5月15日 ゲスト:柄本 明さん
◆テーマ:『怪優・柄本明が追い求める“普通の芝居”とは…?』◆
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ゲストに、1948年(昭和23年)生まれの61才
柄本 明さんをお迎えしての2時間の生放送。
サラリーマン時代に小劇場で観劇した
一つの芝居をきっかけに生まれた
“青春の誤解”から『芝居』の世界に飛び込んで…
劇団東京乾電池結成から、
衝撃を受けたひと言…、
近日上演・上映の舞台・映画作品についても伺いました。
そして、番組恒例「好きな言葉」のコーナーでは
スタジオ中の誰もが目を“丸く”して言葉を失うことに!
柄本 明さんがスケッチブック描いたモノとは?!
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■青春の誤解で俳優へ
この日の放送で、何度となく
柄本 明さんから発せられた言葉が「青春の誤解」。
高校卒業後、サラリーマン時代――。
ある年の暮れに知人に誘われ足を運んだ早稲田小劇場で
『どん底における民俗学的分析』を観劇して
「笑えてしょうがない」「くだらないなぁと思った」柄本さん。
年が明けて、新年最初の出勤日に
“偉い人”の挨拶に耳を傾けているその時、
柄本 「(会社を)やめようと思ったんです。“青春の誤解”ですね」
その後、劇団に所属。
スーパーや放送局の大道具係のアルバイトを掛け持ちする生活が続いたある日、
串田和美さんに声をかけられ、自由劇場に参加(1974年)。
やがて「泥臭いものをやりたい」と
ベンガルさん、綾田俊樹さんらと共に劇団東京乾電池を結成。
柄本 「(東京乾電池を結成する)その前に
佐藤B作が作った『劇団東京ヴォードヴィルショー』の芝居が
また、ものすごくくだらなかったんです。
僕の『くだらない』っていうのは、褒め言葉なんですけど、
『くっだらないなぁ』と思って・・・。
自由劇場の芝居より、もっと“泥臭いもの”をやりたかったんですかね」
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■“職業”には○○を持て!――柄本 明さんが衝撃を受けた言葉
役者を目指す、あるいは役者として未来に夢を抱く若者が大勢います。
かつての柄本 明さんもその一人。
『俳優』という“職業”についたことを
「(人生のさまざまな)出会いの中でそうなったと考えるのが好きです」
――と、振り返る柄本さんが
過去に耳にして「ショックでした」という言葉があります。
それは岩松 了さんの「職業にはコンプレックスを持つべきだ」。
“職業・仕事”を語る上で、
『職業に誇りを持つ』――という考え方がありますが、これには
「人は自分の職業を“ちゃんとしなくてはいけない”と感じ始めるんだと思う。
でも、それには懐疑的ですね」――と持論を展開する柄本さんは、
この言葉の真意を次のように捉えています。
柄本 「(岩松さんの言葉は)“誇りを持つためには…”
ということじゃないかと思う。
誇りを持てればいいなと思うんだけど、
その前に、職業にはコンプレックスを持つべき(なんでしょう)」
弘兼 「深い言葉ですね」
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「人に見られるから“わかりやすい”」と例える
『俳優』という“職業”については・・・
柄本 「“見られる”ことでいろんな自分と出会える――。
(でも)“よくなくちゃいけない”“いいモノを見せなきゃいけない”
――ということになると苦しいですよね」
柄本明さんの東京乾電池は、この春、
役者、役者志望の人を集めてのワークショップを開催。
自身と同じ“俳優”の道を目指す若い人たちを
柄本さんは、どのように見つめているのでしょうか――。
柄本 「若い人が『お芝居をやりたい』『お客さんを感動させたい』
と言ったら“意地悪”になっちゃうんです。
『おまえが??お前が何百人何千の人を…お前が感動させるの??』」
弘兼 「そんなこと言われたら、泣いちゃいますよ」
石川 「ドキっとします」
柄本 「それは多分、誰でも思ってると思うんですよ。
だけど『結局“それ”に酔ってるんだろう』
『若いってバカなんだな』って思うんだけど(笑)
やっぱり“青春の誤解”なんだろう、とかって(笑)
でも、そういった“誤解”とかが いいんだと思います」
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■柄本 明さん出演作品情報
現在、柄本 明さんは、舞台『おくりびと』の稽古の真っ最中。
また、公開を控えた映画の数々がありますのでご紹介いたします。
■舞台『おくりびと』
舞台『おくりびと』は、映画では語りきれなかった
その後(7年後)のストーリーが描かれます。
柄本さんは、映画版で山崎 努さんが演じた
ベテラン納棺師・佐々木生栄の役。
柄本 「7年後ってことなんですけど、山崎さんは僕より上で…(笑)」
日 程:5月29日(土)~6月6日(日)(関東地区)
会 場:赤坂ACTシアター
出 演:中村勘太郎、田中麗奈、ほか
演劇版公式サイトはこちらです。
■映画『春との旅』
公開日:5月22日(土)
出 演:仲代達矢、徳永えり、ほか
映画『春との旅』公式サイトはこちら
■映画『孤高のメス』
公開日:6月5日(土)
出 演:堤 真一、夏川結衣、ほか
映画『孤高のメス』公式サイトはこちら
■映画『悪人』
公開日:2010年秋
出 演:妻夫木 聡、深津絵里、ほか
映画『悪人』OFFICIAL SITEはこちら
柄本 「たいへんな撮影でしたね」
石川 「柄本さんの役柄はお父さんの役・・・?
うわぁ、たいへん!
原作が大好きなんですけど、これはまた、すごい・・・!」
弘兼 「誰が『悪人』なんですか?」
石川 「これが“キー”ですね。これが深いんですよ!」
■劇団乾電池公演『海辺のバカ』
※柄本明さんは舞台美術を担当
日 程:6月15日(火)~6月20日(日)
会 場:神楽坂 シアターイワト(東京都新宿区岩戸)
東京乾電池ホームページはこちら
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■オマケ ショット
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柄本明さんがスケッチブックに描いたのは・・・→ 詳しくはこちら
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放送前には、柄本さんが弘兼さんにサインをお願いする場面も
(各画像はクリックすると拡大します)
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■お送りした曲目
◇蒲田行進曲 / 風間杜夫、平田満
(弘兼セレクション)
◇川は流れる / 仲宗根美樹
(弘兼セレクション)
◇二重唱(デュエット) / 岩崎宏美
◇自転車に乗って / 高田渡
(柄本 明さんのリクエスト)
◇渚のうわさ / 弘田三枝子
(RN・おはてんてんさんが初めて買ったレコード)
◇愛しのラナ / ヴェルヴェッツ
(柄本 明さんが初めて買ったレコード)
◇待ち合わせ / 馬場俊英
(映画『孤高のメス』イメージソング)
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柄本 明さんの名言・好きな言葉はこちらをご覧ください。



