北朝鮮の核開発を巡り、2020年夏ごろまでの核完全廃棄を目指す案が日米韓3カ国内で浮上していることが分かった。複数の日米外交筋が17日、明らかにした。非核化で合意しながら北朝鮮に時間稼ぎと核開発を許した過去の反省から、段階的な対応への見返りを与えずに、短期間で実現を目指す狙いがある。安倍晋三首相による17~20日の訪米時における日米首脳会談で取り上げられる可能性もある。
会談で首相はトランプ米大統領と「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」の達成に向けたロードマップ(行程表)の具体化へ詰めの協議をする考えだ。
2018/4/18
20年夏に北朝鮮非核化案 日米韓3カ国で浮上
国際ジャーナリスト
高橋浩祐
42
2020年夏までに北朝鮮を非核化する案が浮上しているとの報道だが、これは日米が「北朝鮮が経済制裁などでかなり追い詰められている」と判断し、北に対してかなり強気で交渉に臨もうとしていることがうかがえる。今から2年余りの短い期間で、ものすごいスピードで「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」を推し進める案となるためだ。
北は過去にも核廃棄の査察検証作業を国家主権の侵害にかかわる事柄とみなし、反発してきた経緯がある。なので、北にとって、この案はのまないだろう。ただ、日米韓は初期交渉の段階で、あえて北に高い要求水準や要件を設定している可能性がある。
このコラムを書いた人
他の人のコラム
関連ニュース
人気コラムランキング
-
1
-
2
-
3
-
4
-
5