浜美枝のいつかあなたと

毎週日曜日
 9時30分~10時00分
Mr Naomasa Terashima Today Picture Diary

寺島尚正 今日の絵日記

2012年4月9日 台桜

花祭り(4月8日)に花見をした。
といっても、1人で近所のお気に入りのソメイヨシノを見たのだ。
都心は満開、地元八王子は7?8分咲き。
月に例えれば、小望月(こもちづき)である。
桜吹雪も趣がある。
しかし私は天に向かって若々しく花を蓄えている姿が好きだ。
上野や浅草の桜並木も美しい。
わが「台桜(うてなざくら)」は一本だけ聳え立っている。
孤高な感じも素敵なのだ。
小高いところに咲いているので勝手に「台」と名付けている。
風が強めの青空の下行ってみた。
樹齢50年くらいだろうか。
花びらは一片も旅立っていない。
去年、東日本大震災後の佇まいとはまた違う。
こちらの気持ちが変わったのか。
ふと、桜の幹から花はどう見えているのか知りたくなった。
12年同じ桜を見ていて初めての気持ちだ。
幹に体を預け、見上げてみた。
枝や花が私から伸びていく。
自分が逆立ちをして、足の先から花びらが見える感じだ。
立場が変われば見方も変わる。
その両方が真実なのだ。
干支が一巡して
桜からまた教わった。
隣の木で「コツコツ」音がする。
コゲラが季節をノックしていた。
春である。

diary120409_1.jpg
台桜

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幹から・・・

diary120409_3.jpg
その先へ

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