った。日本は従来の方針通り賛成した。
 パレスチナ自治政府のマルキ外相は採択後、「パレスチナの人々やイスラム教徒、世界中の自由な人々が勝利した。私たちは侮辱も脅迫も受け入れない」と強調した。
 米国のヘイリー国連大使は投票前の演説で、エルサレムへの米大使館移転は「米国民の意思だ」と訴えて正当化。

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国際ジャーナリスト
高橋浩祐
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このエルサレムのイスラエル首都認定問題をはじめ、トランプ大統領はこれまで足元の国内事情を最優先し、さまざまな場面で国際協調をかき乱してきた。例えば、TPP(環太平洋経済連携協定)やパリ協定からの離脱... このエルサレム首都認定問題では、米国の方針に反発する中東諸国などに財政援助停止をちらつかせ、脅しをかけている。これがますます反米感情をあおっている。トランプ大統領が唱える「米国第一」主義のひずみと限界がもろに露呈してきている格好だ。


中国メディアの新華社通信が最近配信した論評記事は、トランプ政権によるエルサレム首都認定やイラン核合意の不履行宣言に触れて、「多くの行為が世界各地の情勢の緊迫化をもたらし、国際社会の疑念と批判を招いている」と指摘した。
その通りだ。北朝鮮問題でも、トランプ政権は必要以上に拳を高く上げて、危機を過度に演出してこなかったか。


日本は、イスラエルと将来独立したパレスチナ国家による「2国家並存」を支持しており、米国の方針撤回を求める国連総会の決議案への賛成は当然だ。同盟国ではあるが、日本としては中東和平に、より貢献する道を常に選択すべきだ。

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