3月27日に行われた第386回 文化放送番組審議会について御報告いたします。
今回は、毎週土曜日の午前7時から10時放送の『玉川美沙ハピリー』について審議致しました。
結婚し、一児の母となった玉ちゃんこと玉川美沙が、リスナーと同じ目線で生活に密着した話題を共有する生ワイド番組です。
委員には、昨年の12月24日放送の抜粋を聴いてもらいました。サンドイッチの具材に関しての呼び掛けが、ハリピーサンドの誕生にまで至った、きっかけの放送です。
主な意見をご紹介します。
○ 特別に面白い訳ではないが、嫌味のない、文句のつけようのない番組だ。
玉川さんは{たまなび}時代より落ち着きのあるしゃべりで、温かい話題を何気なく拾っているのが良い。
○ メールの反響が一日1000通という事に驚いた。それだけ聴取者に受け入れられているのだろう。やはり玉ちゃんの喋りの力で、クリアな声質のみならず、抑揚、間(ま)、緩急、関西弁など聴いていて飽きない。また、番組発の企画が面白い。
○ 入りやすく、気軽で、充実感もあるコンビニ感覚の番組だ。話題も身近なもので聴きやすいが、友達に喋るような彼女の喋りは、シニア向けではないような気がする。あらゆる年代がわかるように説明やフォローも必要だ。
○ 「ハピリー」というタイトルからして幸せ感が満ちている。玉川さんの人を思い遣る気持ちや、人となりが伝わってくる。特に相手から話を引き出すのが絶妙で、ゲストコーナーや電話での対話が弾む。
○ パーソナリティーの良さで聴きやすいが、共感を得そうな無難な話題ばかりで
癖のあるものを遠ざけている。共感に繋がりすぎて日常に埋まって行くだけで、何かが物足りない。
○ たいしたテーマでなくても話術と臨場感が、それを感じさせない。リスナーとのつながりは、かつての深夜放送のようだ。話術と技術に寄りかからずに、新たなものをもっと入れて進化を図りたい。
○ 土曜日の朝は、難しい時間帯だが、うまくこなしている。彼女はヤングミセスを対象に話しているような感じで、ブログ的な番組だ。
○ 成長した玉川さんの計算外の感性、そして目標と自分の役割を心得ている聡明さが素晴らしい。また、番組の音楽や効果音にもスタッフのセンスが感じられる。
○ つかみにくい形でしか語られない番組かと思っていたが、委員の皆さんの本質を捉えた発言に驚いている。そこが、この番組の特質ではないか。
9人の委員が以上のような意見を述べました。
番組審議委員の意見を参考に、今後もリスナーの皆さんと御一緒に土曜日の朝の幸せを共有できるよう番組を工夫してまいります。
第386回文化放送番組審議会の出席委員は以下の方々です。
黒井千次委員長・加藤タキ副委員長・松尾羊一・四方洋・白井勝也
・寺尾睦男・弘兼憲史・松永真理・荒川洋治の各委員(敬称略)
平成24年4月18日
文化放送番組審議会事務局
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