
キッズのみんな、こんばんは。サイエンステラーの大村正樹です。今週も東京浜松町にある秘密の科学研究所シークレットラボからお送りします「大村正樹のサイエンスキッズ」。さぁ、先週に続きまして歯の科学を取り上げます。前回の放送では、昔の人は歯が36本あったということがわかりましたが、今は32本から28本、場合によっては24本の人もいるという、とっても興味深いお話だったのですが、今週はさらにいろんな歯に関するお話を聞きたいと思います。お知らせの後、サイコーの登場です。

今週のサイコーも歯医者さんの古城祐子先生です。こんばんは。
こんばんは。

古城先生は、銀座のfdクリニック・バーニッシュで院長さんをされていらっしゃる、とってもきれいな歯医者さんです。
ありがとうございます(笑)。

大村さんがこの先生の前で口を開けたら、とても恥ずかしくて対応できなくて(笑)。
フフフ。

「歯医者さんは男の人に限るな」と思っているんですけれど。
そんなこといわないでください、ぜひ(笑)。

フフフ。ただ、子どもたちは歯医者さん、苦手ですよね。
う〜ん、そうですねぇ。もうだいたい嫌われますねぇ。

だから、古城先生だったら何となく心をほぐしながら診療してくれそうな気がするんですけれど。
はい(笑)。

でも基本的には行きたくない。行かないに越したことはない。
う〜ん。

だからプラークをちゃんと退治する歯みがきが必要という。
そうですね。プラークコントロールです。

虫歯の原因は、ばい菌にある。プラークということですけれど。
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はい。

僕ね、最初虫歯だったのは歯並びがよすぎて、下の前歯2本のあいだが虫歯になって…。
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えぇ〜めずらしい、最初にそこが!

下の歯は入れ替えました差し歯に、ずーっと前から。
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そうですか。

下の歯が虫歯でした。
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下の前歯の裏側ってちょっと歯ブラシがあてにくいので、よく「縦みがきをしてください」というんです、横じゃなくて。

はい。
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だから意外と見落とされやすいんですよね。でも、虫歯にけっこうなりやすいのは奥歯ですね。

奥歯。
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溝があるので。

臼歯(きゅうし)という?
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そうです、臼歯。

臼(うす)と書いて、臼歯。だいたいほとんどの人が奥歯から虫歯になっていく?
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そうです。大人の歯の場合だと奥から2番目、前から数えて6番目の歯が6歳臼歯といって一番最初に生えてくる永久歯なんですよ。

ええ。
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だから生えてきた時は、歯の溝がすごく深いんですね。

はい。
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私たちはずーっと使っているから溝も浅くなっているし、歯もすり減っているんですが、子どもたちの生えてきたばかりの永久歯はすごくカクカクしてるというか、溝も深いのでたまりやすいんですね。

ええ。
-
だから、歯ブラシの毛先もすき間に入りにくい。あえてそこをみがかないと、みがけない。

みがき方のコツというのは?
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やっぱり鏡を見て1本1本丁寧にみがいてもらうのが本当はいいんですけれど。

これがなかなかできそうで、できないんですよねぇ。
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だから今、電動も人気です。

電動歯ブラシって、やっぱりいいんですか?
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いいですよ。子ども用もすごくウケてます。

そうですか。
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はい。スイッチを押すだけだし、歯に沿わせていけば何十万回転もしますので。

そうですか、買おうかなぁ。
-
いいですよ〜。人気です。

へぇ〜。6歳臼歯といわれる前から6番目の歯がそれぞれ虫歯になりやすいということですね。
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はい。

では、歯ブラシについてですが、毛の硬さが硬い・普通・柔らかいとあって、僕はずーっと硬めを使っていたの。そのほうがゴシゴシこすれてタワシみたいでいいかと思ったら、歯医者さんで柔らかいやつを使えといわれたんです。
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そうなんですよ。

やっぱりそうですか?
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そうです。硬いやつは柔軟性がないので、細かいすき間にフィットしないんですね。柔らかいやつだとたわむというか曲がるので、毛先があたりやすい。

みがいている感じがちょっと弱くなっちゃうんですけど。
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そうですよねぇ。

やっぱり、柔らかいほうがよいんですね。
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よいです。

キッズたちも?
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キッズの場合は、ちょっと硬めの歯ブラシのほうが多いんですよね。

そうですか。
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でもお子さんたちにも電動がウケてるので、電動歯ブラシの場合は毛先が硬いです。もう勝手に動いているので。

なるほどね。じゃあ、手でやるのは柔らかくて。
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そうですね。

歯ぐきも痛めますよね。
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痛めますね。ゴシゴシやっていると歯も削れてきちゃって、しみるんですよ。

知覚過敏ですね。
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そうです、すごい!

コマーシャルで聞いた話ですけれど、よくいいますものねぇ。
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はい。

あと先生、キッズたちの間には昔に比べて歯の矯正、歯列矯正をやる子が増えたじゃないですか。
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増えました、はい。

ただ親御さんからすると相当な出費ですよ。
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出費ですねぇ。

大村家も値段を聞いて断念しました(笑)。いや、ほんと気になるんですけれど、そうならないための何か子育てのポイントとか、あるいはキッズたちが「こうすればいい」とかあったら教えていただけますか?
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やっぱり指しゃぶりとかキャップを前歯で開ける、ビニール袋などを引きちぎって開けるなどやっていると前歯が出やすいので気をつけること。あと、そこまで大きくなってから矯正のお金がかかる前に、ちょっと「あれっ?」と思ったらすぐ歯医者さんに連れて行くと事前に防げるものもあるんですね。

ほほぉ〜。
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口の中に入れるマウスピースみたいなものがあって、それを入れておくとアゴの成長を少しコントロールできたりするので。

何歳ぐらいが適齢期ですかねぇ?
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5歳ぐらいから見ていったほうがいいと思います。

まだ乳歯が…。
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乳歯が全部生え揃っていて、永久歯が生えてくるちょっと手前ぐらいの時に、もう上下の骨が違っていたりする場合もあるので。

わかりますよね、親だったら。
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はい。乳歯がまだずーっとあるとか、永久歯がいつまでたっても出てくる気配がない場合は連れて行っておいたほうが、あとからお金がかからない。

早めの段階でサインを見のがさなければ、あとあと…。
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そうです。そこまでかからなくてすむ場合があります。うちも5歳の子たちが来ています。

そうですか。じゃあ、「事前に見てください」と?
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そうです。

ちょっとこれは「永久歯の時はあやしいぞ」とアドバイスしたり…。
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そうです。

へぇ〜。先生、親知らずを抜いて冷凍保存するというビジネスがあると聞いたんですが、何ですか?
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今、けっこうはやってますね。

どういうことですか?
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ただ抜くだけじゃなくて、せっかく自分の体の一部を取るので、それをまた再利用しようということで専門の施設に預けて冷凍保存してもらうんですね。

何になるんですか?
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例えば、将来大きくなって自分の歯がダメになった時に抜きますね。そしたら今、インプラントという人工の根があるんですが、それを入れる時に冷凍保存していた親知らずの粉末みたいなものを付け足したりとか、親知らず自体をダメになったところに埋め込むとかもできます。

ほぉ〜。今はやりのiPS細胞みたいな感じで、自分の体の一部を保存しておいて代用するという?
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そうですね。だから前は冷凍保存するだけだったのが、今は抜いてすぐ施設に預けて完全に滅菌して粉末にして保存が何年もできるようにしておく。それでほかの歯の時に利用する。

すごいですねぇ!
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それがもう実用化されてきているので。

そうですか。親知らずを抜いたのは25年も前だから、とっくにもう…。あの痛さで「それ、もういらない」というしかなかったんですけれど(笑)。
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そうですねぇ(笑)。

あら、もうお時間ですか。先生、日々いろいろな人の歯をみてるじゃないですか?
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はい。

専門のドクターからみてお感じになっていることはありますか?
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とにかく「痛みが出た時を目安にしないでほしい」ということですね。

痛くなってからでは遅い?
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はい。虫歯は痛くなる虫歯と痛くならないまま進む虫歯があるので、ひどくなってから急に痛くなったりしますから。痛みを目安にしないで、定期的に歯医者さんにチェックに行く。

「半年に1回定期健診に!」とよくいわれてますけれど、本当なんですね。
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もう絶対そうしてもらいたいです、子どもも大人も。

そうですか、わかりました。とてもポップな先生だけれど、非常にいいお話を聞けた2週間でした。
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フフフフ。お役に立ちましたか?

ありがとうございます。
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ありがとうございました。

先生がどれぐらいきれいな方かというのは、fdクリニック・バーニッシュ、銀座でございます。ぜひ確認に行ってください。
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よろしくお願いします(笑)。

今週のサイコーは歯医者さんの古城祐子先生でした。ありがとうございました。
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ありがとうございました。

歯医者さんは苦手なキッズ多いよね、いつの時代も。やっぱり音かな? ズォーーン、ギシギシギシという音とか独特の匂い−何か焼けこげたような匂いやジュボボボボとか、あれがイヤなんだけど。そうならないために歯医者さんへ行くのも大事ですが、定期健診のために歯医者さんに行くという話も最後出てきましたね。古城先生、すごくきれいな人だったから、ちょっと僕も行ってみようかなぁ。それでは、みなさん来週−もう3月だ。3学期も短いねぇ。それでは楽しい週末を。バイバ〜イ!