
第二回はツムラさんが登場です
初回にして最終回か、と思われた勝手にエコ宣伝部ですが、有難いことに、また取材を快く受けてくださる企業さんが現れました!その名は、私たち女性の強い味方、ツムラさんです。ツムラさんと言えば?そう、漢方です。漢方です。二回も言ってみたくなるほど、不定愁訴に悩む女性には漢方が有用。例えば、「冷え」や「偏頭痛」や「イライラ」・・・これらの症状があった場合、みなさんはお医者さんに行きますか?これって病気じゃないし・・と思っていませんか?実は、漢方はそういった病名のつかない、「症状」の改善に強みを持つお薬なんです。もちろん保険も適用されます。なんだか最近体調が思わしくない・・・ストレスが多くてイライラする・・・といった漠然とした不調がある方、それは漢方で治療できるかもしれませんよ。
漢方薬は自然の恵み
ここまできて、エコの話から逸れていやしないか?と思った方、少々お待ちを。これより本題に入っていきます。ツムラさんの漢方は、118種類もの生薬を2種類以上組み合わせてつくられています。自然の恵みを原料にしているツムラさんにとって、事業そのものがエコなしでは語れないのです。今回お話を伺ったのは、株式会社ツムラCSR推進室の福井さんと、コーポレート・コミュニケーション室の岡田さん。では、ここでお二人に漢方がどのようにつくられるのか教えていただきましょう(だんだん某教育系テレビのようになってきました)。
漢方薬は日本オリジナルです
「漢方薬を中国のお薬だと思っている方もいるかもしれませんが、実は5〜6世紀頃に中国から伝わり、日本の風土や日本人の体質にあわせて、改良され、発展してきた日本独自のものです。ただ、やはり原材料となる植物には、育つのに適した環境というものがあります。なので、私たちは漢方のふるさと、中国で原材料の約8割を調達しています。また、独自の技術で栽培化に成功した蒼朮(そうじゅつ)をはじめ、栽培可能な原料生薬は契約農家さんたちと育てています」(岡田さん)。
さらりとおっしゃいましたが、ここにツムラさんのエコ精神があります。野生しているものを収穫し放題にしていたら、環境生態系が崩れ、いずれ種が絶滅してしまうかもしれません。環境や種を守るため、育てられるものは、自分たちの手で育てる。しかし、そこにもかなりの難しさがあるといいます。
天然の産物ゆえの苦労
「漢方薬は天然物である生薬を原料にしているため、品質を一定に保つのがとても難しいのです」(福井さん)。
確かに、産地が違うと果物の味が違うように、生薬も育った環境で品質にばらつきがありそうです。果物なら、甘いね、酸っぱいね、といった食後の感想で終わりますが、漢方はお薬。効き目成分にばらつきがあったら困ります。
「ですよね。だから私たちは、自然から得られる生薬を使って一定の品質の製品をつくるために、品質管理体制をとても重視しています。生薬は生ものです。中国で一次加工を施したものを日本へ運ぶ際にも、湿度や温度の管理などには気を使っています。製品をつくる際の工程や流通の履歴を明確にすることをトレーサビリティといいますが、私たちはこの前段階である、中国の産地における“生薬トレーサビリティ”の構築に向けて、現在取り組んでいます。
栽培農家さんで使用している肥料や、最小限に抑えた農薬など、詳細な栽培状況のデータベース化をすすめて、安全・安心な栽培方法として確立させ、高いレベルで品質が一定した原料生薬の安定的な確保に生かしていきたいと考えています」(福井さん)。
生薬が育つ環境を保護
ツムラさんは栽培化に向けた基礎研究のため、野生生薬が群生している一帯を保護する運動に、中国の関連会社と取り組んでいます。また、良質な生薬の育成には、豊かな水や土壌が不可欠。そのため、栽培地のまわりの森林に植林や間伐を行うなど、自然環境を守る運動にも参加しています。ちなみに、自然から得られている生薬を医薬品にするために、時には生薬に殺虫処理が必要になります。そんな時はマイナス40度ぐらいまで温度を下げて虫を駆除する機械の出番(虫は低温に弱いが、生薬は低温に強い)。化学物質を使わないので、大事に育てた生薬を汚染せずに虫を駆除できる、ツムラさんのオリジナルマシンだそうです。
漢方薬になれなかった生薬にも、
開かれた道が!
漢方の原料となる生薬ですが、有効成分が含まれているのは、葉や茎、根、皮など、植物によってさまざまなのだそうです。この有効成分であるエキスを抽出するために煮出していくのですが、煮出し終わったあとに残ったものは・・・そう!第一回のエコ宣伝部をちゃんと読んでくださった方はおわかりかと思いますが、ここで残さ(ざんさ)が発生します。これらはたい肥に加工されるのだそうです。たい肥は、野菜の有機栽培用のほか、サッカー場やゴルフ場の芝の育成にも使用されているとのこと。同じ原料生薬の植物として生まれながら、かたやお薬に、かたやサッカーグラウンドにという、別々の道をたどることになるんですね。
地球温暖化で生薬が採れなくなる危機を防ぎたい
気候や地質、地形に生育状態を左右される生薬。地球の温暖化が与える影響が懸念される中、ツムラさんは全社一丸となってCO2削減に取り組んでいるそうです。例えば、工場で使用する機械をより効率の良いものに刷新したり、ボイラー燃料を重油から都市ガスに変換したり、トラックでの製品配送時にはエコドライブを実施したり。赤坂に移転してまだ数年のピカピカの本社は、移転時にスモールオフィスを目指し、余計なものは置かない、持たないの精神で省スペースとなった分、空調効率が上がり、なんと移転前に比べ50%もCO2を削減できたのだそう。また、その他にもさまざまなエコ活動をしているとのこと。
「他社さんも実践されているかもしれませんが、社内配布物であればカラーコピー・出力は禁止です。また、パソコンも帰宅時にはプラグまで抜きますね。あと、残業はしても夜7時まで!さらに水曜・金曜はノー残業デーになっています。ワークライフバランスが実践できると同時に、社内の電力消費量が減るので、一石二鳥なんです。もちろん、夏場はサマー・カジュアルを導入。また、ゴミは23の分別ルールで捨てることで、資源リサイクルに取り組んでいます」。
小さな取り組みでも、事業に関わることだから、と話してくださった福井さん。繁忙期はオール残業デーの上に、帰宅後は電気をつけっぱなしにして寝てしまうこともある私は、猛省が必要です・・。まずは仕事効率をあげて少しでも早く帰宅することを目指したいと思います。
環境にも、社会にも、
人にもやさしいツムラさん
ツムラさんは、この秋とある場所で生薬の大規模栽培を開始します。
その場所とは北海道。あの行政が財政破綻したという未曾有の
事態に陥った夕張市を、生薬の生産・加工・保管拠点とするそうなのです。
「北海道の気候が栽培に適している生薬があり、もともと数種類の生薬の栽培は行っていたのですが、栽培量の増加と効率化によるコストダウンに向けて、広大な土地を利用できる北海道で機械化による大規模栽培を行うことになりました。加工場と保管倉庫を夕張市に建設し、栽培された生薬を管理する拠点とする計画です。夕張市は苫小牧港にも近いので、そこから漢方製剤の製造工場がある茨城県まで、船での輸送が便利だということも、夕張市を選んだ理由です」(岡田さん)。
私は昨年、とある取材で夕張を訪れましたが、やや内陸に入った場所にある夕張は、決して便のよいところではありません。やはり、財政破綻した町のために一肌脱げれば、という考えなのでしょうか・・・?
「そうですね、今回は、様々な条件が合致し、夕張市を選んだということもありますが、“社会や人々の役に立つ企業。人に優しい企業を目指す”という精神はやはり社内にありますね。現地の雇用創出につながると思いますし、施設はバリアフリー設計にして、ハンディーキャップのある方にも働いていただけるよう考えています」(岡田さん)。
この夕張での事業展開の話は、直接エコの話には関係ないのですが、私がいたく感動した話だったので勝手にレポートしました。ツムラさんは、事業継続のためにもエコ活動を推進していますが、こういった社会を想う気持ちからくる原動力も、そこに多分に含まれているのだと思います。
全国で「女性のための漢方セミナー」
開催中
さて、私のつたない説明ではありましたが、漢方薬が自然由来の、環境にやさしいお薬であることはわかっていただけたでしょうか?本当は漢方薬の効果・効能についても、もっとお伝えしたかったのですが、スペースの問題もありますので、続きは“Kampo view”で!
(http://www.kampo-view.com/)
ここでは、漢方についてわかりやすく説明しているほか、漢方を処方してくれるお医者さんも検索できます。また、ツムラさんは、全国で「女性のための漢方セミナー」も開催中。次回は名古屋で開催されます。詳しいスケジュールはツムラさんのHPを参照してみてください!
(http://www.tsumura.co.jp/event/event.htm#p1)
最近、自分の体質にあわせて、オーダーメイドで処方してもらえる漢方に注目している女性が増えているとのこと。みなさんも、体調不良でお医者さんに行った際には「漢方を処方できますか?」と聞いてみては。ちなみにツムラさんの薬袋はとてもオシャレ。これも女性に支持される理由のひとつかもしれません。
