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キッズのみんな、こんにちは〜。気象予報士の天達武史です。

あぁ〜、ジャックされた!
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ハハハハハ。

天達さんに番組をジャックされた〜。
- すみません(笑)。

いやぁ、こんにちは。天達さん、今週もようこそいらっしゃいました。サイエンステラーの大村正樹です。さぁ、今週も天達武史さんに来ていただきました。天達さん、ようこそ!
- よろしくお願いします。また来ちゃいました。

どうでした、ラジオに出て?
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いやぁ、ほんとテレビより緊張しますねぇ。ドキドキしちゃいます。

そうですか。今週は、キッズでも分かる天気予報。ラジオを聴いてるキッズも気象予報士になれちゃうよ、というお話ですよね。それを簡単にいうと、何という言葉ですか?
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“カンテンボウキ”という。

“カンテンボウキ”。詳しくはお知らせの後!

お知らせの前に、なぞの言葉をいい残した天達さん。“カンテンボウキ”、漢字はどういう字を書くんですか?
- はい。まず、カンテンのカンは観測の「観」。テンは空で、天井の「天」。

天達の「天」(アマ)。
- そうです(笑)。ボウは望む。

希望の「望」。
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それに、天気の「気」。

で、「観天望気」。
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何となく分かりますよね。

分かりました。“空を見ながら希望をかなえる”ということですね。
- そうです、その通りです(笑)。

どういうことですか?
- これは昔、天気予報のない時代から、空を見て、雲の動きなどを見て天気を予想していたんです。

昔の人は「天気予報」といわないで、「観天望気」といったんですか?
- そうですね。

えっ〜! ということは、その“観天望気”はラジオを聴いてるキッズでもできるということ?
- できます!

例えば?
- 夕焼けです。西の空が晴れてると、次の日は晴れ。ごめんなさい、夕焼けの翌日は晴れ。

東京から西の空を見ると、富士山が見えますよね。その富士山がよく見えると、次の日は晴れ?
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そうですね。

ぜったい?
- 特に3、4、5月は、昔からいわれていて、意外と当たるんですよ。

じゃあ、ほんとうにこの時間に西の空に富士山が見えたら、明日は晴れということですね。
- そうですね。

ちょっとラボには窓がないから見えないなぁ。
- ハハハハ。

まぁ、いいや。あとは?
- 富士山に笠雲がかかると雨。富士山に雲がかかると、翌日、雨が降ることが多いんです。

でも、富士山に笠雲がかかってるかどうかは、東京から見えにくいなぁ。もうちょっと東京の人にピッタリの“観天望気”を教えてください。
- じゃあ、星がチカチカ見える時があります。ああいう時は次の日、風が強く吹きます。

えぇ〜! 空の星を見てて、不安定な星だったら?
- そうですね。キラキラキラキラしてることは、上空で風がすごい乱れてるんですよ。

へぇ〜。
- 風が強く吹いてる。だいたい、上空から天気がくずれてくるので、翌日になるとその強い風が下におりて来る。

じゃあ、星の明かりは一定に安定しているほうが、天気はよいということですか?
- そうですね。安定してれば晴れて、風も弱く、ポカポカ陽気、というのが続きますね。

昔、『きらきら星』をつくった人は、その詩を書き上げた翌日は、すごい風に見舞われたんですかねぇ。
- ええ、たぶん。そうだと思うんですけどねぇ(笑)。100パーセント全部当たるわけではないんですけれど、この時季だったら70〜80パーセントぐらい当たります。

へぇ〜。例えば、一番“観天望気”しやすいというと、たぶん空の雲なんでしょうね。この時季特有の雲はあるんですか?
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この時季は、積雲という雲ですが、ちょうど丸く真っ白いパンの形をしたような雲があるんですね。ポコポコポコポコ出てくる雲ですが、ロールパンみたいな形をしてて。こういう雲が出てくると、気象予報士さんは“晴天積雲”といって、晴れが続くと…。

へぇ〜。じゃあ、細かいパン状の雲がいっぱいポコポコ出ると、天気はしばらく、よろしい?
- いいです。

もう少し先になると、入道雲とか積乱雲とかいうのをよく聞きますよね。今はそういうシーズンじゃないんですか?
- そうですね。

安定した晴天は、ロールパン系の雲。また、すじの雲とかもありますね。あれはどうなんですか?
- けっこう天気がくずれる時に出ることが多いです。天気をくずす原因に低気圧があるんですが、低気圧よりも100キロぐらい先に、そのようなすじ雲が出る時があるんです。つまり、低気圧が近づいている時にすじ雲が出てくるので、天気の下り坂のしるしにもなってます。

すじ状の雲は天気が下り坂。ロールパン状の雲は、安定した天気だということですね。
- そうです。

あと、この時季になると、4、5、6とか7、8、9とか3ヵ月ごとの長期予報を出しますね。あれは何で分かるんですか?
- みなさん、一番知りたいとこですよね。

知りたいけれど。去年の夏は冷夏とか…。天達さん、何かはずさなかった?
- 去年、僕ははずしてないような気がする…。

何かはずしましたよ。天達さん、へこんでたもの。
- 梅雨かなぁ…、梅雨明け、僕、はずしちゃいましたね。

はい。じゃあ、その長期予報は何で分かるんですか?
- すごく難しいのですが、天気予報は次の日や週間予報もあります。その先を予報していくには、たくさんのデータがないとできないんですよね。まず一番最初に、今どんな天気になっているかをきちんと調べる。晴れ、曇りとか、気温が何度で風がどのぐらい吹いているか、など。

ええ。
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今まで同じような天気になった時に、どのように変わっていったかというデータがコンピュータにいっぱい蓄積されているんです。で、そのコンピュータをたくさん使って、未来を計算していくわけです。

へぇ〜。向こう3ヵ月間を。
- そうすると例えば、3ヵ月後になるとだんだんズレてきて、気温が高く出てしまうコンピュータもあるし、でも、もう一方は低く出てしまうのもあるし、平年並みのものもある。これらの平均をとったのが、3ヵ月予報とか1ヵ月予報です。

何かよく分からないんですけれど…。つまり、コンピュータにいろんなデータをインプットして、そこからはじき出したのが3ヵ月予報。じゃあ、その予報に気象予報士さんの個人的な分析は入ってないということですね。
- 基本的には、あまり入らないですね。

天達さん、いつも『とくダネ!』などで、ワンポイントで個人的な分析をスパッとやるじゃないですか。『とくダネ!』出て、何年ぐらいですか?
- 4年ちょっとです。

4年ちょっとで、こんなにもう有名になっちゃって。
- いえ、いえ(笑)。

ラボに来られたサイコーの中で、あなたほどリスナーの方に顔が見えてるサイコーはいないですよ。
- ほんとうですか?

みんな、天達さんの顔、イメージしてますもの。こけしかドングリみたいな顔を。
- ハハハハ。汗かいてきちゃった。

天達さんのこれまでのワンポイントの中で、「これは俺の独自のものでどうだ!」というのはありますか?
- う〜ん、そうですね。独自のもの?

今まで最高にスマッシュのワンポイントは何ですか?
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いくつかあるんですけど。例えば、ひな祭りがありますね。いろいろな地方へ行くと、ひな祭りをイベントとしてやっているところがあるんですが、千葉県の勝浦に行った時に、神社の前にひな人形を200個ぐらい、階段に飾ってある場所があるんですよ。

ええ。
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30mぐらいある階段で、そこにびっしりひな人形が置いてある。夜はどうするのか調べたら、夜は1個1個しまっていくんですね。ひな人形は湿気に弱いので、雨の日も晴れの日もしまって、次の日また1個ずつ出す。そういう作業をしている町があって、それも天気予報で、「湿度がどのぐらいだったら何時にしまおう」とか全部決めているらしいんですね。だから、すごく面白い。

この話は、単にあなたの私心であって、スマッシュのワンポイントでも何でもないところが、また天達さんのかわいらしいところで。
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ハハハハ。

しかも、この4月を前にもう終わったひな祭りの話をして、普通だったら5月のゴールデンウイークに向けて、何かリスナーの方にワンポイントでもいってくれるのかなと思ったら、終わった話から来ましたから。そのへんがまたチャーミングな天達さんのいいところかもしれませんけれど。
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すみません(笑)。

天達さんと文化放送の関係は?
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実は僕、『とくダネ!』をはじめて4年ちょっとですが、『とくダネ!』の前に文化放送で天気予報をやってたんです。

わぉ〜! お帰りなさい、天達さん!
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ただいま〜。

だけどその時、文化放送は四谷だったんですよね。今は浜松町で、このようにラボもできて、立派になりましたから。
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きれいです。

また遊びに来てくださいね。
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はい。

天達さんは、『知識ゼロからの天気予報学入門』という本を出版されてまして、幻冬舎から1300円です。天達さんも2週間にわたって、ありがとうございました。
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いえ、こちらこそ。ありがとうございました。

それでは、来週もまた夕方5時半に会いましょう。今週は天達さんと一緒に、みんな、バイバ〜イ!