11月25日に行われた第523回文化放送番組審議会についてご報告いたします。

議題は、9月15日 月曜・祝日に放送された特別番組、「みんなでシナぷしゅラジオvol.2」です。テレビ東京系列6局ネットで放送中の幼児向けテレビ番組「シナぷしゅ」と連動し、乳幼児を持つ親世代をメインターゲットとする特別番組の第2弾となります。「子育て」をテーマとしていますが、敢えて子育て知識を発信する番組ではなく、子育ての「喜びや、悩みなどの共感」に重心を置いて制作しています。

審議委員の意見の概要

課題を見つけて正面から議論をするような番組ではなく、肩の力を抜くことが番組の狙いだと思いますので、これで結構かもしれませんが、仲間内のトークばかりでは、内向きになってしまいます。日本の少子化の問題については、外国の事例なども紹介し、少し子育てを広い視点から捉えてみても良いのではないでしょうか。

乳幼児を育てているお母さん、お父さんたちにとっては、非常に勉強になる番組だとは思いますが、やはり全体が一本調子になってしまうので、例えば絵本の紹介などの乳幼児に関するトピックスを少し織り交ぜていくと、更に番組に深みが出るかなと思います。新しい性格の番組なので、これからいろいろ改良されていけばいいかなと思います。

こんなに音楽もメールもトークも面白い番組は久しぶりだなと思って感心しました。出演者のお笑いコンビ・ぺこぱの松陰寺さんは、声もいいしメールを読むのも上手で、笑い声もとても豊かで朗らかで、松陰寺さんが本当に子育てを楽しんでいらっしゃるというのが伝わってきました。こんなに楽しい番組があって、すごく嬉しかったです。

本当に楽しい番組でした。私自身の子育てを思い返しながら聴いていました。周りに誰も相談する人がいない時に、番組を頼りに聴きながら、参加しながら情報交換するという、この番組の狙いの「喜びや、悩みなどの共感」に重心を置く、というのはすごくいいことだと思います。子育てはこうあるべきといったものでなく、こどもの成長はそれぞれ違いますので。

子育てに悩んだり喜んだりしている母親にとっては、1時間では足りないくらいの楽しい番組のように聞こえました。ただ、一本調子なので、少し何か違う雰囲気を入れないと、ずっとお茶会が続いているような感じがしました。あと、ぺこぱの松陰寺さんはご自身が子育てに非常に興味もあって、ママ友の中に溶け込んでいるというか、この番組には適役でピッタリの人選だったと思います。

文化放送番組審議委員は、委員長・弘兼憲史氏、副委員長・加藤タキ氏、そして松永真理氏、荒川洋治氏、福本容子氏の5名です。

2025年12月22日
                        文化放送番組審議会事務局