浜美枝のいつかあなたと

毎週日曜日
 10時30分〜11時00分
Mr Naomasa Terashima Today Picture Diary

寺島尚正 今日の絵日記

2019年9月30日 勇気のカタマリ

「ジャイアントキリング」日本中が一気に明るくなった。
ラグビーワールドカップ日本大会で、28日、優勝候補の一角、
アイルランドから日本代表が19対12で歴史的な勝利をあげた。
当時、世界ランキング3位の南アフリカ戦に勝って
「世紀の番狂わせ」と言われてから4年。
開催国としての誇りを胸に、世界2位で優勝候補の一角
アイルランドを倒した瞬間、
実況アナウンサーは「ノーサイド!南アフリカに続いて2度目の
ジャイアントキリング!もうこれを奇跡とは言わせない!!」と叫んだ。
日本はアイルランドと今回が10回目の対戦で、過去は9戦全敗。
直近では、おととし6月に2試合行われたテストマッチで、
22対50、13対35と圧倒されていたが、
地元、日本でのワールドカップという最高の舞台で、
初めてアイルランドに勝った。
ジャイアントキリング
上位の者を下位の者が負かす事、番狂わせの意味で
その由来は旧約聖書だと聞く。
ある少年が巨人を倒したエピソードからきていて、
相撲界でいえば、横綱を平幕が破ったときに使う大金星のことだ。
試合直後、興奮した表情の福岡堅樹選手は
「これまできつい思いをして準備してきて、今この瞬間の為に
沢山の犠牲の上にこういう結果が出てきたと思うので
ホントにうれしいです」
司令塔・田村優選手は
「試合前、ジェイミー(ジョセフヘッドコーチ)が俳句を詠んだんです。
『誰も勝つと思ってないし
誰も接戦になると思ってないし
誰も僕らがどんなに犠牲にしてきたかわからないし
信じているのは僕たちだけ』
 というメッセージがあって、その通りになったと思う。
僕らは、1週間、アイルランドに勝つと信じて準備していました。」
一夜明けて、歴史的な勝利をあげた日本代表のキャプテン、
リーチ マイケル選手は、
「勝ちたいというメンタリティーと、勝てるという自信が一番の勝因だった。
スクラムや、相手ボールへのプレッシャーがよくできた。
そして全体的に一人一人の役割を果たせた」と勝因を振り返った。
ジョセフヘッドコーチは
「自分たちがやりたいことに向かって信念を貫いたことが勝因だ。
アイルランドは明らかに非常に質の高いチームだが、われわれは3年間かけて、
この試合に準備してきた。選手たちがよくやってくれた。
私たちがきょう見た光景は、およそ5万人の観客がいて、
たくさんの方が日本のジャージを着てくれていた。
この出来事をうれしく思う。
いちばんの焦点はタックルにいくことだった。ゲームの中の重要なところで
本当に勇気のあるプレーが見られ、
相手から非常に厳しいアタックを受けてもなんとか持ちこたえたえることができた。
選手たちを本当に誇りに思う」と話した。
「ワンチーム」
ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ率いる日本代表の合言葉。
選手たちが1つになって大金星をもぎ取った。
堀江翔太選手
「応援に来てくれた家族、ファン、トレーナーに恩返しができた」と語った。
改めて、厳しい練習、ワンチーム、タックルする勇気、そして多くの犠牲。
様々な試練の向こうに勝利があるのだということを強く感じる。
ラグビーの国際試合では、強豪、ニュージーランド代表
オールブラックスが試合直前にハカを披露することで有名だ。
「私は死ぬ! 私は死ぬ!
私は生きる! 私は生きる!
見よ、この勇気ある者を。
この毛深い男が 太陽を呼び 輝かせる!
一歩上へ! さらに一歩上へ!
一歩上へ! さらに一歩上へ!
太陽は輝く!」
その雄叫びは、このスポーツの覚悟を表している。
ルールが完全にわからなくともラグビーで感動する理由は
チームの勝利の為に、自分が壊れる恐怖と闘いながら全力でぶつかり合う
そんなフィフティーンの必死さが伝わってくるからなのだ。
日本はアイルランドに勝ったことで世界ランキングが初めて8位になった。
勇気のカタマリ
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