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「お天気クイズ」(2)
コーチャー/天達(アマタツ)武史さん、半井(ナカライ)小絵さん(天気予報士)
大村正樹&天達武史&半井小絵

大村正樹

キッズのみんな、こんにちは。サイエンステラーの大村正樹です。今週も秘密の科学研究所シークレットラボ大公開の模様をお伝えします。今年もたくさんのキッズが来てくれました。ほんとに楽しかったです。なぜならば、あの半井小絵さんが来てくれてめちゃめちゃ癒されました。もちろん、天達君もねっ。ということで、ラボ大公開の模様です。


大村正樹

つづきましては、お天気おもしろ実験で〜す! ということで、天達さんがすごい実験をしてくれます。お願いしま〜す。

はい。今日はお天気の実験を二つやります。ひとつ目は「雲をつくろう!」。簡単に雲をつくることができるので、ここで実験したいと思います。使うのはこれです。


大村正樹

ペットボトルが出てきました。

ペットボトルの上についてる、これは何かというと炭酸を抜けなくなるようにするポンプで、普通にホームセンターなどに500円ぐらいで売ってます。それをつけただけです。これで雲をつくりますよ〜。雲がどうやってできるかというと、空気中の水蒸気、水分が冷やされることで雲ができます。それをこの中でやってみたいと思います。まず、この中に雲の水蒸気となる水を半井さんに入れてもらいます。


はい。


大村正樹

水がペットボトルの中に入りました。

2、3回でいいですか?


大村正樹

ほんのちょっとだけ水が入りました。

これだけでは雲はできない。次に、雲の芯となるチリとかホコリの役割をしてくれるものを入れます。


大村正樹

雲の芯はチリとかホコリ? ゴミなんですか!?

そうです。


大村正樹

へぇ〜。

砂とかもあります。


大村正樹

ゴミを今から入れるんですか?

はい、入れます。


これは?


これはエタノール。


大村正樹

本物のゴミを入れないで、エタノールという消毒液だね。

実験だから別のものを入れます。


大村正樹

消毒液をチョロッとだけ入れた。

2回ぐらい。


じゃあ、これでフタをします。ここでポンプを押します。押して、押して!


大村正樹

押してる時はどうなってるんですか、中は?

中は空気の圧力が高まっています。


大村正樹

じゃあ、空気入れみたいな感じで。

そうです。


大村正樹

ペットボトルの中に水とエタノールが入ってて、そして今ポンプでさらに空気を送り込んでる。

そうですね。


大村正樹

あっ、ペットボトルがカチンカチンになりました。

けっこうきましたね。


大村正樹

半井さんもペットボトル持ってる?

私もやってみましょうか?


大村正樹

女性にはちょっときついかもしれませんよ。大丈夫ですか?

ごめんなさい。やっていただいていいですか?


大村正樹

これ、けっこう大変だけど、楽しい!

フフフ。


大村正樹

ピンポン玉みたいな球が上についてて、中に空気をパンパンに入れるわけね。

そう、だから圧力をかけて高気圧にしてる。高気圧だと天気晴れるよね。


大村正樹

そういうことなんですか。

そうそう。


大村正樹

高気圧ってそういうこと?

気圧を上げると天気が晴れるから雲はできません。あぁ固くなってきました。


大村正樹

僕のほうは失敗したような気がする。だって、天達さんのほうがカチカチだもの。

固いですね。


でも、これもかなり固くなってきましたよ。


大村正樹

ということで、二人のペットボトルが空気でパンパンになりました。

はい。


大村正樹

今から雲ができるって、イメージ的にはどんな感じですか?

まず、これを開けます。


大村正樹

開ける? 開けたら雲ができるの?

そう。


大村正樹

このラボの中にいきなり雲ができるんですか?

ラボ?


大村正樹

『アラジンと魔法のランプ』みたいに?

ごめんなさい(笑)。ペットボトルの中にできます。


大村正樹

ペットボトルの中に雲ができる。ちょっとみんな、よ〜く見ててねっ。1回しかチャンスがないから。

 はい。


センを抜くと、低気圧。


そう、抜けるからね。


大村正樹

半井さんは、左側のキッズの目の前でやってください。

は〜い。


大村正樹

じゃあ、本邦初公開、一瞬にして雲が!?

いきま〜す! 雲、できろ〜!
(はじけるようなピンという音)


 うぉ〜!!


できたぁ!


白くなったでしょう?


大村正樹

拍手〜。

会場:パチパチパチ(大きな拍手)。


大村正樹

ペットボトルの中が一瞬にして真っ白になった。ちょっと待って、これが何で雲なの?

今、ポンプを抜きました。そうすると圧力が外へ逃げるので、低気圧になります。空気が冷やされるんです。


大村正樹

高気圧を急に低気圧にしたことによって、雲が発生したということですか?

そうですね。中のエタノールの周りに水分がくっついて、それが冷やされることで雲になったんですね。


大村正樹

へぇ〜。わかっているような分かってないような感じですけれど。

ハハハハ。


大村正樹

興味があったら、みんな調べてください(笑)。じゃあ、天達さん、次の実験は?

はい。


大村正樹

何か後ろに文字が出てきた。

みんな、蜃気楼って知ってるかなぁ?


聞いたことある。


聞いたことある? あのね、今だと夏の暑い日に道路の上にモヤモヤモヤと陽炎が出るよね。あれも実は蜃気楼の一種です。これ何でできるかというと・・・。見えるかな? 上がいつもの状態で、下が蜃気楼が発生した状況。ビルとかが伸びてるのはわかりますか?


う〜ん。


何でかというと、道路にモヤモヤが出るのと一緒で、下のほうと上のほうで温度差が違う空気が重なり合っている。この場合は、実は海が冷たい。海が冷たい上に暖かい空気が入ってきている。だから冷たいと暖かい、二つの性質の違う空気が並んでいる。そうなると、光の屈折で伸びたり反転したり、縮んで見えたりするんです。


大村正樹

ふたつ目の実験は「蜃気楼をつくろう!」ですね。

そうです。


大村正樹

蜃気楼をラボでつくってくれるということですか?

はい、そうです。


大村正樹

へぇ〜。

こちらの水槽の中で蜃気楼を再現してみたいと思います。今いったように性質の違う空気、冷たいのと暖かいのといいましたが、今回この水槽の中は塩水と普通の水が上下に重なっています。下のほうが塩水、上が普通の水です。これがいつもと違うふうに物が見えたりするので、実際にやってみましょうか。


大村正樹

お願いしま〜す。招き猫が登場しました。

招き猫と野球のボール。


大村正樹

パンダのぬいぐるみ。半井さん、何でこんなの持ってるのかと思った。趣味なのかと。

フフフ。


大村正樹

実験材料だったんですね。

いつも抱いてます。−違う、違う(笑)。


半井さん、ちょっとやってもらっていいですか?


まずボール。


塩水と普通の水の間のところで、ちょうど大きさが変わって見えますね。


大村正樹

次、招き猫でやってみよう。

ちっちゃくなってる。


耳が長くなってる。


招きウサギになってない?


 おぉ〜!


見えた? 伸びてるでしょ。


ハハハ。


大村正樹

パンダはどう見えるか?

どうかな〜?


大村正樹

大きさが本来の大きさより伸びたり、縮んだりしている。わかりますか、みんな?

わかる?


大村正樹

天達さん、伸びたり縮んだりするのは蜃気楼ができる原理を再現してくれてるわけですよね。

はい。


大村正樹

どういう条件の時に蜃気楼が見えるんですか?

実際に蜃気楼が見える時は海の下のほうに冷たい空気、上に暖かい空気が流れ込んできた時に空気の密度が変わるので、光の屈折によって見え方がいつもと違って見えるんですね。


大村正樹

それは季節的には何月ぐらいですか?

やはり海のほうが、空気よりも水温が上がってくる時間がかかるので、冬から春にかけて、春先がけっこう見るチャンスが多くなると思います。


大村正樹

ということは、今日の秋口の放送にはあまり該当しないということですね。

秋でも見られることがあります。


大村正樹

秋でも見られる?

ここで説明したのは下が冷たい空気で上が暖かい空気ですが、逆になった時でも見られることがあります。


大村正樹

下が暖かい空気で上が冷たい空気の時も蜃気楼は発生する?

はい。とにかく違う空気が二段になっている時、そういう時に光の屈折によって見ることができるんですね。


大村正樹

なるほど。わかりましたか? これも非常に難しい話だと思うんですが、やがてみんなも蜃気楼のニュースをテレビで観る、あるいはラジオで聴くことがあるかもしれません。その時に「あっ、あの時の実験の光の屈折!」、それから「暖かい空気と冷たい空気の上と下の関係・・・」と思い出してください。そうすると、どうしてこんな現象が起きるのか、きっとわかると思います。ということで、天達さんと半井さんのおもしろ実験でした。いやぁ勉強になったなぁ。半井さん、今度サイコーとしてラボに来てくれるかなぁ。天達さんも来るっていってたけれど、僕は半井さんを選んじゃっていいんだろうか?スタッフと相談しよう。それでは、気象予報士になりたい人はぜひ目指してねっ、国家試験だから。来週も夕方5時半に会いましょう。バイバイ!