4月22日に行われた第517回文化放送番組審議会についてご報告いたします。

議題は、毎週火曜日の夜9時半から30分間放送している「マシンガンズの働きタイミー」で、株式会社タイミーの1社提供番組です。リスナーから寄せられたアルバイトのエピソード紹介や、面白いアルバイト経験がある方をゲストに迎えるなど、「アルバイト」にフォーカスしたトークバラエティ番組です。リスナーには、お笑いコンビ・マシンガンズのトークを楽しんでもらうとともに、アルバイトを身近なものに感じてもらうことを狙いとしています。今回は、2024年10月8日と2025年3月4日の放送回を取り上げました。

審議委員の意見の概要

全体的にお笑いの方に引っ張られ、主題であるはずのアルバイトの話題が薄くなりすぎています。必ずしもスポンサー色を薄める必要はないと思いますし、アルバイトのテーマでは奇想天外な話題も多いはずです。番組のフォーカスの仕方や構成をもう少し検討し直して、スキマバイトの世界を、笑いを織り交ぜながら紐解いて、現代社会の一つの姿を垣間見られるような番組へと昇華していただきたいと思います。

アルバイトについて番組を作るのは非常にいい趣向だと思いますが、全体的に賑やかで雑然とした感じがします。非常に潜在性、可能性のある番組なので、アルバイトの持っている魅力や面白さをきちんと落ち着いて整理して語ると、その意味合いが伝わると思います。もう少し落ち着いた形で番組構成をしてほしいというような印象です。

私は就職情報誌の編集をしていたので特に今回感じたのは、就職情報というのは社会を映す鏡なんだということ。ですからその時代がどうなっているかという社会の変化を先取りするものがたくさん出てきます。それをどう読み解いていくかだけでとても面白いネタになります。もう少し働くということに注力した企画をきちんと組み立てていただきたいと思います。

年齢的なこともあるし、普段からお笑いというものをほとんど見ませんので、私にはまったくついていけない番組でした。もちろんそういう人を相手にしている番組ではないので、それを面白いと思う人たちにもっと広げる工夫をしてください。スポンサーの狙っている方向性が番組と合致しているところは多いので、自信を持ってやっていただければと思います。

お笑い番組をあまり見ることがないのでマシンガンズを知りませんでしたが、聴いてみるとテンポはいいし、名前の通りマシンガントークみたいで私は面白く聴けました。ゲストが入った方が面白いのですが、それぞれの声が被らないよう仕切り役が必要だと思いました。

文化放送番組審議委員は、委員長・弘兼憲史氏、副委員長・加藤タキ氏、そして松永真理氏、荒川洋治氏、福本容子氏の5名です。

2025年5月19日
文化放送番組審議会事務局