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「東京タワーのヒミツ」(1)
コーチャー/澤田健(さわだ つよし)さん(日本電波塔株式会社)
大村正樹&澤田健

大村正樹

キッズのみんな、こんにちは。サイエンステラーの大村正樹です。今日はシークレットラボを飛び出して公開録音イベントを開催しています!今回の会場は、東京タワー!!浜松町のラボのすぐ近くだけど、この高さ150メートルの大展望台から見ると、ラボはビルに隠れて見えません。でも、5月にオープンするあの東京スカイツリーは見えていますよ。まぁとにかく150メートルまで上がってくると眺めは最高です!ということで、今日は東京タワーにちなんだサイコーをお招きしてます。


大村正樹

東京タワーのサイコーは、日本電波塔株式会社の澤田健さんです。こんにちは。

こんにちは。


大村正樹

日本電波塔株式会社は、東京タワーの会社ということですか?

そうですね。東京タワーってあだ名なんですよ。日本電波塔株式会社が正式名称です。


大村正樹

そうなんですか!?じゃあ、僕ら日本人は東京タワーをあだ名で呼んでた!ごめんなさい、東京タワー。

いえいえ、ニックネームです(笑)。


大村正樹

今日は日本電波塔と呼ぼう。日本電波塔は最高ですねぇ。150メートルって、いい高さですよね。

そうですね。ちょうど真下を見るとギリギリ人の表情が見える高さとか、よくいうんですよ。東京の鼓動とか躍動感が伝わりやすい高さというか。さっきまで雨が降ってましたけど天気にもあまり左右されませんし、ちょうどいい高さかもしれませんね。


大村正樹

東京に住んでいても、東京タワーに行ったことない人って意外と多いと思うんですけど。

そうですね。なかなか東京や千葉、埼玉の方々は「機会がない」とおっしゃいますが、最近はいろいろなイベントもやっています。気軽に来ていただきたいですね。朝9時から夜10時まで年中無休でやっているので、朝と夕方では景色も違って見えますし、いろんな表情を楽しんでいただけます。建ててから50年以上経っていますので、東京タワーに思い入れのある方も多くて、けっこう感傷的なお客さまもたくさんいらっしゃいますね。


大村正樹

ちょっとセンチメンタルな東京タワー。いいですねぇ。ところで、ここは高さ150メートルの大展望台ですが、外から見るともうひとつ上に展望台がありますね。あれは何メートルですか?

250メートルの特別展望台です。今いるところは、四角いですね。さらに100メートル上がると、丸い特別展望台があります。


大村正樹

250メートルまで上がると、遠くには何が見えるんですか?

晴れた日にはもちろん富士山が見えますし、筑波山とか房総と三浦の両半島がくっきりと見えますよ。「海ほたる」やゲートブリッジがしっかり見えますね。


大村正樹

双眼鏡がなくても肉眼で見えますか?

見えます。


大村正樹

いいですねぇ。ところで東京タワーの正式名称は日本電波塔ということでしたが、読んで字の通り、電波のためにつくったということですか?

はい、東京タワーの役割は総合電波塔です。テレビやラジオの電波を関東一円に発信するのが東京タワーの本職というか、総合電波塔としての仕事なんです。


大村正樹

でも、今度オープンするスカイツリーにその座を明け渡すわけですか。

そうですね。去年の7月にアナログ電波は停波しました。アナログ電波が東京タワーから出ていたんです。デジタルの電波も今はまだ東京タワーから出ていますが、ゆっくりとスカイツリーに移行中です。あと1年もしくは1年半ぐらいで完全にスカイツリーから地上波つまりデジタル波が出るようになったら、こちらの東京タワーは予備電波塔となります。


大村正樹

じゃあ、スカイツリーがオープンしても、電波塔の役割は基本的には変わらないということですね。ニックネームの東京タワーにシフトしなくても、日本電波塔で大丈夫ですか?

そうですね。引き続きやって行きますから大丈夫です。


大村正樹

東京タワーというと、僕は夜の明かりが好きなんです。

ありがとうございます。


大村正樹

しかも、シーズンによって色を変えたりしますよね。ピンクになったり、緑になったり、ブルーになったり。2年前のワールドカップの時は、サムライブルーになったじゃないですか?あれは電球を交換しているのか、それとも元々発光する色をスイッチひとつで変えてるんですか?

大まかにいいますと、東京タワーのライトアップは2種類あります。ランドマークタワーと呼ばれている、みなさんにおなじみのオレンジに光るライトアップですね。あれは180個の電球が東京タワーに向かって光っているんです。


大村正樹

えっ!?

内側に向かって東京タワーを浮かび上がらせている。


大村正樹

すみません、タワーの鉄骨に1個1個電球がついているんじゃなくて、照明をあてているということですか?

そうです。オレンジの光はライトアップなので、東京タワーに向かってライトがあたっているという状況ですね。ここからも足元のところに上を向いたライトが…。


大村正樹

あぁ、あった〜!4本の足の足元にサーチライトみたいなものが見えます。あれでライトアップしてるんですか?

180個全体についていて浮かび上がらせているのが、ランドマークライトです。先ほど先生がおっしゃった「サムライブルーはどうやってやるの?」ということですが・・・。


大村正樹

私、先生じゃないです。主任です(笑)。

失礼しました(笑)。大村主任がおっしゃっていましたダイヤモンドヴェールというライトアップですが、これは東京タワーにくっついて外に向かって光るんです。7色に変わる機能があり、ダイヤモンドヴェールと呼んでいます。実は週末に2時間限定で、毎週色を変えてるんですよ。


大村正樹

何時から何時ですか?

金曜土曜の夜8時から10時まで。


大村正樹

えぇ〜! ちょっと待って。これから2時間30分後に色が変わるのかぁ。

春だったらピンクとか、夏だったらブルーとか季節に合わせて変えるんですが、ワールドカップで日本が活躍したりすると「イレギュラーで青にしてみよう!」とか。


大村正樹

へぇ〜。僕らがいつも見ている東京タワーの浮かび上がるオレンジの明かりは、鉄骨に照明を下からあててるんですね。東京タワーが青くなったりピンクになったりするのは、鉄骨についている照明の色が変わっているということですね。東京タワーに登る前にオレンジに光る明かりを確認した上で、展望台へ来たほうがいいですね。

そうですね。その日によっていろんな光り方をしている場合があるので、ライトの位置とかを確認してから登っていただけると面白いかもしれません。


大村正樹

へぇ〜。鉄骨の周辺についている7色に光るライトは何個ついているんですか?

これは276台といってるんですが…。1台の中に何種類かに変わる機能を持つライトが入っています。


大村正樹

東京タワーってどこから見てもきれいだし、誰が見ても東京タワーとわかるじゃないですか。でも元々は電波塔でデビューしたわけですよね。こうやってライトアップしたり、観光客が集まる展望台があったりするのは、サービスの一環として素晴らしいですよねぇ。

そうですね。ちょうど山手線の真ん中あたりに建っていて、東京を360度体感できます。ここで東京を眺めてから観光へ出かけたり、思い出にひたったり、そんな場所として展望台を使っていただければいいかなと思っています。


大村正樹

わかりました。もうこんな時間ですね。また来週も東京タワーの秘密、ナゾに迫っていきたいと思います。今日のサイコーは、東京タワー・日本電波塔株式会社の澤田健さんでした。ありがとうございました。

ありがとうございました。


大村正樹

今度は東京タワーの西側の展望台を見ています。六本木ヒルズが見えたり、東京都庁が見えたり。それから、すぐ眼下にはサッカーをやっているちびっ子たちの姿が見えます。確かにサイコーがおっしゃってた通り、150メートルという高さは人間の動きがちゃんと確認できる高さなんですねぇ。みんなもよかったら、東京タワーへぜひ遊びに来てください。ラジオの前のキッズも春休み、東京タワーへ出かけてみてはどうでしょうか? きっと新しい発見があると思います。それでは、来週も東京タワーの科学に迫っていきます。来週も夕方5時半に会いましょう。キッズのみんなも楽しい週末を。バイバイ!