浜美枝のいつかあなたと

毎週日曜日
 9時30分~10時00分
Mr Naomasa Terashima Today Picture Diary

寺島尚正 今日の絵日記

2018年9月18日 同い年

「人は歳とともに澄んでゆくものである」

9月16日、第2の誕生日を迎えた。
還暦である。
還暦とは、60年で干支(えと)が一回りして
再び生まれた年の干支にかえることから、
元の暦に戻るという意味でこのように呼ばれている。
干支というと子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥を
思い浮かべるはず。
しかし、正確には十干(じっかん)と十二支を組み合わせて
形成されているという。
干支の「支」は「十二支」のことで、
ご存知の通り
子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の
12種類。
また、干支の「干」は馴染みはないが、
「十干」のことで、
甲・乙・丙・丁・戊(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)
の10種類ある。
簡単に言うと古代中国の数字の代用品のようなもの。
古代中国では、10日間をひとつの区切りとしていた。
日本でも、月の上旬、中旬、下旬と
30日を10日ごとに区切っている。
その1日1日につけた名前が十干。
還暦とはこの組み合わせが60種類あることから
干支が一回りするのが60年となる。
干支が一回りというと12年ではないの?と疑問だったが
十干の10と十二支の12の最小公倍数である
60年が干支の一回りにあたるのだ。

還暦は、生まれた干支に還る「赤ちゃんにもどる」という意味もある。
赤ちゃん=赤子という意味で、
赤いチャンチャンコをプレゼントする風習が昔からあった。
また「赤」と言う色は魔除けの色。
おめでたい還暦は、厄年でもある。
赤子にもどって第2の人生をスタートするお祝いと厄除けの意味もこめて、
赤いチャンチャンコを着るのだ。
とはいうものの、人生50年といわれた時代とは違い、
平均寿命が延びた現在は、60歳を迎えてもまだ若く
現役で働くひとも多い。
かく言う小生も
還暦は人生の区切りというのが実感だ。
厚労省が公開した「平成29年簡易生命表」によれば、
日本人の「平均寿命」が過去最高を更新し、
男性は「81.09歳」、女性は「87.26歳」
単純に考えれば、あと二踏ん張り。
ここから人生すべての活動のベクトルを
健康に気を付けながら、少しでも上昇させたい。
60歳からが人生の華。
いままで培ってきたことを土台に、
様々挑戦していきたい。

「人は歳とともに澄んでゆくものである」
昭和期の文芸評論家、河上徹太郎の言葉。

人間は、野心と欲望が薄らいでいくに連れて
心が純粋になっていく。
歳を重ねることを恐れるのではなく、満足し、
安らいでいく。
そんな気持ちに近づいていきたい。
2018.9.16
安室奈美恵 引退
横綱 白鵬 横綱として800勝・・・。
同い年
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