緊急事態宣言、解除決定。公衆衛生学の専門家はどのように見ているのか?~ニュースワイドSAKIDORI

緊急事態宣言、解除決定。公衆衛生学の専門家はどのように見ているのか?~ニュースワイドSAKIDORI

Share

政府は、19の都道府県に出している緊急事態宣言と
8つの県に適用中のまん延防止等重点措置について、
9月30日の期限で全面解除することを決めた。
緊急事態宣言が解除される地域では、1ヶ月程度、飲食店の営業時間短縮などを続け、
行動制限の緩和を段階的に実施するとしている。

緊急事態宣言とまん延防止等重点措置を全面解除することについて、
番組キャスターの斉藤一美が、電話出演した
公衆衛生学の専門家で国際医療福祉大学の、和田耕治教授に鋭く迫った。

和田「緊急事態宣言のアナウンス効果というのも
期間が長くなり効果が薄れて来た中、
今回はまん延防止等重点措置を使わないという判断を政府は下した。
それにより国民はどういう感染対策を継続すべきかを、
各自治体がきちんと伝えなければいけない」

斉藤「今回、緊急事態宣言を解除するに当たって、新しい基準を適用した。
この基準は前の基準より少し緩くなった感じがするのだが」

和田「ワクチン接種率がかなりあがってきたので、規制を緩和して
国民が出来ることは少し増やしていこうということではないか。
ただ、第6波は冬の前には起こると想定した上で行動して欲しい」

斉藤「厚生労働省の9月29日の発表では、
新型コロナに感染した全国の重症者がほぼ2ヶ月ぶりに1000人を下回った。
これは朗報だが、重症者用の病床は、まだほぼ満床の状態。
油断ならないと思うが」

和田「現在はコロナのために一般診療を制限していた所を、元に戻している段階。
確かにワクチン摂取率は上がってきてはいるが、都市部においては
希望すればすぐに接種できるような状態にはなっていない。
ワクチンを接種していない人は、感染後の重症化や後遺症が残るリスクが高い。
そのため、ワクチン未接種の人がかなりいる今の段階では
慎重に慎重を重ね、行動の再開をしていくことが求められる」

斉藤「緊急事態宣言が解除される地域では、1か月程度飲食店の営業時間の短縮、
イベント収容人数の最大1万人への拡大、という行動制限の緩和を
段階的に実施するということなのだが、これについてどう思うか」

和田「最近になって『ワクチン・検査パッケージ』を
進めようとする動きがあるようだ。
この『ワクチン・検査パッケージ』とは、
ワクチン接種歴、及びPCR等の検査結果を基に
個人が他者に二次感染させるリスクが低いことを示す仕組みのことで、
ワクチン接種証明書や、陰性証明書を見せることで
スポーツ観戦やイベントなどの参加を増やそうという狙いである。
しかし、もう少しワクチン接種が増えなければ実施は難しいというのが大方の見通し。
そのため、10月での実施は想定されていないようだ。
しかし、出来るところから徐々に進めてみてはどうだろうか。
というのも、日常生活での感染リスクはすべて同じではなく、
どういう行動をするかによって、大体3段階くらいに分かれている。
その3段階の中でリスクが低いものについて、先ずはやってみる。
その際には自治体がどのような行動を、何に気をつけて行うかなど、
丁寧に国民に伝えることが大事だと思う。」

斉藤「東京都は、緊急事態宣言が解除された後に
感染対策の認証受けた飲食店に限って、酒の提供を
午後8時まで認めることを決定した。
営業時間の短縮要請は午後9時までとして、
入店できるのは、1グループ4人を上限としている。
この感染対策は10月1日から24日までの措置で、
感染状況に応じて対応の変更を検討するということなのだが、
この東京都の決定についてどう思うか」

和田「飲酒を伴う食事はリスクが高い。だからここも慎重にしなければならない。
今回は酒の提供に人数制限をかけているが、
その中にワクチン未接種の人がいた場合には感染リスクはあることを忘れてはいけない。感染対策の認証がある店で、4人だから何をやってもいいというわけではない」

斉藤「10月1日以降、水際対策も国は緩和する。
これまで水際対策として、海外からの帰国者や海外からの入国者に
14日間の自宅待機を求めていたが、
ワクチンを接種済みの場合は10日間に短縮するという。これは大丈夫か?」

和田「自宅待機の期間は、もっと短くする余地はあると思っている。
問題はその長さよりも、入国した人がきちんと
国内でのルールを守ってくれるかどうか。
特に外国人は言葉の壁があるので、例えばどこで検査が出来るのか、など
その人を取り巻く周りの人が支援できる体制を作らなければいけない。
これまでルールを守らない人が感染を広めた、という事例が報道されているが、
基本は、ルールを守ることが感染を広めないことに通じる」

この後、水曜コメンテーターの古谷経衡氏が以下のように熱く語った。

「リスクの高い飲み会は自粛すべきだというのはもっともな意見だが、
飲食業界というのは小資本の零細企業が非常に多いことを忘れてはいけない。
これまで、飲食業界を狙い撃ちにして行動制限をかけてきた。
しかしこれをいつまでも続けることは、日本経済に大きなダメージを
与え続けることになる。
なぜなら、飲食業にかかわらず小資本の零細企業というのは、
日本を支えてきた重要な産業であり、その企業に係わる業種も多種多様にある。
そのため、経済的損失は飲食業だけに留まらず、その周りの業種に波及していく。
今回の解除によって、飲食業単体でなく、それに連なる業種への
経済的波及効果があることを考えると、解除は妥当だと言える。」

『斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI』は平日午後3時30分~5時50分、文化放送(AM1134KHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。
radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで内容をお楽しみ頂けます。

※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。

Share

関連記事

この記事の番組情報


斉藤一美 ニュースワイドSAKIDORI!

斉藤一美 ニュースワイドSAKIDORI!

月~金 15:30~17:50

その他の主な出演者

文化放送は、スタートから62年の『ニュースパレード』を中心に『ワールドホットライン』『本気でDONDON』などで数々のスクープをつかんできました。 『SAKI…

ページTOPへ