ドコモ団塊倶楽部

放送レポート

4月27日 ゲスト:高代延博さん

テーマ
  『日本一の三塁ベースコーチ
 
     ―― 高代延博さん 

 
ゲストは日本ハム、広島でプレーし
コーチとして中日の優勝や
WBC日本代表の世界一に貢献された高代延博さん。
 
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(画像をクリックすると拡大します)
 
現役時代の1984年、
デーゲームを翌日に控えた遠征先の宿舎で就寝中、
当時日本ハム監督の大沢啓二さんに電話で起こされ、
明け方まで飲んだあとに焼き肉店で
監督辞任を打ち明けられたという
大沢親分”とのエピソードをはじめ、
「何をしたらいいかわからなかった」とう
初めて三塁ベースコーチを務めた時のこと、
クセを見抜いた選手、
そして、多くのリスナーの方から質問をよせられた
今年のWBCでの日本代表――侍ジャパン
“あのプレー”真相をお話しいただきました。
 



相手チームのケガをした選手をチェック
 
 試合前の相手のシートノックを観察し、
 不調の選手を見つけ出すこともコーチの仕事です。
 
 中日コーチ時代には、
 球界屈指の外野手、巨人・高橋由伸(ライト)が
 肩を痛めていることを察知。
 そして試合で打球が飛ぶと、
 2塁走者は躊躇することなく3塁を回ってホームへ。
 高橋由伸は案の定、鋭い返球ができず、
 中日は得点を奪うことに成功。
 
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弘兼 「練習の時に、わざと肩が痛いフリをする
     ――というのはどうですかね?」

 
高代 「シートノックに、
     金本(知憲)を わざと出さないことはありました。
     戦略として、やったことあります」

 
 肩のケガが全快した金本選手に、
 あえて守備練習を控えさせ、相手を惑わすと、
 試合では金本が
 ケガを感じさせない送球を見せ本塁タッチアウト!
 (お見事!)
 
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▲(右)相手を騙すために、練習で肩を痛めたフリをしたら・・・
 


サイン間違い
 
 相手が見ている中でもバレないように、
 体の部位を次々触り、
 チーム内の“決めごと”に従い
 バッター・ランナーに伝える「ブロックサイン」
 
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 当然、サインを出す側(監督・コーチ)と
 受け取る側(選手)とで共通の認識が必要です。
 
   しかし・・・
 
 高代延博さんは1998年まで広島のコーチを担当し
 翌年99年からは中日のコーチに就任。
 ところが、中日1年目のシーズンに広島と対戦中、
 広島で使っていたサインを出してしまい・・・
 
高代 「何年もやってると触るところがなくなるんですよ。
     だから、チームを移った時に、
     『あれ?去年までのカープのサインだった』
     ・・・頭が白くなった時もあるんですよ」

 
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 このような間違いも、
 複数の球団からコーチとしてのオファーが届き
 実際にこれまで数球団を渡り歩いた
 高代さんだからこその“珍プレー”といえるでしょう。
 


WBC プエルトリコ戦のダブルスチール
 
 侍ジャパン3連覇の夢が断たれた
 第3回WBC 準決勝 日本対プエルトリコ
 8回裏 1-3 と日本が2点を追う攻撃――
 1死1、2塁(打者・阿部慎之助)の場面で
 2塁走者・井端弘和と1塁走者・内川聖一が
 ダブルスチール(重盗)を仕掛けましたが・・・
 
 内川は相手捕手ヤディアー・モリーナの強肩を
 警戒し、好スタート。
 一方、井端は“スタートが遅れた”とストップ。
 内川は、井端が止まったことに気づかずアウトとなり
 チャンスを逃した日本は結局1-3で敗れました。
 
 この時、どのようなサインが出ていたのか?
 
 この場面、日本が1点を返し、なおも1死1、2塁として
 プエルトリコは左腕のロメロにスイッチ。
 
 ロメロの投球モーションが大きいことから
 侍ジャパン首脳陣重盗決行を確認。
 
 高代コーチは井端に対し
 初球は「モーションのタイムを計れ」
 2球目は(サードに)来い」
 アイコンタクトとジェスチャーで指示。
 
 そして運命の2球目・・・
 
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高代 「井端のスタートが『遅い!』と思ったんです」
 
 2塁走者の動きを見て1塁走者がスタートを切る
 重盗では、キャッチャーはセカンドに送球することも
 珍しくありません。
 まして捕手は強肩でならしているため、
 内川が早いスタートを切るのも必然。
 
高代 「内川に
     『難しくて行けないと思ったら止まれ』と
     言っていなかった、僕と
(1塁コーチ)緒方君、
     この二人のコーチの指示不足だと思います」

 
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 さらに侍ジャパン
 長丁場のペナントレースを戦う“チーム”ではないこと、
 そして、この準決勝も、日の丸を背負い
 負けたら終わりの一発勝負の試合とあって
 大きな重圧がかかったであろうことも、
 このプレーの結果に影響を与えたはずです。
  
 広く報じられているように
 「行けたら行け」と選手に判断を委ねる
 “丸投げ采配”ではなく、
 「このボールで行け」というサインでもありませんでした。
 
高代 「“お前らに任せたぞ”
     “行けるときに行ってくれ”という
     それほど重い意味のサインなんです」

 
弘兼 「1-3で2点入れるには
     あそこで“勝負”するしかない場面ですよね」

 
高代 「それと、失敗すれば
     “4番の打席でなぜ走るのか”と
     (批判が)いろいろありますけど
     当初から相手のスキを突く野球で
     戦ってきましたから・・・」

 
 井端、内川が1次、2次ラウンドを通じて
 日本の決勝トーナメント進出に
 大きく貢献した選手とあって
 敗戦の責任を背負わされているかのような
 評価・印象が「気の毒です」と語る高代さんでした。
   
   一方で、2次ラウンド台湾戦
   アウトになれば「試合終了」――の場面で
   鳥谷 敬2盗を狙って走った背景について、
   “牽制球を2球以上投げない”という
   相手のデータに基づいたプレーであることを
   ご紹介くださいました。
 


ペリー荻野の怪傑!暴れん坊将軍
 
 『ペリー荻野の怪傑!暴れん坊将軍』は、
 ペリーさんが大衆演劇の魅力をご紹介。
 三吉演芸場(横浜)で今月29日まで
 公演中の「劇団 菊太郎」(座長・梅沢菊太郎)の
 舞台を観劇した様子をお伝えしました。
 
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 また、大衆演劇の楽しみ方について、
 「予備知識も、おひねり・ご祝儀も必要ない」と語る
 三吉演芸場 社長・本田 博さん、
 「深く考えないで、パッと見てほしい」と語る
 劇団 菊太郎 座長・梅沢菊太郎さんの
 インタビューをお届けしました。 
 
 大衆演劇の劇団の多くは
 50~100の演目があり
 「劇団 菊太郎」も四月公演では
 毎日 演目を変えるそうです。
 
 三吉演芸場での「劇団 菊太郎」四月公演の
 入場料は、一般席2,200円/指定席2,500円。
 
 ショー、芝居、グランドショーの三部構成を
 映画とほぼ同等の値段で楽しむことができます。
 
弘兼 「このお値段で、これだけたっぷり
     楽しめるのはいいですよね」

 
荻野 「友達同士、気軽に誘い合って、
     『良かったね、泣けたね』と言い合えるんです。
     このお値段で」

 
唐橋 「子役さんが可愛いですよね」
 
 「劇団 菊太郎」にも子役は3名在籍。
 子役は土日に出演します。
 
 三吉演芸場の公演スケジュールについては
 三吉演芸場オフィシャルサイトをご覧ください。
 
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 ▲この日のファッションはイタリア人によるデザイン。
  フロントとバックには王冠、袖口には“花魁”をデザイン

 
 ペリー荻野さんには、
 イチ押しの役者さん宝海たかみ大空おおぞらさんを
 ご紹介いただき、
 あわせて宝海さんのインタビューをお届けしました。
 
荻野 「人気の“女形”で、もうピチピチ★
     こういうことでトキメクのが
     いいんです。 人生楽しい!」

 


お送りした曲目
 
Flight of The Bumble Bee / B.C.V.
 (弘兼セレクション)
花嫁 / はしだのりひことクライスマックス
 
時には母のない子のように / カルメン・マキ
 
カリフォルニアの青い空 / アルバート・ハモンド
 
野球小僧 / 灰田勝彦
 
夢芝居 / 梅沢富美男
 
ドライヴ・イン / ビーチ・ボーイズ
 
青春の坂道 / 岡田奈々
 (RN・猫のベッドは俺の腹さんが初めて買ったレコード)


高代延博さんの名言・好きな言葉(PC版)はこちらをご覧ください。
 
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