「戦国駅伝」を制し、真の大学日本一となるのは・・・?!
全日本大学駅伝は、前回6位までのシード校に、全国8地区の厳しい予選を勝ち抜いた19校、そしてオープン参加の2チーム(地元・東海学連選抜と全日本大学選抜チーム)を加えた合計27チームで争われる『真の大学日本一決定戦』です。
レースは愛知県名古屋市の熱田神宮西門前を8時5分にスタートし、三重県伊勢市の伊勢神宮内宮宇治橋前までの8区間106.8キロで行われますが、前回大会からアンカー区間の8区を除く全ての区間で距離が変更となりました。これにより、各チームは戦術を大きく変更することを余儀なくされ、選手層の厚さが求められるタフなレースに生まれ変わりました。
注目校は今季の「5強」に挙げられる青山学院大学、東海大学、東洋大学、駒澤大学、そして、10月14日に行われた出雲駅伝で初優勝を果たした國學院大学です。この「5強」は大学駅伝開幕戦の出雲駅伝でも熾烈な優勝争いを展開。栄光のゴールテープを切った國學院から5位・青山学院までのタイム差はわずか53秒という、最後の最後まで予断を許さない「戦国駅伝」となりました。この全日本大学駅伝も、どこで勝負が決まるのか分からない、手に汗を握るレース展開となることは間違いなさそうです。
前回大会覇者の青山学院は出雲2区・岸本と4区・神林が区間賞を獲得し、3区では4位ながらも吉田圭太が区間新記録。主将の鈴木塁人が戻れば、連覇も十分に視野に入ります。前回箱根覇者の東海大学は出雲ではリザーブに回った小松、郡司が出雲市記録会(5000m)でワンツーフィニッシュして好調をアピール。彼らが力を発揮すれば、大学駅伝三冠を狙いながら、4位に終わった出雲の雪辱を果たす可能性は高いでしょう。学生長距離界のエース・相澤を擁する東洋大学は出雲でフレッシュなメンバーを起用しながら3位に入り、大きな手応えを得て今大会に挑みます。駒澤大学は指揮官・大八木監督が「ここ数年で一番のチーム状態」と語っていて、得意とするこの全日本大学駅伝で5年ぶりの日本一の座を狙っています。出雲で三大駅伝初の栄冠に輝いた國學院は注目チームから一転、マークされる存在になりましたが、エースの浦野選手は「3位以内という自分たちの目標を目指すだけです」と語っていて、チーム内に気負いはありません。
もちろん、注目校は上記チームだけではありませんが、今回は第96回箱根駅伝予選会が約1週間前の10月26日に行われる日程の関係上、予選会に出場するチームは大きなハンデを背負っていると言えます。地力のある早稲田大学や明治大学などの予選会出場チームがどこまでチーム状態を整えることができるのかも注目です。
今年で51回目を数える「真の大学日本一決定戦」全日本大学駅伝。熱戦の火蓋は11月3日 午前8時5分に切って落とされます。