5月27日に行われた第408回 文化放送番組審議会について御報告いたします。
議題は、毎週金曜日の夜10時から12日時放送の『スパカン!』です。
カウントダウンの音楽番組の形を、少しずつ変えながら長く続いてきたエンタテインメントバラエティで、パーソナリティーは、ムロツヨシさんと、この4月から新たに加わった大島麻衣さんのお2人です。
では、8人の委員の主な意見を御紹介しましょう。
○番組内だけで盛り上がり、取り上げる事柄(ことがら)やゲストについて詳しい説明がないのでついていけず、情報の共有もできない。公共性のあるラジオ放送には、新しいファンを増やす意味でも、情報サービスは欠かせない。
しかし「若い人達が、聴いていて楽しいのならいい」というのが結論だ。
○ムロさんのテンポと、大島さんの淀みの無い会話は心地良いが、もう少し中味がほしい。しかし、今の若い人たちの「皆と共感していたい」という気分を、うまく捉えてはいる。今までとは明らかに違うユーザーが付いたのではないか。
○二人が非常に明るくて嫌味が無く、楽しげで賑やかな雰囲気は伝わったが、内容は何も伝わってこない。テンポが速く、盛り沢山過ぎて付いていけない。
また、曲に必ずトークが被さるので、音楽が聴きたい人には不満かもしれない。
○これほどジェネレーションギャップを感じさせる番組は、何をどう評価していいか分からない。欲張り過ぎずに、もう少しゆっくり、騒がしくなく、ゲラゲラ笑わず、仲間内の話をしない事が、ラジオには大切だと思う。
○内容的には分からない事ばかりだが、パーソナリティー2人の波長は、異常なくらいに合っている。これを面白いと思える人達は、波長の合う楽しい話が続いていれば、中身には関係なく、共感する。一つのジェネレーションが台頭していると感じた。
○埒外(らちがい)の番組として作られ、新しいものが出来て、それが評価されたりする。くっきり若い人にシフトした非常に明確な路線だ。どのくらいの聴取率が取れているか、その結果を何カ月後かには聞いてみたい。
○これは審議というより、こういう時代が来ているというメッセージだと受け取った。2人は、かなり卓越した能力、タレントの持ち主だと思う。なかなか頼もしい番組が出て来たと感じた。
○本当は全否定なのかもしれないが、部分的には認めているとか、非常にバラエティに富んだ多様な意見が出て来たように思う。こうした番組を議題に選ぶのは、年代的な意見や反応を知りたいという事なのか。
こうした意見に対して、『スパカン!』の番組担当者は「リスナーと一緒に空気を創っていける2人のパーソナリティーの個性と才能を大切にしながら、音楽の要素や情報もしっかり押さえて、若い人をターゲットに番組を創っていきたい」とのべました。
第408回文化放送番組審議会の出席委員は以下の方々です。
黒井千次委員長・加藤タキ副委員長・白井勝也氏・寺尾睦男氏・弘兼憲史氏・松永真理氏・荒川洋治氏・福本容子氏の8名です。
( 発言はこの順番ではありません )
平成26年 6月15日
文化放送番組審議会事務局
|