
キッズのみんな、こんにちは。サイエンステラーの大村正樹です。今週も東京浜松町にある秘密の科学研究所シークレットラボからお送りします「大村正樹のサイエンスキッズ」。さぁ、今日は宇宙旅行。「近い将来実現するよ!」というお話ですが、それプラス実は今日は放送300回でございます。本当はもっと“やんや”で盛り上がりたいんですけれど…。毎回公開録音で盛り上がってたの。今回初めてひっそりとラボでやるんで、助手一緒に「おめでとう!」(拍手)。−シュールだね。でも通過点と思って400回を目指して頑張りましょう! ということで、この後サイコーの登場です。夢のようなお話が聞けますよ。

今週のサイコーも有人宇宙システム株式会社の長谷川洋一さんです。こんにちは。
こんにちは。

先週の終わりに、アメリカの民間の企業が宇宙開発を始めているという。
そうでしたね。

いわゆる国ではなくて民間でやろうという話で。
立派です!

僕ら民間人も行ける時代が来るんじゃないかという。
もう立派です。やっぱりチャレンジですよね。

ええ。
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例えば今年の初夏に宇宙ステーションまでドッキングして無事に帰って来た「ドラゴン」という宇宙船がありますが、電気自動車の会社がつくったんですよ。

アメリカの?
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そうですね。

へぇ〜。
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そんな本当にチャレンジ精神のある人がどんどん出てきています。

へぇ〜。でも国際宇宙ステーションに「ドラゴン」がドッキングしたのは話題になりましたが、そういった意味では国境もなく、いわゆる会社とか国の垣根もないということですね。
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そうですねぇ、宇宙ステーションは。

僕らが「サイエンスキッズ」として行くのも可能なんですね。
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可能ですねぇ。

星出さんに会いに行って、ちょっと実験を手伝うこともできるわけですね。
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一緒にやっちゃえばいいと思いますね。

お金さえあれば、ですけど。
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お金さえあれば(笑)。

結局、宇宙旅行のお金ですよ。
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アハハハ。やっぱりそうですよねぇ。それが、ちょっと変化があります。たぶん前にこの番組におじゃました時には20億とか30億の話をしたと思います。ロシアの宇宙飛行士も来ましたよね。

はい。
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今は何とだいたい1千万とか2千万、場合によっては900万800万で宇宙に行ける時代がいよいよ来年ぐらいから始まります。

じゃあ、学校の担任の先生がサマージャンボに当たったら、クラスの子全員を連れて行ける。
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ハハハハハ。そうかもしれませんね。

夢のような話ですね。
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どうですか、この番組でも?

僕が当たってれば…。今、発表しましたけど残念ながら買いもしなかったので。
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ハハハハハ。

それぐらいのお安い値段で。だって世界一周の船のクルーズでも最高級の部屋だったら、それぐらいのお値段しますよ。
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そうかもしれませんね。私が思ってるのは今まではお金持ちが、それもたいていIT、コンピュータでお金をワッともうけた方が宇宙へ行ってたんですね。

はい。
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これじゃ面白くないですね。ですからお金持ちでもない人、キッズとか普通の人、芸術家とかスポーツ選手が宇宙へ行って「こうだったよ!」と話をしてくれてこそ面白いじゃないですか。

有人宇宙システム株式会社でやってくださいよ。
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いっぱい宝くじ買わないと(笑)。

フフフフ。
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宇宙旅行が2種類、高いのと安いのがあるんですよ。私が今お話しているのは安いほうで、これがようやく実現が間近になったんです。

プランを教えてください。
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どういうふうなことかといいますと、1日なんですよ。行って、すぐ帰ってきちゃう。

日帰り?
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日帰りですね。具体的には30分ぐらいしかない…。

宇宙空間滞在時間が?
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そうなんですよ。飛行機のちょっと強力な小型のようなものを考えてください。それにジェットエンジンの代わりにロケットエンジンを積むんです。これに2人から6人ぐらいの人が乗って、とにかく宇宙までビューンと飛んで行っちゃう。

はい。
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そうして、宇宙から地球を5分間楽しんだ後、またクルクルクルと廻ってグライダーのように降りてくる。これならば安くできるんです。

今おっしゃった通りですが、僕らが宇宙へ行ったという実感を得るのって、地球を丸く見る、あるいは青い地球を見る。それが見えれば満足なんですよ。
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そうでしょうね。

飛行機の高さだったら、やっぱり地平線の彼方とはいえ地球は丸く見えないでしょ。
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そうですね。

でも宇宙まで行ったら丸く見える。それを実感するというのは、宇宙旅行者の特権ですよね。土産ですよね。
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ええ。

日帰りも可能なんですね。
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そうですね。問題は、どこから飛ぶかという話です。

日本はダメですか?
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いや、そんなことないです。

できる?
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宇宙空港というのがすでにできてまして、今はアメリカです。日本にはまだないんですが、何ヵ所か立候補しているところがあります。

どこですか?
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まだ半分ぐらい秘密ですが、でも有名なのは北海道があります。

えっ、どこ?
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北海道の南のほうですね。

襟裳岬?
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競走馬の産地のほうですね。

日高?
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日高、大樹町のあたりが立候補してまして、そこから飛んでいく。何ですぐにできないかというと、いろんな法律があるんですね。

えっ? 法律を変えましょうよ。
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あるいは法律がないといいましょうか。ないから、つくらなきゃいけない(笑)。

いわゆる、そんなの突拍子もなさ過ぎて整備されてないんですね。
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そうなんですよ。それを決めなきゃいけないのに、ちょっと時間がかかっている。でも難しい問題じゃないと思います。

通常のあちこちにある飛行場の設備では足りないわけですね。
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滑走路がやっぱり3,000メートルぐらいいるんですね。宇宙から降りて来ますから、長い距離で止まるんですよ。

ほぉ〜。
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3,000メートルぐらいいるとか、途中でもし落っこってきたことも考えなくちゃいけない。だから、周りが広い安全なところじゃないといけない。

はい。
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いろいろあります。

北海道はぴったりですね。
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どうですか、大村さん(笑)。

いやぁ、ちょっと大樹町へ行って、僕アピールを手伝ってきますよ。
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ハハハハハ、仕事で乗っちゃったりして。

いいですね。だって安ければ900万で。
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まぁ、そういう時代にまもなくなります。

そうですかぁ。
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はい。

夢のようだ。それは往復何時間ぐらいで行って帰って来られる?
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数時間かかるんですが、無重力でほんとに宇宙を飛んでいる時間は4分か5分間しかない。

無重力まで到達できる?
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もちろん! 100キロ越えて無重力ですから、飛んできたあかつきには宇宙飛行士という称号がつきます。

ハァ〜、すごい!
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ハハハ。

宇宙服は着なくていい?
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今は普通の服で大丈夫です。

機内は酸素があり、無重力まで行き、無重力体験して地球を丸く見る。
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そうです。

それ最高じゃないですか! 僕は丸く見るだけで十分かと思ったけれど、無重力もついてくる。
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はい。ですからいろんなことができますね。どうでしょう、キッズの実験をこの番組で応募して。

機材に関しては開発が進んでいるわけですよね。それ用の飛行機はもうできてる?
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もうだいたい行けそうです。

じゃあ、日本国内でそれをできる飛行場を用意し、日本人が宇宙に日帰りできるという環境を整えるのにあとちょっと時間がかかるけれど、できないことはない。
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そうですね。この番組の400回目ぐらいには十分できると思います。

そうですよ。今日これで300回目なので、2年後にはできてるということですか?
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十分できると思いますね。

いや、すごい! 2年後その約束を果たす時に番組が終わってたら、何の言い訳もできないけれど。
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ハハハ。

日本では法整備されてないけれど、アメリカなどでは宇宙へ行って帰ってくることはできてるわけですね。
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もうカウントダウンですね。

う〜ん。だって先週、宇宙開発はアメリカ、ロシア、次に日本だって。宇宙飛行士を輩出している数も世界スリーだということだから、アメリカがそれを整備したら日本もやろうとなりますよね。
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そうなって欲しいですね、北海道だけじゃなくて。

スチュワーデスの方とかついてくるんですか?
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パイロットだけですので(笑)。

何のサービスもなく?
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それは、ぜいたくをいっちゃいけませんよ(笑)。

飲食はあまりできない?
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飲食してるひまはないと思いますね、地球を見るので一生懸命で。

あぁ。
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もちろんトイレもないですよ。

えっ! トイレない?
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そんなの付いてないですよ、もったいないです。

えっ、何時間のツアーですか?
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1時間2時間のことですから我慢して、その5分間にかけるんです。

1時間で宇宙まで行けるんですか?
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スッーと飛んでいって、バーンと上がって、無重力を5分間味わってクルクル廻って降りてくる。全部で1時間か2時間、せいぜいそれぐらいです。

じゃあ、2時間だったら我慢します。飲物もいらない。
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はい。

いやぁ、夢ふくらむなぁ! わかりました。今週のサイコーは、有人宇宙システム株式会社の長谷川洋一さんでした。ありがとうございました。
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ありがとうございました。

いやぁ、あるね。行って帰って2時間の宇宙旅行。全然訓練しなくてもいい。宇宙飛行士とは違うんですよ。いわゆる宇宙旅行でトラベラーになって僕らが宇宙で地球の丸いのを確認し、無重力を体験する。これが近い将来あるんだよ。みんな、お金ためよう! ほんと夢のある300回の記念の放送になりましたよ。それではまた来週、夕方5時半。もう来週は2学期かい? じゃあね!