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「カメの話」(2)
コーチャー/だっくす小峰さん(どうぶつエッセイスト)
だっくす小峰さんHPはコチラ>>http://dax-and-kezu-lt.main.jp/
大村正樹&だっくす小峰

大村正樹

キッズのみんな、こんにちは。サイエンステラーの大村正樹です。今週も東京浜松町にある秘密の科学研究所シークレットラボからお送りします「大村正樹のサイエンスキッズ」。今日はみどりの日ということで、先週ゴールデンウィーク前半でしょ。今週はもう後半で、何か終わっちゃうとさびしくないですか?宿題とかあるのかな?元気に過ごしてるんだったら、いいや。今回もカメを取り上げます。カメ以外に動物が与えてくれる癒しみたいなものも、サイコーに聞いてみたいと思います。お知らせの後。


大村正樹

今週のサイコーも元役者さんですが今はカメに最も詳しくなっているという、どうぶつエッセイストのだっくす小峰さんです。こんにちは。

どうも、よろしくお願いしま〜す。


大村正樹

先週はカメを飼うことのすばらしさをチラッとうかがって、「カメ、いいじゃん」と思いました。

ええ。


大村正樹

一般的に学校の教室でカメを飼っているクラス、多いですよね。

そうですね。


大村正樹

カメの動きを見ながら甲羅を触ったり、「ここ、やわらかいぞ」とか「ここ、かたいぞ」とか。頭を引っ込めたら「こわがってるんだなぁ」とか。手足を引っ込めるのは、カメは寝てる時なのか、こわがってる時なのか、どっちですか?

むしろ緊張した時です。


大村正樹

えっ!

びっくりした時とか身を守ろうとしてシュッと中に入るわけですね。


大村正樹

じゃあ、寝てる時は逆に…。

ダラーッと。


大村正樹

手足は出てる?

出てます。


大村正樹

睡眠中は手足が出て、緊張している時に身を守るために引っ込めている。

そうですね。


大村正樹

ほぉ〜。

太古の昔からカメは甲羅があって、ほとんど進化はしていないといわれているんですけれど「なぜ甲羅があるのか?」よくよく考えてみると、どう考えても身を守るためですよね。


大村正樹

ええ。

つまりカメというのは「僕にあまり近寄らないでくれ」、「僕をほっといてくれ」と。こういうところから甲羅ができていて、むしろおとなしい動物なんですね。


大村正樹

ほぉ〜。

なかには凶暴性を持った割とすぐかみついてくるカミツキガメとか、そういうタイプもいますけれど、基本的におとなしい。それが、甲羅が象徴しているところですね。


大村正樹

ほぉ〜。

ただ、よく僕が質問されることで「うちのカメちゃん、お行儀が悪いのよ」という。例えばリクガメを飼ってます。リクガメは常にトコトコトコトコ歩きながらご飯を食べて、ご飯を食べながらウンチをしておしっこをして、また戻ってきてトコトコ食べている。グルグルグルグル、全然落ち着いてご飯を食べない。


大村正樹

ええ。

人間から見たら明らかにお行儀が悪いですよね。でも、ちょっとよく考えてください。自然界にリクガメがいた時、同じところで葉っぱを食べちゃったら、もうエサがなくなりますよね。だから、ちょっと食べては歩き、ちょっと食べては歩きをするわけです。


大村正樹

はい。

その途中にウンチをします。ウンチの中には草の種が入っている。おしっこをします。水をまいているんですね。またグルーッと回って来た時には、草がはえている。そうやって地球の環境と常に一緒に生きているわけですよ。だから行儀が悪いと思う人間が間違っているのであって、それが本当の生き物の姿ではないかと僕は思ったりするんですね。


大村正樹

もっともですよ。そうですよね。

だから、それを見て行儀が悪いと思うこと自体が「僕ら人間はこれでよかったのかな?」とか考えてしまう。カメ1匹見ていると、何か人生が深くなっていくという。


大村正樹

いやぁ…。最近ペットセラピーとか医療の分野でもペットによって癒される、治る病気もあるじゃないですか。

はい。


大村正樹

カメはどうですか?

カメは、「見ていると心が落ち着くから」といって飼っている方がけっこう多いですね。


大村正樹

ワンちゃんやネコちゃんなどもそうですよね。

はい。


大村正樹

意外なところではどういう?

意外なところでは、やっぱりヘビ。


大村正樹

いや、あり得ないでしょ。

ハハハハハ。


大村正樹

全くあり得ないでしょ(笑)。

いや、ちょっとヘビの専門店をお手伝いしていたことがあるんですが、実際に僕もその時はいろいろあって精神的に落ち込んでいた時期だったんです。ヘビが自分に巻きついてきてジーッとこっちを見るんですね。そういう時って、すごく癒されていくと感じるんです。これはヘビが嫌いな人からすると「大丈夫?」と見えるかもしれないけれど、実際にヘビに触ってみてヘビの気持ちよさ、心地よさを感じるとやっぱり好きになる皆さんが多くて…。


大村正樹

ヌルヌルしてる。

そのイメージお持ちでしょ?


大村正樹

はい。

そうじゃないんです。むしろヘビって筋肉の固まりで、筋肉の固まりをロウでコーティングしたような感じでとっても肌触りがいい。だから女性の方とか触ってみると、「もう価値観が変わった」といってヘビを買って帰られる人も多いですね。


大村正樹

恍惚(こうこつ)の表情で語る様は何かこう、相当ヘビに癒されたという実体験にともなってますね。

癒されましたね。


大村正樹

私は全く理解できません!

はい。


大村正樹

ハハハハハハ。

時間をかけて…、今年ヘビ年ですし(笑)。


大村正樹

そうなんですよ。やっぱりトラウマとか、その動物へのファーストタッチの印象があって。小峰さんは、ヘビがかみつくものとか毒があるものというイメージがないですよね。

はい。


大村正樹

僕は、毒なんですよ。ボーイスカウトで一緒に歩いていた男の子がマムシにかまれたというのが僕の原体験なんです。

あぁ、はいはい。


大村正樹

そこから、ヘビがダメなんです。

かまれた方は、どうしてもひいてしまう方が多いですよね。でも、ヘビが嫌いな方のほとんどがかまれたことはなくて、単にイメージで嫌という方が多いじゃないですか。


大村正樹

はい。

だから、そういう方は触ってみるとけっこう…。日本では昔からヘビに畏敬の念みたいなものがあって、神社のしめ縄もヘビの交尾シーンを元につくられたものであったり、あとは擬宝珠(ぎぼし)などもヘビのトグロをイメージしてつくられたものだったりしているようですから。


大村正樹

ほぉ〜。やっぱりエッセイを書いたりされている方は、知識が深いですねぇ。

ありがとうございます。


大村正樹

あと、熱帯魚に癒される方もいますよねぇ。

そうですね。


大村正樹

あれはどういう心理ですか?

やっぱり何といっても、水は見ているだけで落ち着くじゃないですか。


大村正樹

はぁ〜。

僕も熱帯魚が好きですが、家がマンションの10階のため、水で何かあった時は大変なことになるので、水のものはやらないようにしているんですけれど。


大村正樹

水も含めてセットで環境を楽しむ。それで癒されるということ。

そうですね。今は、は虫類の専門誌などもいろいろ出ていて、僕は『ハープライフ』というは虫類の情報誌にエッセイを書かせていただいてるんですが、そういう中でも癒される部分を感じてくださる方がけっこう多いみたいですね。


大村正樹

ほぉ〜。

でも、本当にヘビでも、毒のあるヘビの飼育はされないほうが絶対いいと思います。


大村正樹

そうですよ。

ああいう本当に恐ろしい動物はイベントとかで見ていただいて、「それを飼おう」と考えないほうがいいと思いますね。


大村正樹

わかりました。「ちょっとヘビとの距離つめようかな」という気に今日なってきました。

つめていただいて(笑)、帰りには1匹。


大村正樹

首に巻いて帰っちゃおうかな(笑)、枕代わりに。ちょっと思い切って飛び込むのも必要かもしれませんねぇ。

ヘビ年ですから、ぜひとも!


大村正樹

いやぁ、おもしろかった。

ありがとうございます。


大村正樹

すごく変な話ですが、ふだんサイコーといってそのジャンルの権威の方をお呼びしてかなりレベルの高いトークをしているんですよ。

はい。


大村正樹

いわゆる好きな動物のことをここまで語る方はなかなかいらっしゃらなくて。

そうですか。今度はサイコーのもっと権威のしゃべりのほうで(笑)。


大村正樹

ぜひ遊びに来てください。

お願いします。


大村正樹

今週のサイコーは、どうぶつエッセイストのだっくす小峰さんでした。どうもありがとうございました。

どうもありがとうございました。


大村正樹

それでは、ゴールデンウィークもあとわずかですから、みなさん、また学校に行く準備もちゃんとしてね。じゃあね!