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「宇宙 流星観測」(2)
コーチャー/荒井朋子さん(千葉工業大学 惑星探査研究センター・メテオプロジェクトリーダー)
大村正樹 荒井朋子

大村正樹

キッズのみんな、こんにちは〜。

 こんにちは〜!


大村正樹

おお〜。元気だね〜!
サイエンステラーの大村正樹です。
今回も公開録音です。
たくさんのキッズたちが今年もシークレットラボに来てくれました。
みんな、その元気を拍手で表現しよう!拍手!

 (拍手)


大村正樹

おお〜。いいね〜。
今回のテーマも、宇宙から見た流れ星、流星観測カメラシステム「メテオ」です。
それではみんな、大きい声でサイコーを呼ぼうね!せぇの!

 サイコー!


大村正樹

今週のサイコーは前回に続きまして、千葉工業大学惑星探査研究センター・メテオプロジェクトリーダーの荒井朋子さんです。よろしくお願いいたします。

よろしくお願いいたします。


国際宇宙ステーションに設置されたメテオ(写真提供:「千葉工業大学惑星探査研究センター」)
国際宇宙ステーションに設置されたメテオ
(写真提供:「千葉工業大学惑星探査研究センター」)
大村正樹

荒井さんは先週ご紹介しましたとおり、地球から400キロ上空の国際宇宙ステーションのアメリカの実験棟、これは唯一、地球に向けて窓がある。その窓をお借りして、そして地球に向けたカメラから、流星を撮影することに成功された方なんですけれど、このプロジェクト元々いつ頃、計画されたんですか?

2012年の夏ぐらいから、計画を始めました。


大村正樹

4年前の夏。みんな4年前、幼稚園だった?小学生1年とか2年だった?4年前の夏。

 ロンドンオリンピック


大村正樹

ロンドンオリンピックだ!世の中ロンドンオリンピックで「なでしこ」頑張れ!とか、バレーボール銅メダル!ってやってる時に、やってたわけですね?

そうですね。


大村正樹

みんなも4年後、東京オリンピックの時に今日を思い出してくれよ。リオオリンピックの時にこんなことあったね、ってね。さあ、ロンドンオリンピックのあった4年前の夏、この地球に向けたカメラを設置するということが決まったわけですね。

ちょうど、NASAと相談をし始めた頃ですね。


大村正樹

そして、カメラを搭載した…これどうやって持って行くんですか?

カメラ自体はできあがったものを、NASAに輸送して送って、そのあとNASAの方でいろいろと試験をして、それからNASAがロケットに載せてISSまで届けてくれる、と。


大村正樹

NASAというのは、どこにあるか知ってる人いるの?
はい!

 America


大村正樹

お、America!イントネーションをちょっと変えてみたね。イントネーションよろしいですか?

ま、いいんじゃないでしょうか。


大村正樹

Americaでいいんですよ〜。Americaの西海岸か、東海岸か、どのあたりかわかってる人いるかな〜?

 東!


大村正樹

東海岸。いかがですか?

そうですね。NASAといっても一応たくさん場所がありまして…


大村正樹

そうなんですか。

そうなんです。まず、届ける場所というのは、ジョンソンスペースセンターといってテキサス州のヒューストンにあります。南の下の方ですね。そして、最終的にロケットから打ち上げるのは、東海岸といっても下の方のフロリダですね。ケネディスペースセンターから打ち上げます。


大村正樹

わかりました。なんとなくね。テキサスから、フロリダ。そして、そこに移動して、フロリダから打ち上げられたと。

…今からね、衝撃映像をご案内しますよ、みんな。
いい?暗くなりますよ。

荒井さんが2年前の10月に「メテオ」、カメラを搭載した、預けたロケットが発射する瞬間をビデオ撮影している。

はい。そうです。


大村正樹

いきます。これ撮影荒井さんですね?

はい。そうです。
ちょうどこの打ち上げる場所から3キロの場所で、われわれ見守っていました。


大村正樹

3000メートル離れた場所から、望遠レンズで録った。一生懸命!どの辺にメテオカメラ載ってるんですか?

一番てっぺんですね。


大村正樹

てっぺん!先っぽの方。一番先端に載ってます!これ、何時ごろですか?

現地時間の夕方の7時前ですね。だんだん暗くなるころですね。


大村正樹

夕ご飯食べようとする時間帯に、打ち上げる。

動画ナレーション:3、2、1


会場:ざわざわ


大村正樹

ものすごい轟音ですけど。ロケットから火が出て…

(写真提供:「千葉工業大学惑星探査研究センター」)
(写真提供:「千葉工業大学惑星探査研究センター」)

 花火みたい!


大村正樹

花火みたいだね。

会場:ざわざわ


(写真提供:「千葉工業大学惑星探査研究センター」)
(写真提供:「千葉工業大学惑星探査研究センター」)

爆発しちゃったね。


動画の音声:え〜?どういうこと〜?


大村正樹

この声、荒井さんの声。

自分がなんか「え〜?」と言ったか覚えてないんですけど(笑)


大村正樹

ビックリでしょ?これ、え?ロケットってどうなったんですか?

いま、ロケットもろとも大爆発です。何にも残りません。


大村正樹

ロケットの打ち上げ失敗って、たびたびあるけど、いわゆる満を持してね、日本の研究チームがお願いしてね、カメラ搭載したり、それが目の前で…

本当に信じられませんでしたね。


大村正樹

ね〜。何台に一回、こういうことになるんですか?

アメリカのロケットに関しては、このロケットが打ち上がる前までは、7機とも成功していて、6機か。これが初めての失敗だったんですね。基本的には1000分の1とか、10000分の1とか、それぐらいの確率でしか失敗しないので。


大村正樹

ということで、めったにあることじゃないんだけれど、めったにないことが起きちゃった。

 奇跡だ。


大村正樹

奇跡じゃない。これは、悪夢ですよ!

ハハハハ


大村正樹

奇跡じゃなくて、これは何と表現すればいいんですかね?

本当に、悪夢ですね。悪運ですね。


大村正樹

そして、2度目のチャレンジが行われました。2度目のチャレンジというのは、1回目が2014年の10月。次はいつですか?

次は、2回目の打ち上げを2015年の6月にもう一回打ち上げました。


大村正樹

去年の6月だ。去年の6月は映像は、いまお出しできないんだけれど、これどういうことですか?

 玉屋(笑)!


大村正樹

玉屋じゃないよ(笑)

 また爆発してる。どっか〜ん。


大村正樹

いま、子供たちから、再び失敗とか、また爆発とか、声が上がってますけど、荒井さん。

そうなんです。また爆発しちゃったんです。


 え〜!


大村正樹

これ統計学的には、どんな感じなんですかね?

ありえないですね。逆に悪運すぎて、すごいんじゃないかと。


大村正樹

え〜、ことわざがあります。いいですか?二度あることは三度ある。三度目の正直。
次はどうだと思いますか?さあ、荒井さん。三度目の正直なったでしょうか?

はい。三度目の正直で無事打ち上がりました。


会場:<拍手>


大村正樹

いまね、キッズたちよりも、お父さん、お母さんから拍手がきました。

ありがとうございます。


大村正樹

ありがとうございます〜。なんか、わかりますよね。いや〜、責任もありますしね。

そうですね。


大村正樹

三回目というのは、これは?今年?

今年の3月22日に無事打ち上がりました。


大村正樹

みんなの春休みですよ。春休みに、打ち上がった。これはまた感激したんじゃないですか?

そうですね。でも三度目も同じことが起きるんじゃないかという不安が常にあったので、感激というよりも、ホッとしました。


大村正樹

そうですか〜。ということで、このメテオが送る映像。これホームページでも見ることが できるんですけど、どうやって見るんですか?

私は千葉工業大学の惑星探査研究センターというところから来ているんですけれども、惑星探査とか、惑星探査研究センターで検索していただけると、そのホームページにたどり着くので、そこで新しい流星映像を随時アップデートしています。


大村正樹

ということでホームページからも見ることができる、動画で見ることができるということなんです。今日ね、まだまだ勉強中のキッズたちがいますけど、荒井さんの科学者としての研究、何かキッズたちに教えたいことはありますか?

自分の好きなことは信じて、それをずっと突き進んでいけばいいと思いますし、あと、こういう風に2回失敗して3度目、これもNASAの方から「お前たち2回失敗して、もう1回本当にやるのか?」と聞かれたんですけれど、やろうと思ったことはやり遂げたいということで、それで3度目にようやく叶ったので、1回や2回の失敗はあきらめず、自分の夢を追い続けてほしいと思います。


大村正樹

はい。わかりましたか?先生に1回2回怒られても、3回目に結果出すんだ。ということでね。さあ、今週のサイコー、もうお時間ですね。千葉工業大学惑星探査研究センター・メテオプロジェクトリーダーの荒井朋子さんでした。ありがとうございました!

ありがとうございました


会場:<拍手>


ISS流星観測プロジェクト「METEOR」の紹介ページ
http://www.perc.it-chiba.ac.jp/project/meteor/

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