
キッズのみんな、こんにちは〜。
こんにちは〜!

おお〜。元気いいね〜!毎年恒例のラボにキッズをご招待しました〜。みなさん、ようこそ〜。サイエンステラーの大村正樹です。
夏の恒例行事がやってまいりました。今年で10回目となりますラボ大公開!さあ、今回のテーマは流星観測カメラシステム「メテオ」。宇宙から流れ星を観測するシステム、これを開発されたコーチャーが登場します。それではサイコーをお呼びしましょう。せぇの!
サイコー!

さあ、どうぞおかけください。
今日は千葉工業大学惑星探査研究センターの荒井朋子さんです。よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
(拍手)


それではね〜、荒井さんが撮ってきたというか、ちょっと特別の映像をお見せします。たぶんみんな初めて目にすることになると思います。暗くなりますよ?いいですか?みんな気が付いたら、何が見えたのか教えてください。さあ、荒井さんの映像をご覧いただきましょう!こちら!
‥何が見えてる?
流れ星。
UFO。

流れ星が見えた人とUFOが見えた人がいる。ちょっと待って。流れ星が見えた人?
はい。

UFOが見えた人? 3人いるな〜。
さあ、もう一度大きな声で正確に言おう。何が見える?
-
流れ星。UFO。流れ星。UFO。

曖昧になってきたね〜。荒井さん、正解は何ですか?
正解は流れ星です。

流れ星見えた人〜?
はい。

お、みんな見えた?ちゃんとね。実はね、こうやって宇宙から流れ星を撮影したのは世界で初めてで、それやった人です!拍手!
(拍手)

荒井さん、これすごい話なんですよね? その後、撮ったカメラというのがこちらにあります。撮影したカメラは普通のカメラですか?
普通のカメラです。ちょっと高いですけれど、普通に買えます。

普通に買える。何というカメラですか?
-
カメラの名前は「メテオ」といいます。

メテオカメラ
(写真提供:「千葉工業大学惑星探査研究センター」)

「メテオ」というカメラ。
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カメラに名前を付けました。

特殊な加工は?
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特殊な加工は‥そうですね、右側がカメラで左側がレンズになるんですけれども、カメラ側の方に宇宙でも長期間使えるようなちょっとした工夫がしてあります。それ以外は普通のカメラと全く同じです。

お父さん、お母さんがみんなのことを撮影するカメラみたいなものなんですね?
すごいでしょ?どこでも売ってるんだって。いくらするんですか?
言っていいんですかね?え〜と1,000万円ぐらい。
はぁ〜?

それはね特別なカメラだから。なぜかと言うと、そのカメラが設置されている場所が、次こちら。どこですか?
-
これは国際宇宙ステーションの、「メテオ」のカメラが搭載されているのはその中でも、アメリカの実験棟になります。

観測窓というのがあるんです。あえて、アメリカのを使っている?
-
そうです。

なぜですか?
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我々はNASAアメリカ航空宇宙局の方と直接相談をしていて、アメリカの実験棟は観測窓というのを持っています。いまグレーの丸が見えるかな?シャッターが閉まっちゃっているんだけれど、シャッターがパカッと開くとガラスの窓が見えます。この窓を使って観測ができるのがアメリカの実験棟しかないんです。

窓が付いているのはアメリカの実験棟だけ?
-
地球側に出ている窓をもっているのが。

は〜、すごい勉強になります。地球側に向いている窓を持っているのはアメリカだけ。
あとは日本の実験棟でしょ?アメリカでしょ?あと、どこですか?
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ちょうど写真の真ん中にあるのがアメリカの実験棟で、右側の上にちょこっと写っている観測窓の上にあるのが日本の実験棟「きぼう」です。その左側にあるのがヨーロッパの実験棟です。さらに下にあるのが、ロシアの実験棟です。いろんなところが実験棟を持ち寄って組み合わさっています。

はぁ〜、なるほどね。なんかイメージできたね。世界が一つになった感じだね。宇宙でね。で、このアメリカの実験棟は観測窓が地球に向いている。それを誰が取り付けたんですか?カメラを。
-
カメラを取り付けたのは宇宙飛行士さんです。

付けてる、これがその、逆さまだけど、無重力だから?
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そうですね。本当は普通でいうと、右側が床になっていて左側が天井なんですけれど、宇宙飛行士さん、全然向き関係ないので逆さに。

逆さというか、こいのぼりみたいな状態で。ねぇ、わかる?宇宙飛行士さんは、こいのぼり状態になって横になってプカプカうきながら「メテオ」というカメラを取り付けている。そんな画像を紹介しています。
で、さっきあったカメラがこの「メテオ」ですね。
窓を占領しているんですね。
-
ちょうど窓のシャッターが閉まっていて白っぽく見えると思うんですけれど。

さあ、設置されたあとの映像です。どーん。「メテオ」のカメラが窓のど真ん中にくっついていますが結局、唯一地球に向いている窓を、日本の荒井さん、千葉工業大学のチームのために使っていいよ、と言っているわけですね。そこの発想、みんなわかる?みんなも、学校とかで特別に使っていいよってところある?

国際宇宙ステーションに設置されたメテオ
(写真提供:「千葉工業大学惑星探査研究センター」)
会場:クスクス

本当は使っちゃいけないんだけれど、思い切ってお願いしたら貸してもらったっていうところ。‥トイレ?それ、黙っても使えるだろ〜。ん〜?
会場:ウフフフフ

授業中のトイレは先生に言わなくちゃいけないけれど、たとえば、みんなは絶対使っちゃいけないんだけど、思い切ってお願いしたら意外にOKだった場所。何か想像できる?
体育館

体育館ね。一人で使ったりとかね。体育の授業じゃないのに、先生に‥居残り?居残りって、ちょっと悲しいな〜。でも、荒井さん、もしよかったらどうぞ、ということですよね。
-
そうですね。実は、この宇宙ステーション1998年から打ち上がっているので、打ち上がってから10年、20年くらい経つんです。

18年ですか。
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この窓を使って、すでにたくさんの実験がされていて、そろそろ皆さんやることが無くなってきたと。地球を見るための窓なので、地球の観測をたくさんやってきて、もうやりたいという人がいなくなって。なので、だれか使う人がいませんか?ということでNASAが声をかけてきたんです。

すごいですね〜。タイミング的に。
-
棚からぼた餅でしたね。

思い切って、自分たちのやりたいことを投げかけてみたら、どうぞって形になったと。
使っていいよ、となった時は相当うれしかったわけですよね?
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そうですね。思い切って言ってみて。ただ、NASAの人たちも、まさか地球を向いた窓で流星を観測しようというアイディアを思いつかなかったので、それは面白いという形で二つ返事でOKをもらいました。

国際宇宙ステーションから見た流星
(写真提供:「千葉工業大学惑星探査研究センター」)

単なる、窓を見て地球を見るためのカメラ設置じゃなくて、その目的が流星を観測するっていうのが…
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発想が新しかったということですね。

ということですね〜。
なんとなく、すごく簡単な話に聞こえるでしょ?お願いしてみたら、って。ところがね、これがなかなかね、簡単じゃなかったんだって!大変な苦労があったわけですね?
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そうですね。

ここからは、涙なくして語れない!ということで、お時間が来てしまいました。この涙なくして語れない苦労話は、また来週伺うとしまして、いったんお別れです。今種のサイコーは千葉工業大学 惑星探査研究センター・メテオプロジェクトリーダーの荒井朋子さんでした!ありがとうございました!
ありがとうございました。
(拍手)
ISS流星観測プロジェクト「METEOR」の紹介ページ
http://www.perc.it-chiba.ac.jp/project/meteor/
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